ケン坊のこんな感じ。
キーボーディスト、川村ケンのブログです。




新しいCD、新しい音楽

んー、この場合の「新しい」・・・って何だろ。「最新の音楽」ってなんだろ。

ケーブルテレビの音楽番組などで、古いロックやジャズのライブを観ることが多いんですよ、って先日書きました。・・・だって、かっこよくて、楽しいんだもの

でも、そりゃあそうです。20年も30年、モノによっては40年も昔の(ロック・ミュージックの黄金期は60~70年代と言われています)、古いビデオだったりするんですが、今も放送されてるってことは、相変わらず支持する人が沢山いるからってことですよね。楽器でも何でもそうですが、ただ古いってだけじゃ、淘汰されてしまう。やっぱり、認められる、納得できる「良さ」があるから長~く残るんですね

そんな昔の音楽だけでも、まだまだ聴けてないものや、今になって新たに知ったりして「すげー」って、ファンになる音楽の、なんと多いこと(笑)。タワレコや、HMVなどの大きなレコードショップに置いてあるCDって、膨大ですよね。あれは、今ある量だけでも、一切眠らないで聴き続けても、一生かかっても聴き切ることはできないんだよ、などと良く言います。ほんと、絶対に無理です。

まして、日々どんどん新しいCDが発売されているわけですからね、もう、追いつくわけもありません(まぁ、追いかける必要はないわけですけど(笑))。とにかく、僕達人間は誰一人として、世の中の全ての音楽を知ったり、聴いたりすることは出来ない、というこです。どんなミュージシャンでも、音楽評論家でも、レコードショップの店員さんでも、です。

となると、結局は「出会い」なんですよね。自分は、どんな音楽と今まで出会ってきて、これからどんな音楽と出会うのか。人と人との出会いもそうですけど、よっぽど縁が無ければ出会わない、とも言えますね。なんたって、とてつもなく膨大な量なんですから。もっと言ってしまえば、世界それぞれの国で発売されてても、一枚たりとも日本に入って来てないCDの方が多いわけですし。僕らは、その存在を知ることすら出来ないわけです。

改めて家のCDラックを眺めてみると、不思議な気すらしてきます。自分は、なんでこのCDを買うことになったんだろうね・・・って

どうしても古いのに手がいってしまい、あまり最新のCDなどは買わないのですが、最近、エイミー・ワインハウスといイギリスの女性アーティストのCDを買いました。年末くらいだったかに、ケーブルテレビでたまたま流れていたライブ映像を観て「うわ、誰だこれ?かっこいいなー」って思って、そばにあった紙に、名前をメモしていたんです。名前も「ワインハウス」なんてね、何だかカッコイイので、印象にも残っていて覚えていたんです。

そしたら、先日、2月10日の第50回グラミー賞で、最優秀新人賞や最優秀楽曲賞など5部門を受賞したアーティストの名前を見たら、あの時メモしていた彼女だったんですよ。「おぉ、やっぱ凄い子だったのかー」と。なので、これは縁があるなー、アルバム、買わねばー、と思ってポチしたというわけです。

聴いてみましたら・・・もう、これが50~60年代のね、まさに古き良き時代のソウル、R&B、って感じでした。一曲目の「Rehab」(最優秀楽曲賞を獲った曲)の出だしからして、こないだご紹介した古いエレピ、ウーリッツァーが使われてて(笑)。他の曲ではローズや、ハモンド・オルガンも。他の楽器も全部生楽器で、全編、懐かしいようなサウンド作りがされていました。一曲あたりの曲が短いのも、当時のヒーットミュージックへのオマージュかも、なんて思ったりもします(CDなんて無い時代ですから、一曲がどれも2~3分程度と短かったんですよ)。

何が言いたいかっていうと、この英米を始め、世界を席巻したエイミーの最新のヒットミュージックは、実はとっても古いヒットミュージックの形態を模した(リスペクトした)ものだった・・・ということなんですが、僕(やもっと上の世代)のように懐かしく感じる世代もいて、当然平成生まれの若い人なんかには、これが新鮮にも聴こえるわけでしょうしね。だから、ヒットしてるわけですもんね。古くたって良いものは、良い。むしろ、時代を生き抜いてきた音は良いってことだよね、とも言えると思います。それにしても、曲も面白いですが、またここに乗っかる声も独特、歌い方も本当に若いのか?中身は黒人のオバさんじゃないのか?って思うくらい(・・・またちょっとアレ方面な話ですが、エイミーの両親はユダヤ人とのこと・・・つまり、彼女もユダヤ人ってこと・・・かな。ふむー、興味深いです。)、実に個性的で魅力的なアーティストです。将来が楽しみなアーティストがまた一人、増えました。ただ、結構なトラブルメイカーでもあるようですけれど(笑)。

しかし、こうして時代はグルグルグルグル廻るのですね、ってことでー

日本でも、そのうちまたGS(グループ・サウンズ)やキャンディーズやみたいな王道アイドル歌謡が流行ったりして・・・だって、相変わらず深夜によくCD売ってるし。「懐かしの昭和歌謡大全」とか(笑)。でもやってると、つい観ちゃうんですよねー(笑)。

ではー。



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