渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

面白いキュー

2022年02月23日 | open


面白いキューがある。
以前、会議で本社に行った時、
ホテルに入ってから、無償に玉
撞きたくなった。
ホテルを出て、タクシーで郊外の
玉屋に行った。
店長代理の撞ける人とかなりの時間
相撞きをした。
その店でその店長代理の人にこの
キューを貰った。アダムのケース
まで付けてくれて。
ハウスキューだったのだが、使って
みて性能が気に入ったので、ぜひ
譲ってくれないかと申し入れたら、
そこまでお気にめしたのなら差し
上げますとの事だった。
感激したが、久々の東京もんの心
意気に触れた気もした。
ありがたく頂いた。


19.92オンス。重い部類だが、バラ
ンスが良く振り抜きもいい。
振動収縮性がかなりよい。
DCというブランドのキュー。
材料はアッシュ材だろう。


何と、ウエイトが無い。
無垢の一本
木か。それで、この重み。
バットのみで460グラムある。


シャフトは別物のシャフトが付いて
いた。別なハウスキューシャフト
なのだという。


125グラム。これも結構重い部類。


このシャフト、めちゃくちゃ切れる。
それなのに入れは堅い。
押し引き、曲撞き、なんでもこなす。
キューが切れてそれらを楽にできる。
極めて古い赤木のハードロックメイ
プル材だ。ハウスシャフトにもこの
ような物がごくたまーにある。


音は高い快音がする。木琴音。
良いシャフトだ。


ポーパーのハスラーケースに入れて
持ち運ぶ。
ブレイクもプレーもこのキュー1本
でこなせる。
こういうキューが性能的には理想系。


工具の流用

2022年02月23日 | open


これね、オートバイのブレーキパッド
の広げ専用工具なんですけどね。
これを改造したら、タップ締め専用
工具になるのでは?とか一種思った。
でも、タップ径のステンレスの円筒
と先端がタップの先の丸みに合わせ
た凹の押し凸があれば、バイスで
充分だとすぐに気づいた(笑

昔の80年代タップ締め機は大柄ど
した。かき氷すり機のような形で、
上から締め付ける感じ。
プレスタップではなく、撞き締めが
本当は一番タッチが良いのですけど
ね。
プレス機での締め方にはノウハウが
あって、やたら長時間ギュウギュウ
に締めてもダメなんす。
このシャフトにはこれくらいの時間、
とかいろいろある。

工作

2022年02月23日 | open


旋盤でジュラルミン丸棒を削り出し
て作ったFAL小銃用のチャージング
ボルト。

以前3個作った。


白銀色ピカピカなのでくすぶら
せる時代付けをしてある。
これは色落ちしてしまったが、
完成版は鈍色の鉄色にしている。
この1個は予備。もう1個は知人
にあげて、一つは私が自分の
FAL電ガンに装着してしている。
ゲーム中にオリジナルはフィールド
内に落としてしまったので。


当然、中にはネジ切りもしてある。


考えたら、ジュラルミン製のビリヤ
ードのキューキャップなどはいくら
でも作れるね。14山や18山ならば。
ラジアルジョイントの物は無理だけ
どさ。

ジュラルミンの地肌の色はこんな
色。ピッカピカ。東急東横線の色。


先角(フェルール)

2022年02月23日 | open


思うんですけどね。
ビリヤードキューの先角で、寸胴
のいわゆるチクワと呼ばれるタイ
プの先角があるですが、これ、構
造的に耐久性が著しく低いかと
思いますよ。物理的に。
やはり、シャフトにも先角にもネジ
が切ってあってねじ込み式で密着
させる方式のほうがいいかと思う。


象牙の先角。
海外には持ちて出し入国する事が
できません。特にアメリカ。
キューの修理もできない。
インレイの象牙をすべて取り出して
しまわないと。


フィリピンから違法に象牙使用の
キューが日本に多く入って来てい
ますが、フィリピンでも日本でも
国際法違反。日本の法律にも違反
すます。ご注意ください。

いじり遊び

2022年02月23日 | open

古いキューの補修要項を考え中。
ウエイトボルトが無いタイプなので、
中にネジを切って木ねじプラグを
埋め込んでダンパーゴムを新たに
設置する構想。
ただそのボルトはウエイトの役目
ではなく、あくまで尻ゴム装着の
為のネジどめの役目。
現在でも19.3オンスあるので、
プラグにナットを埋め込んで仕込
むほうが重量的には良いかも知れ
ない。
糸巻き交換とクリア塗装リフィニ
ッシュも自分でやるつもり。
ステンレスジョイントカラーは
接着剤が経年変化で剥がれて、
カラーがクルクル回って外れる
ので、金属+木材接着用の接着剤
で固定接着する。
本当はエンドキャップもホワイト
デルリンに交換したいが、今回
はできる限りオリジナルを変更
しない方向で行こうかと。

バートン・スペインのハギを使った
古い1960年代のジナキュー。
ジナキューの作者アーニー・ギュ
テレスはコロンビア出身。
1961-73までキューを製作。
一度引退後、1988年からキュー
メイキングを再開。

1stエディションのジナキューは、
象牙を使いまくっていたから重た
過ぎたのでは。
このジナの個体のように、白/緑
ゴマの糸巻きはオールドスタイル
のキューには似合うかも知れない。

こちら米国製ショーン純正ウエイト
ボルトとダンパーゴム。
インチ寸法。


こちら日本製アダムの尻ゴム。
メートル法。


手持ちのストックはどちらもゴム
寸法が合わない(笑
まあ、じっくりとやる。
バットに発生している部分的な
割れについてはシアノを埋め込んで
接着パテのようにした。

シャフトも動態能力が極上であり、
また、先角も素晴らしいので先角
は交換しない。
交換したら、このグッドシャフトが
今の能力から変化する事が確実
だからだ。




フランスの風

2022年02月23日 | open


ピンクドラゴン/クリームソーダ
というとハーレーのイメージが
強いが、店内にはトライアンフ
もあったりする。
ピンクドラゴン店長の高橋誠一郎
さんも根っからのハーレー乗りで、
そのカスタムたるや展示物的な手
の加えようだ。
そのハーレーのタンクにはフライ
フィッシングの釣聖アイザック・
ウォルトンの箴言が原語で書かれ
ている。
「静寂なる事を学べ」
誠一郎さんは二輪の人であると
同時にバンブーロッドを愛する
フライフィッシャーでもある。
そして、真剣刀術家でもあり、
撞球師でもある。
フライマンは釣り師ではない。
一般的な釣りには興味は無い。
西洋式毛鉤で鱒族と親しむ事
のみを専らとする。
そして、フライマンの中でも、
バンブーを好んで使う種族は
フライアングラーの中でも特別
であり、稀有となる。
求めるコア部が、時代の流行には
絶対に左右されないという精神
的な立ち位置がブレないところ
にあるからだ。
 
ハーレーのイメージが強い誠一郎
さんだが、かつては2ストガンマ
にも乗っていた。
その誠一郎さんのチョイ乗りの
街の足はフランスの風、プジョー
のスピードファイト125だ。


足のいいやつ。
そして、渋谷原宿神宮前、街に
とてもよく似合う。


スティッフというよりソリッド

2022年02月23日 | open
 
半世紀以上前のキューというのは、
撞いてみると非常にソリッドだ。
腰がとても強い。
かといって、ただの硬い棒のよう
ではなく、反発力も充分にあって
玉離れが早く、入れが堅くて
キュー切れも鋭い。手玉は自在
にどこにでも運べる。打球音は
キン
コンと鳴る。接着剤の発達
していなかった時代にどうして
こういう物が作れるのだろう・・・。
メイプルの色は思いっきり赤い。
フォアアームなどは染めてないのに
経年変化でステインのようだし、
シャフトなどは欅のようだ。
ハギの紫、オレンジ、緑のベニアは
褪色している。
 
タイムトラベルをしてみて明確に
解った。
とにかく、シャフトが頗る良い。
重さは137グラムもある。
私が使うシャフトは125グラムの
シャフトが多いが、極細ロング
仕様のシャフトでも112グラムある。
130グラム超えはかなり重いが、
シャフトが太い訳ではない。
木目は重量には関係ない。重い材は
木の組織の密度が密なのだ。
その赤く硬く粘りあるメイプルの
良材のシャフトがとても良い。
分かっていたが、再確認した。
最新の科学的な解析で作られた
最新のハイテクシャフトが最良
ではない事を。最新=最良という
謳い文句は実は虚像である、とい
う事を。
時代の真実は時空を越える。
このストラディバリの棒の秘密は、
「削り」にあるだろう。