「一緒に行きませんか」
毎回声をかけてくれるだけで
ありがたい。
たまたま主軸の二輪を整備中
で乗り出せなかったのと、所
用もあったので二転三転して
今回パス予定となったが「別
なバイクでもいいから行きま
しょうよ」と電話をかけてき
てくれた。
メールではなく直電話という
のがまたいい。
早朝から用事を済ませ、原付
ベスパで合流する事にした。
すっきりスカッと気持ちのい
いやつら。
考えたら、1980年代前半に一
緒に箱根を走っていた相方の
弁護士の息子と同学年の人た
ちだ。
まだ3つ位だったのに、今は
この一緒に走る男たちと同じ
ようにいい年になっているの
だろう。成人後は親父と同じ
く弁護士になった。
その子が保育園の頃から一番
仲良かったのはまだ学生だっ
た私だった。
ある朝、就職したばかりの頃、
出勤の時に保育園の遠足よい
こたちと電車で一緒になった。
そしたらその子がいて、私を
発見して電車の中で大喜びし
ていた。
先生が「どなた?紹介してね」
と言ったらその子は「うん。
僕の友だちだよ」と先生に言
い、引率の先生は大笑いして
いた。
小学生になった時に原宿で開
いた誕生会でも同じように私
を紹介し、私の横に座った高
橋源一郎が大笑いしていた。
父親と源一郎は大学時代の大
親友だったようだ。
今、その子と同じ齢、世代の
人たちと飲み食いし、そして
共に走る。
なんだか不思議な気持ちにな
る。
でも時々城町の友は私に言う。
「なんか同級生くらいと勘違
いしてるフシあるけど、おっ
さんなんだから、おっさんは
おっさんらしゅうせんといけ
んよ。俺もおっさんだけど(笑」
と。
いい空気がある。
それは城町の彼らがスカッと
しているやつらだからだ。
ケロッと明るい。
腹に含んで何かを陰ですると
かいうのが大嫌いな連中。
それがいい。
スパン!としてるとこが妙に
ウマが合う。
それこそ学生時代のあの頃の
仲間たちのように。