渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

木製シャフトの不思議

2022年07月07日 | open



理由は分からない。
解明した人がいるなら教えて
ほしい。
シャフトは撞けばつく程良く
なる。なぜ?
ギターでも同じ現象が起きる。
弾かないギターは鳴らなくなる。
普段弾かないのならば、ケース
から出してギター置きに立て掛
けてテレビとかのそばに置いて
常に音の振動を与えていたほう
がギターの鳴り減退は防げると
いわれている。
ビリヤードのキューも、木製の
シャフトは、毎日のように日常
的に打球振動を与えて動かして
いたほうが良い。不思議な事に
経年変化と共にとてもよい動き
をするシャフトになったりする。

この不思議な現象はビリヤード
界では誰もが知っているらしく、
よく「シャフトが育つ」などと
いわれている。
伐採製材乾燥削り後の木なので
一般的な生物学的な育ちではな
く、完成された道具としての
性能が使えば使う程にシュンと
発揮されてくるのだ。プリプリ
とまるで生きているように。
水を得た魚のように。
木材というのは面白い。

そして、上級撞球者は、シャフト
のその「育ち」を捨象したくは
ないために、シャフトの手入れ
は拭くだけだ。
しかも、エタノールや水は使わ
ない。80年代は熱いおしぼりで
ひとぬぐいしてからティッシュで
空拭きするのがはやったが、そ
れは木材には良いとは思われない。
いつのまにか廃れた(笑)。
そして、今、プロたち含めた上
級者たちは、木製シャフトは
ただ空拭きするだけなので、手の
脂等がシャフトにしみ込んで、
新品時代には真っ白だったロック
メイプルが真っ黒に「汚れ」て
いる。
このヨゴレは決してケガレでは
なく、最良状態を示す一つの
状態であるので、上級者はシャ
フトを真っ白くアルコール類で
清拭して汚れや手脂を落としたり
はしない。通常の汚れを拭いて
除去する程度だ。
なので、達人ほど木製シャフト
は真っ黒けだったりする(笑)。
いや、これほんとなんです。

生ギターで練達ピッカーたちの
ギターが表板がガリガリに擦れ
剥げているのと同じ部類の現象
かも。

木製シャフトは使えば使う程
これになる。

 


ハカランダとブラジリアン・ローズウッド

2022年07月07日 | open


正真ブラジリアン・ローズウッド
の私のギター。

ブラジリアン・ローズウッド
の事をギター界ではハカランダ
と呼びならすが、厳密にはハカ
ランダとブラジリアン・ローズ
ウッドは異なる。

こちら、南米の街路樹で一般的
な「南米の桜」とも呼ばれる
通称ハカランダ。シソ目ノウゼン
カズラ科。


この南米に多い秋に咲く美しい
街路樹が通称でハカランダと
呼ばれているので、ギターや
高級家具材で使われていた
ブラジル紫檀ともいえるブラ
ジリアン・ローズウッドの別
名のハカランダと混同してい
る人は多い。
実は私も不勉強で、この紫の
花を咲かせる樹木がブラジリ
アン・ローズウッドかと思っ
ていた。ギター用材に詳しい
方が教えてくれて違いと世界
中で起きている混同誤認を知
った。

こちらがいわゆるワシントン
条約で輸出禁止となった本物
のブラジリアン・ローズウッド。

ローズウッド系木材の帝王。
マメ科ツルサイカチ属。マメ科
特有の白い花を咲かせる。地球
上でブラジルのごく一部の地域
にしか生息しない。
かつてはその音質の良さから
高級ギター用材に多く使われた。
また、木目の美しさから高級家
具やビリヤードのキュー、仏壇、
太鼓のバチ等々に多く使われた。
大量に伐採され、莫大な量が北
米や日本、ヨーロッパに輸出さ
れたため絶滅危惧種となり、国
際条約により現在は伐採禁止。
新たな新材は今後も一切手に
入らない。条約批准以前に流通
した在庫材料しか入手できない。
ある意味、象牙と同じ扱い。

ワシントン条約以前は、米国
のアコースティックギターや
ウクレレなどの撥弦楽器で
きらびやかなシャラーンと
いういわゆる業界用語での
「ドンシャリ」系の音を狙う
楽器ではブラジリアン・ロー
ズウッド(広義でのハカラ
ンダ)一択だった。
規制も全く無かったので、ごく
普通の高級トーンウッドとし
て木材市場に流通していた。
日本のメーカーもヤマハや
モーリス等は本物のブラジ
リアン・ローズウッドを使用
し、ハカランダという名称で
中級~高級ギターを作っていた。
ハカランダ単板は超高級だが、
ベニヤであるハカランダの
0.3ミリの突板を使った物も
ハカランダ合板として明記
して楽器が作られていた。

ところが音の世界は不思議な
物で、合板であろうともハカ
ランダを使って作られたギター
はドンシャリ系なのだ。
ギターの音はトップで鳴りの
良し悪しがほぼ決定する。
ブレーシング等の技法の違い
もあるが、ほぼトップで決ま
る。
ただし、音の鳴りではなく音質
は材料によって決定される。
ハカランダの材料を使うと、
単板だろうが合板だろうが
ハカランダの音がするのだ。
これ、ギター界では常識。
そして、今はこちらも輸出入
禁止となってしまったマホガ
ニーのギターもマホガニー独
特の音がする。
木琴のような鍵盤打楽器でも
木材の種類によって音が違う
のがトーンウッドの特徴だが、
ギターのような撥弦楽器でも
木材の種類によって音の質は
決定づけられる。
そして、ブラジリアン・ロー
ズウッドがこれまで地球上に
存在するアコースティック
ギターの頂点の材料であると
されてきた。
ただのシャランシャランでは
なく、とてもふくよかで深み
がある音なのに鈴の音のよう
な清らかな音がするのがブラ
ジリアン・ローズウッドのギター
の音だ。典型的なのがマーチン
のD45やD28の音。D35はバック
をスリーピースにしていて、
あえてメロウな音の質にして
ある。D18などは若く荒い音
で、JTSバーボンの8年物の味
のような音の味を出す。
楽器は木材の材料によって全て
音の質の類別性が決定づけられ
る。アーチトップのトップ板
などにはメイプルのほうがシダー
やスプルースよりもアタック感
が出る。これは確実に。
シダートップにマホガニーの
ギターなどは、超甘いトーンを
醸し出すので、曲によっては
そうしたギターを使い分ける
事も多くやられている。

ビリヤードのキューの材料でも
かつて1980年代末期頃までは
まだ国内残存材料のブラジリアン・
ローズウッドが使われていた。
ギターなどの楽器の世界では、
ワシントン条約で国際取引が
禁止されて以降は、ホンジュラス
等からのローズウッド系や別な
ローズウッド系をハカランダの
代用として使用するようにな
っていた。
ただし、音は決定的にブラジリ
アン・ローズウッドとは違う。
これは聴けば判る。
ハカランダよりもハリがあり
すぎたり、もっこりしたり、
樫の木のような音だったり、
抜ける澄んだドンシャリは
なかなか実現できていなかっ
た。ただし、ブレーシング等々
の研究が進んで、かなりハカ
ランダの澄んだ音に肉迫す

個体も多く出て来たのが80年代
後半だった。
ビリヤードのキューでは、90
年代以降は、ほぼハカランダ
のキューは見なくなった。
代用ローズウッドばかりが
使われるようになったが、その
中でも一番使われたのはココ
ボロというローズウッド系の
木材だった。
これまたかつてのブラジリアン・
ローズウッドのようにギター
や家具やナイフのハンドルや
あらゆる物に使われた。
結果、2017年からワシントン
条約で輸出入禁止となった。
世界中に普及したココボロさえ
もがもう手に入らなくなった。

今世紀初頭、ワシントン条約
以前に日本に入って来ていた
本物のブラジリアン・ローズ
ウッド=ハカランダを使って
キューをコンバージョンで作っ
てみた。
撞き味は最高である。よく切れ、
よく入り、そして音が高音で
澄んだクリーンな清涼音。
ハカランダ最高!

ジョイントプロテクターはTAD
コハラ製。バットスリーブは
本ハカランダ。フォアアームは
86年製アダムだが、木目を鑑す
る限り、国内在庫のローズウッド
を使っているものだろう。スリ
ーブは正真ブラジリアン・ローズ
ウッドだ。ただし、スタビライズ
ウッドのセンターコア方式。
コアがハンドルとフォアの連結部
にネジ兼用で入っている。

先角は本象牙。シャフトの1本は
5年前にマエストロさんのおす
すめで人工象牙に交換した。
それがまた頗る調子が良い。
タイガー社が開発した人造象牙。
これは結構おすすめだ。
ただし、本象牙とは明らかに音
と弾き具合は異なる。ただ、打感
はスティッフで申し分ない。
微細な部分では、ダイレクト感は
本象牙よりも高い。象牙は硬い
中にも吸収力があるようなタッチ
だが、タイガーは直に反発する
感触のタッチ。象牙特有の音とも
異なる。象牙はクォンに近い高音
だ。和音のような。
タイガーは単音でキンという音質。
これは同じシャフトに着けたのだ
から間違いない。

本象牙の先角。
上のシャフトは1987年東京神田淡路
亭製。メインシャフトだ。
下のシャフトは厳選アダム2003年製。
どちらも私のオリジナルテーパーの
タイプAとタイプCにしてある。

この先角象牙は2本ともBuddy製。
象牙は最高の先角材だが、実は
気温湿度変化にかなり弱い。
何もせずとも勝手に浮いたり割れ
たりする。象牙先角時代は、象牙
先角はいつか交換するものという
消耗品感覚が多かったのが1980年
代末あたりまでの撞球人のセオリー
感覚だった。
今のハイテクシャフトの先角程
ではないが、よく壊れたのが象牙
の先角だったのだ。
打感は今でも象牙が世界一。

交換したメインシャフトの人工
象牙。これ調子良い。ハクキュー
のマエストロ製。仕事日本一。
タップは私が手作業でいつもの
ように交換。先角交換してから
もう既に何個使い切りでタップ
交換したか分からない。

象牙削り出し新品のような風合い。

上:人工象牙
下:本象牙


ビリヤードキューに使われる木の種類

2022年07月07日 | open



いやあ。しかし、これはよく調べ
ましたねえ。
ビリヤードキューに使われる木の種類100選【実例紹介あり】 | ぬブロ

ビリヤードキューに使われる木の種類100選【実例紹介あり】 | ぬブロ

ビリヤードキューの素材と言えば木、木材ですね。この記事ではビリヤードキューに使われる木を種類、実例つきで紹介します。

ビリヤード道具のブログ|ぬブロ |

 

 


螺鈿(らでん)

2022年07月07日 | open



螺鈿(らでん)細工。
正倉院にも残る大陸渡来の装飾
技術だ。かつては朝廷文化のみ
がこれの技法と作品を保有した。
その後、日本国内で技法が発達。
今では消滅しかけている伝統技
法だ。いわゆる英語ならばイン
レイ。

この印籠の螺鈿などはもはや実
用品
とは呼べない程の高度で
細密な細工の芸術品となっている。


筆絵ではない。すべて蒔絵と貝
などの埋め込みの螺鈿細工。













女性スナイパー死亡

2022年07月07日 | open





なにが恐ろしいって、空からの攻撃
が一番怖い。
なすすべがない。
バンカーだろうがタコツボだろうが、
生き残るのはたまたまであり、運で
しかない。
空爆、ミサイル、長距離砲、迫撃砲。
とても恐ろしい。

七夕(たなばた)

2022年07月07日 | open
 


きょうは七夕だ。
子どもの頃、毎年神奈川県平塚の
七夕祭りに行った。
かなりの人出なのです。
でも、このカーニバル系の祭りは
リバティー風味で好きだった。
神社系の祭りはあれは神事だし。
阿波踊りや三原やっさ祭りのよう
民衆からのカーニバル系の
祭り
好きだ。
 
湘南平塚よいとこ。
なぜ毎年行ったかというと、近く
だから。
平塚の七夕祭りは、かなり良し。
神奈川県に引っ越した方は是非
一度どうぞ。
 
湘南平塚の海。
太平洋の相模湾。
茅ヶ崎あたりはサーフィンの
メッカだ



江ノ島近辺よりもザ・湘南という
海が平塚茅ヶ崎あたりだ。
でも、もしかしてやはり砂鉄の浜
でない?



改正刑法施行

2022年07月07日 | open
 

 
改正刑法施行。
施行日当日になっても、まだネット
で侮辱罪の犯罪を犯して喜んでいる
犯罪者がいるようだ。
刑事犯には社会的制裁が必要だろう。


シンガポール

2022年07月07日 | open
 
 
シンガポールで食の世界で会社
社長やってる私のイトコの子
昨夜テレビに特集で出てい
た。
日本と味覚が違うので苦労した
ようだ。
 
外国人が抹茶好きなの、あれ何で
なのでしょうね。
北米も南米もなんだかみんな日本
の抹茶が好きだよ。アイスでもケー
キでも。
あれ不思議。

浦和 〜埼玉県〜

2022年07月07日 | open
 


埼玉県浦和市。現さいたま市浦和区。
ここで世界一のシェアを持つビリヤ
ードキューメーカーのアダムが生ま
れた。世界初のモデルガンメーカー
のMGCも浦和だ。
後のゴルフメーカーのキャロウェイ
の副社長になったリチャード・ヘル
ムステッターがアダムを作った。
彼はアメリカで大学時代からビリヤ
ードプレーヤーだった。
アメリカで学生時代にキュー作りの
会社を作ったが、コピー品ばかり
作る日本に抗議しに来日した。
しかし、日本人の職人技に驚き、
抗議をやめて倒産したメーカーを
買い取って新たに起業した。
それがアダムだ。1970年。
主としてアメリカ向けのキューを
製造し、日本国内販売はしなかっ
た。
1985年に休暇でアメリカに帰国
したヘルムステッターは、ゴルフ
メーカーのキャロウェイに引き抜
かれる。彼はアダムを無償で従業
員に譲り渡した。
そして、アダムはアダムジャパン
として独立メーカーとなり、国内
販売を1986年から開始した。
その後、社名変更でアダムとなり
現在に至る。
アダムが国内販売を開始して、日
本人の多くがアダムキューを手に
する事ができるような体制が整っ
た時、おりしも空前絶後のビリヤ
ードブームが日本に到来した。
街のビリヤード場では3時間4時間
待ちは当たり前、8時間待ちという
記録まで作った。
最初は予約制ではなかったので、
ビリヤード場前に長蛇の列ができ
て、ずっと何時間も人々が外
で待
っているのだ。そういう
現象が本
当に東京では見られた。
それが1987年。
 
1972年、生まれて初めて埼玉県
に横浜から転住して
行った時、
「ふじさんどこ?」
となった。
はるか遠くに見える出っぱりが
富士山で、これはとてつもない
カルチャーショックを受けた。


私が育った神奈川県湘南で見る
富士山はこれだからだ。


10数キロほど北に行った横浜でも
見える富士はこれ。
これは私がまだ横浜に住んでいた
頃の港の風景。横浜リターンの
頃は観覧車は無かった。これは
建設中なので、みなとみらいが
出来る寸前だろう。
低いでしょ?建物が。
これが私が馴染みのヨコハマです。


現在の同地点。みなとみらいとい
う桜木町大開発で横浜の風景は
一変した。バブル期の列島改造の
一つだ。東京もガラリと景観が
変わったのが80年代末期だった。

あのよ~。マリンタワーより高い
建物あったらだめだろ~(笑)

私がガキの頃から馴染みの横浜は
1981年のドラマ『プロハンター』
に出てくる横浜が私のハマだ。
 
埼玉県の浦和大宮と横浜はそんな
に離れていない印象だったが、
富士山がとんでもなく遠い事に、
遠方へ移り住んだのだなと感じた。
父親の転勤だから仕方ない。
そんでもって、言葉が違った(笑
「じゃん」と言うからからかわれ
たもん。大宮では。「なんだその
言葉。すかしてんじゃねーよ(笑」
と。
今でこそ、埼玉県人どころか、
大阪や広島の地方でもじゃん言葉
が普通にあるが、1972年当時
神奈川県南部限定だった。
横浜市
でも北部の鶴見などは
ジャンは使わない。
横浜市神奈川区より西南でジャ
は使われる神奈川ジモチー
言葉だ。
だが、大宮の人々は今までの人
の中で特別にいい奴揃いだっ
た。
男も女も教師も誰もかもが。
ありていに言うと、すっとこどっ
こいがとんといなかった。
浦和は文教地区でちょいとお気取
りさん
だったが、大宮は庶民的だ
った。
ありゃあ、横浜と並ぶ程によかった
ぜ。いい町だ、大宮は。
富士山遠いけどね。
 
子どもながらに、富士山遠いのに
ショック受けて、「昔から日本人
には富士山信仰てのがあったとい
うのも頷けるね」とか思ったよ。
 
あと首都圏以外の地方では知られ
ていないだろうけど、埼玉県で
ちゃくちゃいいとこが蕨(わ
らび)
市。日本一狭い市ね。
ほんの2キロ行った
ら市外にな
る小さな市。
でも、蕨ってとこがこれまた格別
に住みやすい。
住民気質と市政がいいんだよ。
埼玉県は東京人からはダサイタマ
とか呼ばれるけど、かなーり良い
町が多い県なのよね。いや、これ
ほんとに。
横浜はサバサバしてて、埼玉は何か
しっとりだけどね。
いいとこだよ、埼玉県。
 
唯一のマイナってるとこが海が無い
事だけど、それは埼玉県民のせいじ
ゃないし、ハコテンでもない。
逆に海があるからとそれを自慢に
するほうがスットコドッコイのトン
チキだね。てめえの手柄でもないの
に。そういうドカンチはイタい。
海があったり風光明媚だったりす
るのは天からの恵みであり、みん
なのものなのに、その地元にた
たま生まれたり住んでるだけ
でそ
れを自慢したりする。
そうしたとんでもの勘違いはよく
ない。
地元を愛するって、そういう事で
はないと思うよ。

ヤモリ

2022年07月07日 | open


ガラス越しの向こうにヤモリくん。
家を守ってくれるからヤモリ。
とぼけたかわいい顔してる。



思いつき

2022年07月07日 | open
 

キュー作りで、ある方法を思いつい
た。
もうやっている人もいるかもしれな
いが、ネットリサーチをいくらして
も今のところ出て来ない。
もしかすると、やっている人はいな
いか、もしくはやってもダメだから
やめたか、あるいは未着手。

染めてなくてこの色。
木材というのはいろいろある。