今年10回目の木曜会稽古。
四條畷の市民活動センター体育館。
3月8日に続き、審査を意識した木刀稽古2回目。
木刀を忘れた人もいるかと思い大小3組持って行った。
持って行って良かった。
(いつも車に積んでいる木刀、右端は一刀流の小刀で、剣道形木刀と刃長はほぼ同じ)
------------------------------
以下、全体を指導して師匠からの注意されたこと。
5歩下がる際の最後の足の引き付けを忘れない。
3本目、下段の位置が高い者が多い。膝頭から3~6センチ下。
ただし仕太刀は打太刀の高さに揃えること。
仕太刀の突き返しは胸部。
最後に止まってから顔の中心ではなく、最後の1歩で胸部から顔の中心に。
4本目の仕太刀の脇構は鍔が口元を通るように。
打太刀の八相は上段から八相になるように。
全体的に切り結びが高すぎる。剣先の高さは面の高さ。
脇構の剣先の高さは下段よりも少し低くするように。
5本目の打太刀は3歩目で左足をしっかり引き付けてから面を打つこと。
6本目の仕太刀は下段からの攻め上げから小手摺り上げ面まで気を繋ぐこと。
7本目の仕太刀が突きを受ける時は高過ぎないように支える。
突きの場合、打太刀も仕太刀も刃先の向きを間違えないように。3本目も。
仕太刀が胴を打ったあとの木刀は腕と並行で床と並行では無い。
つまり腕の延長線上に一直線になるように手を伸ばす。
最後の礼の場で。
「右足から」という記述は左足の引き付けを伴う。
「右足を」という記述は左足の引き付けは伴わない。
審査で上がらないようにするには呼吸法しかない。
発声は、小手↑、面↑と語尾を上げること。
技は振り返って構えるまでが技である。
相面、出小手、相小手面、返し胴、自分から仕掛けていくこと。
------------------------------
形審査で審査員が見るポイント。
1本目:打太刀の足の出し方。(引くと×)
2本目:打太刀が小手を打った時の高さ。
3本目:足捌き。(前進後退の時の足の間違い)
4本目:仕太刀の脇構は右足を引く。(左足出して構えると×)
4本目:切り結んだ剣先の位置。(高過ぎる者が多い)
5本目:打太刀が仕太刀の頭まで届いて打っているか。(届かない者が多い)
6本目:仕太刀が下段に構える時に打太刀が剣先を下げないように。
6本目:足捌き。(仕太刀の足捌き全体)
7本目:足捌き。(打太刀の面、仕太刀の胴)
4本目で切り結びが合わない者が多いのは、
仕太刀が脇構から頭上を通って面を打つのに対し、
打太刀が八相の位置からそのまま面を打ってしまうから。
打太刀も左上段に振りかぶってから面を打つように。
合わさなければならないと思ったら余計に縮こまってしまう。
------------------------------
以下、小太刀。
小太刀の右手の位置は、太刀の中段の構えの位置である。
左手はしっかり腰の位置。指を揃えて手首が曲がらないように。
構えた時は太刀と同じ長さになるように半身になる。
構えを解いた時の左手は体側。
2本目の半身の構えは若干体勢が低くなる。
3本目の半身下段は刃先は真下。
1本目:仕太刀が入身になろうとする所を正面に打ち下ろす。
1本目:仕太刀は小さく身捌きして摺り上げる。
2本目:仕太刀が入身になって制するところを打太刀は脇構にひらく。
3本目:打太刀は逃げようとして下がる。
3本目:打太刀が左足から戻るのは死に体にならないためである。
------------------------------
以下、私見。
手元にある、全日本剣道連盟の「日本剣道形解説書」の
「解説書の出来るまで」のところには、
仕太刀が左足から下がる件について以下の記述がある。
------------------------------
誤植かと思われるので「右足から」とすべきであるとの意見もあったが、
審議会の審議で原本どおりとなった。(昭和60年11月27日)
------------------------------
私も最初は誤植と思っていた。
が、本来(というか元の原型)は一刀流の小太刀と同じで、
仕太刀は打太刀を間接技で完全に腕を制せられ、体勢も崩れてしまうのである。
体勢が崩れるのと痛みのため、不本意ながらも打太刀は数歩下がる。
仕太刀が押すから下がるのでも無く、
打太刀が逃げようとして下がるのでもなく、
崩れるので自然に下がってしまうのである。
つまり最後の残心部分は、
身も心(体勢も精神も)も完全に仕太刀が勝ちを取った状態なのだ。
これに対し2本目の勝ちはまだ「勝ちとして不充分な状態」であり、
仕太刀が気を抜けばいつでも打太刀は反撃出来る状態なのである。
だから仕太刀は警戒しながら下がる必要がある。
3本目は完全に勝っている状態だから、あえて警戒しながら下がる必要は無い。
仕太刀は堂々と左足から下がって元に戻るのである。
(この件は研究中につき見解が変わることもあります)
(小太刀3本目は研究のあと、また別の機会にまとめてみます)
(ご意見あれば遠慮なくご連絡ください)
------------------------------
参考記事
小太刀3本目関連(2016年12月21日)より
剣道形小太刀(仕太刀の打太刀に対する腕の制し方)
https://blog.goo.ne.jp/kendokun/e/6855c6c42bdf1c0c592757de30cf17e7
(最初は狭かったので2回に分けて稽古した)
四條畷の市民活動センター体育館。
3月8日に続き、審査を意識した木刀稽古2回目。
木刀を忘れた人もいるかと思い大小3組持って行った。
持って行って良かった。
(いつも車に積んでいる木刀、右端は一刀流の小刀で、剣道形木刀と刃長はほぼ同じ)
------------------------------
以下、全体を指導して師匠からの注意されたこと。
5歩下がる際の最後の足の引き付けを忘れない。
3本目、下段の位置が高い者が多い。膝頭から3~6センチ下。
ただし仕太刀は打太刀の高さに揃えること。
仕太刀の突き返しは胸部。
最後に止まってから顔の中心ではなく、最後の1歩で胸部から顔の中心に。
4本目の仕太刀の脇構は鍔が口元を通るように。
打太刀の八相は上段から八相になるように。
全体的に切り結びが高すぎる。剣先の高さは面の高さ。
脇構の剣先の高さは下段よりも少し低くするように。
5本目の打太刀は3歩目で左足をしっかり引き付けてから面を打つこと。
6本目の仕太刀は下段からの攻め上げから小手摺り上げ面まで気を繋ぐこと。
7本目の仕太刀が突きを受ける時は高過ぎないように支える。
突きの場合、打太刀も仕太刀も刃先の向きを間違えないように。3本目も。
仕太刀が胴を打ったあとの木刀は腕と並行で床と並行では無い。
つまり腕の延長線上に一直線になるように手を伸ばす。
最後の礼の場で。
「右足から」という記述は左足の引き付けを伴う。
「右足を」という記述は左足の引き付けは伴わない。
審査で上がらないようにするには呼吸法しかない。
発声は、小手↑、面↑と語尾を上げること。
技は振り返って構えるまでが技である。
相面、出小手、相小手面、返し胴、自分から仕掛けていくこと。
------------------------------
形審査で審査員が見るポイント。
1本目:打太刀の足の出し方。(引くと×)
2本目:打太刀が小手を打った時の高さ。
3本目:足捌き。(前進後退の時の足の間違い)
4本目:仕太刀の脇構は右足を引く。(左足出して構えると×)
4本目:切り結んだ剣先の位置。(高過ぎる者が多い)
5本目:打太刀が仕太刀の頭まで届いて打っているか。(届かない者が多い)
6本目:仕太刀が下段に構える時に打太刀が剣先を下げないように。
6本目:足捌き。(仕太刀の足捌き全体)
7本目:足捌き。(打太刀の面、仕太刀の胴)
4本目で切り結びが合わない者が多いのは、
仕太刀が脇構から頭上を通って面を打つのに対し、
打太刀が八相の位置からそのまま面を打ってしまうから。
打太刀も左上段に振りかぶってから面を打つように。
合わさなければならないと思ったら余計に縮こまってしまう。
------------------------------
以下、小太刀。
小太刀の右手の位置は、太刀の中段の構えの位置である。
左手はしっかり腰の位置。指を揃えて手首が曲がらないように。
構えた時は太刀と同じ長さになるように半身になる。
構えを解いた時の左手は体側。
2本目の半身の構えは若干体勢が低くなる。
3本目の半身下段は刃先は真下。
1本目:仕太刀が入身になろうとする所を正面に打ち下ろす。
1本目:仕太刀は小さく身捌きして摺り上げる。
2本目:仕太刀が入身になって制するところを打太刀は脇構にひらく。
3本目:打太刀は逃げようとして下がる。
3本目:打太刀が左足から戻るのは死に体にならないためである。
------------------------------
以下、私見。
手元にある、全日本剣道連盟の「日本剣道形解説書」の
「解説書の出来るまで」のところには、
仕太刀が左足から下がる件について以下の記述がある。
------------------------------
誤植かと思われるので「右足から」とすべきであるとの意見もあったが、
審議会の審議で原本どおりとなった。(昭和60年11月27日)
------------------------------
私も最初は誤植と思っていた。
が、本来(というか元の原型)は一刀流の小太刀と同じで、
仕太刀は打太刀を間接技で完全に腕を制せられ、体勢も崩れてしまうのである。
体勢が崩れるのと痛みのため、不本意ながらも打太刀は数歩下がる。
仕太刀が押すから下がるのでも無く、
打太刀が逃げようとして下がるのでもなく、
崩れるので自然に下がってしまうのである。
つまり最後の残心部分は、
身も心(体勢も精神も)も完全に仕太刀が勝ちを取った状態なのだ。
これに対し2本目の勝ちはまだ「勝ちとして不充分な状態」であり、
仕太刀が気を抜けばいつでも打太刀は反撃出来る状態なのである。
だから仕太刀は警戒しながら下がる必要がある。
3本目は完全に勝っている状態だから、あえて警戒しながら下がる必要は無い。
仕太刀は堂々と左足から下がって元に戻るのである。
(この件は研究中につき見解が変わることもあります)
(小太刀3本目は研究のあと、また別の機会にまとめてみます)
(ご意見あれば遠慮なくご連絡ください)
------------------------------
参考記事
小太刀3本目関連(2016年12月21日)より
剣道形小太刀(仕太刀の打太刀に対する腕の制し方)
https://blog.goo.ne.jp/kendokun/e/6855c6c42bdf1c0c592757de30cf17e7
(最初は狭かったので2回に分けて稽古した)