ケン坊のこんな感じ。
キーボーディスト、川村ケンのブログです。




今は無くなってしまいましたが、これは新宿にあった「日清パワーステーション」といライブハウスで、1991年6月14日に撮られた一枚です。

リハーサルが終わっての、本番までの照明などの直しの時間ではないでしょうか(ステージに脚立がありますので)。

僕が座っているセットは、僕が組んだセットです。でも、僕のセットではありません。

 

上から、ミニムーグ、世界に100台しかないDX7llセンテニアル、そしてSG-1DNew、そしてS-550のエディット画面が映し出されたディスプレイとSDE-2000などが詰め込まれたラック、そして、その横にはレズリー・スピーカー・・・そうです、もうお分かりですよね。

これは、この日の斉藤光浩さんのファースト・ソロライブをサポートされた、厚見さんのセットです。僕は厚見さんの個人的なローディーとして、厚見さんのセットを運び、組み、最後に恐れ多くもそのセットに座らせて頂いての、一枚なのです。

撮影してくれたのは、当日一緒に厚見さんのお手伝いをした、京都出身の長髪金髪の、あのだったと思います。

「川村くん、厚見さんのセットに座らせてもろたら?おれ、写真撮るよ(←京都弁ね)」って言ってくれたんだと思います。

ピースをする余裕もなく、なんとも余裕なさげに座っている僕は、大学を出たばかりの23歳。厚見さんの紹介でオーディションを受け、「SHADY DOLLS」というバンドに加入する半年ほど前になります。このあたりのいきさつは、またもやこの日のブログに。僕が

 

おなじみ、厚見さんのご友人であります(勿論、僕にとっても大切な厚見さんファン仲間の)エージさんが、先日の「アックスの奇蹟」の素晴らしいレビューを書かれました。

“アックスの奇蹟~Veritas ! One-night Wonder”

 

渾身の、本当に貴重なレビューとなっていますが、書き出し部分だけちょっと転載させていただきます。

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「明日、約束の場所で会いましょう!」クリスマス・イヴの夜。ボクは20数年前からずっとVOWWOWに憧れ続けた“少年・川村ケン” と約束を交わし、そして自分もまた久々に童心に還り、ベッドの中で“虹色の”サンタさんに真剣に祈りながら、まったく眠れぬイヴの夜を過ごしました。」

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そうなのです。このレビューには僕も登場するのです。

このレポートをアップされたたエージさんから、こんなメールを頂きました。

「今晩!グランドファンク・マニアックに、アックスの奇蹟のレポートをアップさせて頂きます!写真、いっぱい拝借しました。ほんとうにありがとうございました!随所に川村さんの承諾なく、“登場”して頂いてしまっています。川村ケンに触れずに、どうしても書けなかったんです。すみません。VOWWOWファンのみなさん、とくに川村さんの強烈な想いには、全然足りてない文章なのですが、精一杯の想いを込めて書きましたので、容赦してやってください。楽しんで頂ければ幸いです。」

そして、涙ながらにこのレポートを読ませていただきながら、僕はこの写真のことを思い出したのです。

思い出した、と言っても、実はリビングの写真たてに入れていたものです。ただし、いくら厚見さんの機材が一緒だとて、僕なんかの写っている写真を部屋に飾っておく趣味はありませんので、やはりこの頃、厚見さんに憧れて、「清水の舞台を素足で駆け上がるような気持ちで」買ったミニムーグの写真の裏に入れてありました。ずっとね。

その後ろにぼんやり移っているのは、昨年2009年2月21日、「サンフォニックスの奇蹟」の時の一枚を載せたこの日のブログの画面です。

同様に厚見さんの機材に座らせていただいて、なんと一丁前にピースなぞしているという、・・・だいぶ可愛げを失った僕です(笑)。

ちなみに、エージさんは、この「サンフォニックスの奇蹟」の詳細なレポートも書いておられます。こちらも本当に素晴らしいレポートです。あわせて、是非とも(こちら)。

 

こうして、この写真を見ていますが、僕には、これがとても19年も前の出来事とは思えないのです。

本当に、まだまだ、昨日の出来事のようなのです。

19年前に体を折りたたんで座っていた「キーボードセットの陰」というのは、この写真のレズリーの裏でした。「僕の目の前、ほんの1メートルのトコロで」と厚見さんの覗いていたのは、そのレズリーとラックの、この5センチくらいの隙間からでした。

厚見さんの黒いTAMAのパイプスタンドをレギュラーと逆に組んだのは「鍵盤が被っちゃうなぁ。どうにかならないかな?」という厚見さんの要望に、一晩考えて出した僕のアイデアでした(マニアックすぎ(笑))。

この翌年から数年、SHADY DOLLSに入った僕は、よくこのライブハウスに出演させて頂きました。僕はこのライブハウスステージに上がるたび、必ず、この日のことを思い出していました(一番上のこのライブハウスのリンクの中に、僕のいたバンドの名前もありました)。

そうそう、このTシャツも覚えています。なんか変な絵のプリントがあるんです。よく着てました(袖をまくっている。ジーンズに入れている。・・・恥ずかしい(笑))。

 

でも、

 

・・・なぜ靴を脱いでいるのかが、どうしても思い出せません(笑)。

 

それにしてもあっという間の19年間でした

多分、この先もあっという間なんでしょうね。

 

『少年老い易く、学成り難し』

「若いうちはまだ先があると思って勉強に必死になれないが、すぐに年月が過ぎて年をとり、何も学べないで終わってしまう、だから若いうちから勉学に励まなければならない、という意味のことわざ(Wikipediaより)」

 

 

・・・ああ、もはや少年ですらない(笑)。 

 

 

ではー。 



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