
先日行ってまいりました、日本全国のヘビメタさんの祭典「ラウドパーク09」。メタルがどうこうというよりも、あのフード写真が○○イということで(笑)、こちらではまだご記憶に新しいかと思われます(こちらやこちら)。
いよいよ、僕の書いた当日のライブレポが、キーボードマガジン等の音楽雑誌の出版社でありますリットーミュージックさんの音楽情報サイト「Rittor Music port」に本日よりアップされました。トップからも見つけらるかと思いますが、一応・・・僕の書いたレポ記事はこちらです
。(http://port.rittor-music.co.jp/keyboard/livereport/loudpark091018.php)
サイトでは、バンド名などからリンクに飛べたりして、とても分かりやすく見られるようになっています。また、当日撮影された、バンドのオフィシャルライブ写真などもあったり、また僕の写真などもあったり(笑)しておりますので、是非。
しかし、携帯からうまくアクセスが出来ない方の為にも、ここは文章だけは載せて読んで頂いちゃおうかな、と
。なんたって、丸一日缶詰になって書いたものですから(笑)。
専門関係のサイトですから、難しい機材の話とかもありますが・・・まぁ、そのあたりは上手いことスルスルーって読んでやってください。
ではでは、どぞよろしくー
。
『【ライブレポート】ケン坊のLOUD PARK09レポート①
2006年から始まった、ヘビー・メタルの祭典、"LOUD PARK"。その4回目にあたる"LOUD PARK09"にお邪魔してきました。
このLOUD PARK、過去には、モトリークルー、マリリン・マンソン、スリップ・ノット、ディオ、ハノイロックス(←メタル!?いや、色々な音楽が聴けるのもこうしたフェスの魅力ですね)などなど、そうそうたるビッグネームも出演し、早くも威厳あるフェスの様相を呈してきています。
そして、数え切れないほど多くの、勢いに乗りまくる中堅どころ、そしてフレッシュな新人バンド、それにもちろん日本のメタル・バンドなども含め、連日15バンド前後のヘビー・メタル・アーティストが、それはもう文字通り一分の休みもなく、次から次へと3つのステージでそのド迫力の演奏を繰り広げ合うわけです。ビッグネームばかりでなく、単体では来日のないバンドのライブもまとめて体験できる、メタル好きには外せない一大イベントなんですね。
決して数は多くないのですが、毎年キーボード入りのバンドも参戦しており、今までにはドラゴン・フォース、ソナタ・アークティカ、オーペス、アモルフィス、ウィズイン・テンプテーションなどが出演してきています。
ヘビー・メタルと言えば、やはり激しく歪んだギター、そしてパワフルなドラムが花形メイン・プレイヤーですよね。あまりにこれがすごくて、ベースが全然聴こえないじゃない!なんてことも多い程です。
そう、時にあのぶっといベースの音すらかき消してしまうほどの爆音の中で、キーボードがどれだけ対等に渡り合えるか、いや、対等でなくとも、どうやってその存在を知らしめていけるか、世のハード・サウンド大好きキーボーディストにとっては、永遠の課題であり、非常に興味のあるところではないでしょうか。それでは最新の鋼鉄現場(製鉄現場、ではない)に潜入してみましょう!
前日から止まらない期待ホルモンを体中から放出しながら(←臭くはないですよ)、いよいよ僕が参戦することになったフェス2日目、10月18日を迎えました。
前日の初日公演もネットなどで見ると、すこぶる盛り上がったらしい。うーむ、楽しみです。でも、朝7時半起き。なかなか健康的なメタル・デイの幕開けです。朝 マックで腹ごしらえをして高速を飛ばして会場へ向かい、メッセの駐車場に車を止めますと、あたりにはすでに定番の黒いメタルTシャツを来た人々が集まり始 めていました。
心地良い晴天の秋空の下、パスとメモ用紙がバッグに入っているのを確認し、会場へ向かう沢山のメタルTさんたちの列に途中参列。
なにかこう、歩いているうちに"儀式"へ向かう信者になったような厳かな気持ちになっていきました。そして、これから約10時間ほど、事前の想像を超える爆音世界に身を委ねることになったのです。
入り口で写真などを撮って浮かれていたら、会場に入った時にはすでに午前11時からのデッド・バイ・エイプリルの演奏が始まっていました。
時間きっちり。音に引き寄せられるように、メイン・ステージであります、ビッグ・ロック・ステージへ。ステージが見えてくるにつれ、身体が震えるのがわかりました。これは武者震いの類ではなくて、爆音で、です。
"え! 一発目からこんなか!"
と、正直ビックリしました。ありったけの大声で隣の人に話しかけても聞こえないくらい、と言えばお分かりになるでしょうか。
朝イチからこの音量・・・・・・。これはすごいことになりました。
さて、デッド・バイ・エイプリルのサウンドですが、バンド・メンバーに正式なキーボーディストはいませんが、サウンド作りにはデジタル・シンセのシーケンスやオーディオ・ループがふんだんに使われており、これが実はこのバンドのかなりの特徴になっていると思います。スウェーデンからやってきたルックス抜群のメンバーたち。ボーカルもデス・ボイスと伸びやかなポップな美しい声の両方を聴かせてくれ、とても魅力的。
彼らのファースト・シングルの「ルージング・ユー」はライブでも人気曲となっています。すぐに覚えられるようなキャッチーなコード進行と美メロ、そしてなん と言ってもイントロのディレイのかかったピアノのシーケンス。僕、こういうのに弱いんですよね。とても聴きやすく、メタル初心者の女性にもオススメのバン ドです。
そしてそんなサウンドの美しさに、力いっぱいの渾身のプレイ、見ていて盛り上がる激しいパフォーマンス。朝イチのアクトだったにもかかわらず、沢山のオーディエンスが詰め掛けていた理由がすぐにわかりました。ライブを観ながら走り書きしていた手元のメモには
"ジミー(Vo)、何度も『Thank you Tokyo!』と連呼。きっといいやつなんだろうなぁ"
と書いてありました。当たり前ですが、"えー? ここは 千葉だぜ"、とか意地悪なこと言う人は一人もいなかったです。みんなで暖かく"イエー!"って盛り上がりました。とってもいい空気。今日は一日、いい日になる予感がしました。
て、お隣のアルティメット・ステージでは、すでにヒートの演奏がスタンバイされていました(またもスウェーデン勢。元気です)。平均年齢で22、3歳という若いバンドとは思えない、80sの香りが非常に香る往年のロック・バンド・サウンドは前評判も高かったので、個人的にも期待大でした。
もうね、オープニングのSEからして、あのイーグルスのグレン・フライのヒット・ソロ・ナンバー「ヒート・イズ・オン」(映画『ビバリーヒルズ・コップ』の挿入歌)ですからね。うーん、懐かしい! モードはすっかり80s。"来て欲しいとろこにくる"日本人好みの泣きのツイン・リードに、ハイトーン・ボーカルとメンバーによる分厚いコーラスが美しい、メロディアスな正統派ハードロック。
ちょっとぽっちゃり目で、宣材写真では控え目に写っていたボーカルのケニーは、笑うとやけに可愛らしい表情を見せて、アクションも元気で茶目っ気たっぷり。なんだか小動物みたい。あれは、母性本能をくすぐるのではないでしょうか。もうね、ずるいくらいですよ。でも男の僕も、こちらも思わず微笑んでしまいましたから、いいんですけれど(なにがだ)。
キーボートのヨナ・ティーも元気一杯に長い手をあげ、積極的にファンをあおります。舞台下手にL字型にセッティングされた彼の使用機材は正面にヤマハMotif XS7とSY77、中央向きにノードNord Electro(多分73鍵モデル)。曲のイントロSEなどではMotif XS7が活躍していました。曲中はNord Electroのオルガンを多用しており、往年のハードロック・キーボード・プレイをしっかり踏襲しているといった感じ。後半、バラード調の曲でボーカルのケニーと2人だけでワン・コーラス聴かせてくれたプレイは、普通ならピアノでやりそうなところを、あえてアタックのあるデジタル・シンセの音色(ジャーニーの「セパレイト・ウェイズ」のイントロのローランドJupiter-8の音みたいな)でプレイしていましたが、これが非常に心地よい音色で、過度にメロウになり過ぎず、なかなかに効果的だと思いました。
とにかく終止楽しそうにメンバー同士が顔を見合わせ、お互いを盛り上げながら繰り広げられるステージは、見ているこちらをとてもハッピーにさせてくれるものでした。バンドっていいなぁ、楽しそうだなぁ、と思わせてくれたヒート。手元のメモには
"動きが若い! 小技が効いてる!"
とありました。小技・・・・・・? あ、そうそう! 曲エンディングがいちいち変わったキメになっていて面白かったんでした。ご覧になるときは、そんなマニアックなところも要チェックですよ!
(パート②へ続く)』
そう、続くんです
。というのも、当日の全16バンドのうち、まだここまでのレポはたったの2つ・・・(笑)。
あの缶詰の日、僕は全バンドのレポを書き上げました。
担当の編集者、Kさんには、最初「鍵盤入りのバンドを中心に、ひとバンド250~500文字くらいでしょうか」などと言われていたのですが、「でも、ネット掲載なので、そんなに文字数は気にしなくていいですよ!川村さんの好きに書いてください!」とも言っていただいていたので・・・
結局、トータル文字数、14000文字強
。
・・・ちなみに、先日の鳩○首相の所信表明演説が約13000文字でした(演説は50分に及んでいましたね)。
編集のKさんには「すみません。長くなりました。適当にカットしてください」って書いて原稿を送ったんですが、「川村さん、これ、基本的にこのまま全文載せたいと思いました。それと、もったいないので、ちょっと何回かに分けるという形をとりますね」と仰っていただけました。もったいない、というよりも、さすがにスペース的に難しかったというのもあるのでは・・・と思ったりしつつも、僕のあの日の10時間執筆の労を汲んでくださったKさんには、心から感謝しております
。
ではでは、是非サイトの方にも訪れてくださいね。そしてまた、次回が上がったら、お知らせしますね。
ではー。