「これはこれはー、お月さんやないですか。」
「はいどーも。まいど。」
「いやー、今日もえらい浮かれてはりますなぁ。」
「それ・・・敬語でっか?なんかちょっと、私がまるで浮ついてるようなニュアンスに聞こえるんやけど。」
「あ、そーでっか?そらーえらいすんませんでしたな。」
「そうですよ。なんか、浮かれちゃって地に足が着いてない人みたいな言い方せんといて下さいよ。」
「・・・でもそれはそれで、100パーセント当たってまへんか。」
「あー、言われてみればそやねー(笑)。」
「で、今夜は、満月のご予定で?」
「あんなー、実は私、こー見えても個人的にはいつも満月気分満々でしてな。でも太陽はんやら、あんたんとこの加減ひとつなんですわ。まぁ、今夜は満月の前夜ってことで『こもちづき』って言われてますなー。」
「はー、お子さんもいらっしゃる。それは知りまへんでしたなー。おめでとうございますー。いつ生まれはったんでっか。」
「いや、ちゃいまんのや。まぁあんたらの使う漢字ってやつだと『小望月』って書くんですわ。ってか、子供どこか、・・・私、ずっーっと独身ですねん。ええかげん彼女欲しいわー。でも近所には友達もおらんのでねー。」
「となると、合コンとかの誘いも無いんですなぁ」
「無いですなぁ。あっても、行かれへんしなー。」
「なんでですのん?」
「そら、あんたさんのとこがエライ力で引っ張っとるからでしょー。」
「あ、引力やね。」
「そーでんがな。あんまりつよー引っ張らんといてくれたら、たまには遊びにも行けるんやけどね。土星あたりまで行くとなー、なんか結構お仲間が多くて賑やからしいんですわ。あー、行ってみたいわー。ええ月、ぎょうさんおるんやろねー。」
「・・・(笑)。ま、ほならあんまりブワンブワン引っ張ルナー!ってお願いしときまひょか。」
「あ、頼んますわー。で、それ、シャレでっか?ルナって、私のことのロシア語での呼び名でっしゃろ。で、ブワンはタガログ語でしたかね」
「さすがやね。お月様はなんでもお見通しなんですな。」
「それ、お天道様は、やろね。たぶん。人違いですわ。」
「あ、これまたえらいすんませんなー。」
「いや、えーんですよ。どっちゃでも。私もいっつも見てますから。」
「あ、そりゃあご苦労はんどす。今後ともひとつよろしくお願いしますわ。」
「えぇ。まぁ、他にすることも無いんで、気長に見てますわ。あんたさんが亡くなっても、ずっーと。」
「あ、こらまたドキっとすること言いますなー(笑)。でも・・・、ほんまですよね。せやけど、それはそれで頼もしいことですな。今までもずっと見てくれてはってたんやもんね。」
「えぇ、見てましたよ。何もかも。」
「・・・あーなんか、すいません。・・・こんなにしちゃって。」
「あはは。まぁしゃあないですわ。でも、まだ何とかなるんちゃいますか?」
「せやなー、何とかしたいですわー。何とかせななー。」
「頑張ってくださいな。応援してますさかいに。まぁ、かなり遠くからですけどな。」
「えぇ、見とってもらった方がいいですわ。あんたさんが居なくなったら、・・・まさに『この世は闇』ですさかいにね。」
「えぇ、まだあと50億年ほどは生きていられそうやからね。頑張りますわ。」
「あ、そうですなー。50億年後かー。その時は一緒に・・・ですよね。」
「ですな。太陽はんが膨張して我々を飲み込みますさかいに。」
「・・・ちょっとサンみしいですなぁ。」
「サンだけに、でっか。」
「あ、オチ言わんといてくださいな。」
「あ、すんません」
「・・・で、なんで私たち、関西弁なんでっか?」
「しかもインチキなね。あんたんところのテレビやないんですから。」
「ほっといてーな」
「でも、なんでやろね。」
「なんででしょね。」
「・・・むーん・・・」
「・・・むーん・・・」
「それ、月だけに、むーん、ってオチでっか?」
「えぇ(笑)。まぁそんな感じで。」
「適当やなぁ」
「ですねぇ(笑)。」
「まったくなぁ・・・(笑)。」
「ほなら、今夜のところはそろそろ失礼しますわー。最近ちょっと仕事が立て込んでるさかいにね、あんま寝られへんくて。このくらいの時間になるともう眠くてあきまへんのや。でも、まだやらないけんこともありましてなー。」
「何言ってますのん。私なんて、毎日徹夜ですよ。」
「ですよねー(笑)。ごくろうはんどす。ほな、私ももうちょっとがんばりますわー。」
「ほうでっか。ほな、またー。しっかりきばりやー。」
「おおきにー。ほなー。」
「・・・あ、ちょっと待った。私の写真、これ上下さかさまでっしゃろ」
「あ、バレましたか(笑)」
「そんなん、わかるわー。ウサギが引っくり返っちゃってるやないですか。」
「あー、徹夜続きで疲れて、今日は寝てるんですわー。」
「もうええがな。」
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・・・しかし関西弁って(・・・ほんとインチキですみません(笑))、なかなかうまいことパソコンで変換してくれないんで途中でちょっとメゲそうになったんですけど(笑)、やっぱりこういうもんなんでしょうかねー。それとも、関西弁用の入力辞書みたいのもあるんですかねー。ってか、メールなんかでは皆さん、いつも標準語なんでしょうか。地元の言葉で打ったりなさらないんですか?打つとしたら、変換ってどうしていらっしゃるんでしょうか。・・・素朴なギモンでしたー。
しかし、キレイです。
ではー。