なんだか、軽いタイトルですみません。
朝からの激しい雨も、午後にはひと段落。
出かける頃には、青空が見えておりました。
今日は、待ちに待った、キースの来日公演初日に行ってまいりました。
待ちに待った、・・・とはいえ、こうして始まってしまうと、
あともう10日もすると、全ての公演が終わってしまうんだよね、という寂しさもあるのですが、
その分、しっかりと味わおう、噛みしめよう、・・・飲み込もう、消化しよう!という感じでございます。
一言でいいますと、初日の今日、本当に素晴らしい演奏でした。
キースは、終始とてもリラックスした様子で、なんといいますか、
僕が見たこれまでの中でも、特に「Fun」な気が、満ち溢れていたように感じました。
本当にご機嫌で、まさか、まさかのアンコールラッシュ。
今日、ご一緒させていただきました(いつもT京音大でお世話になっております)宮城先生も「すっごいわねー」と喜んでおられました。
また、今日は客席も、とてもよかったと思いました。
フライングブラボー(まだ、最後の余韻の中で拍手をしてしまうこと)も、・・・全くなかったわけではありませんが、
全体的に、素晴らしい集中力があったように感じました。
キースは、先日ご紹介した評伝本「キースジャレット~人と音楽~」の中で、
「僕は、実は聴衆(オーディエンス)を、演奏しているんだよ」
こんなことを言っておりました。
これは、ピアノのみならず、それを聴くオーディエンスの心そのものに、(まるでその心にあの柔軟な手を伸ばすかのように)訴えている、という意味だと、僕は受け取りました。
ですので、客席の空気が散漫で、不用意な咳払いやノイズがあちこちに、なんていう状態になっている時、
それは、それが、(この言葉を借りれば)キース自身の演奏になってしまっている、ということでもあります。
客席の音、また、空気、熱気、集中力も、すべてがコンサート。
実際、これはどんなコンサートでも同じだと思いますが、ホールにはPAはなく、生ピアノ一台の生音だいけ、という状況ですので、
ジョンケージの4分33秒ではないですが、特にそれが顕著になるのですよね。
今日は、すべてが、素晴らしかったです。
今回の公演が、この感じで、あるいは、これよりももっとまた凄いことになってくれるといいな、と思います。
「ピアノってすごいな。もっともっと、僕もピアノが弾けるようになりたいな」
帰り道は、ずっとこんなことを思っておりました。
今夜も、素晴らしい体験ができました。
さて。
これは、さっそく、
・・・ぷ、しないといけないですな。
ではー。