こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日は2回目の投稿です。
このカテゴリーは基本的にフィクションです。
販促経営コンサルタントの本田というわたしの分身を登場させて、様々な経営再生の様子を描写していきます。
内容はフィクションですので、モデルそのものはありませんが、実際に自分が経験したことも混じっていますので、これを読むあなたにもずいぶんと参考になることが出てくると思います。
あなたの経営改善のヒントにご自由にお使いください。
(なお配信は原則毎週1回水曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)
「ある地方金融機関の新商品開発」<その5>
本田は作成した企画書を3通手渡し、自分用の1通を手に説明し始めた。
表紙には『団塊よ、日はまた昇る――<夢かなえるローン50+(仮)>』と書かれていた。
それは、要約していえば、先日見たテレビの内容からヒントを得た、団塊世代を応援するという金融商品であった。
一般に売り出す商品ではなく、定年を間近に控えた50代以上の人たちに限定して、低金利で融資する商品だった。
さらにはその融資を受ける人にはビジネスマッチングを提供し、事業が軌道に乗れるようにバックからの支援もするという内容のものだった。
「そのテレビを見たときに、それはもしかしたら自分であるのかもしれないと考えました。私が起業した時は資金もなく、もちろん会社からの退職金も、途中退社でほとんどもらえずにとても苦しんだんです。銀行からお金を借りるにしても、まだ家のローンも払っていたので担保にもならなく、かといって目に見えるものとしての仕事ではないので、どんなにいい事業計画書を書いても、絵に描いた餅ということで相手にしてもらえませんでした。その経験が下敷きになっています」
本田は一息ついて目の前のふたりを見た。
しかし口を出さないのを見て続けた。
「ですから、この団塊向け商品『夢かなえるローン 50+(プラス)』はかつての私への応援でもあるわけなんです。ネーミングはもう一度これから検討するにしても、ぜひともここから第二の起業を応援する声をあげてほしいんです!」
本田はまるで自分への融資を依頼するような熱心さで、部長と山口に説いた。
「キャラクターには動物のカエルを考えています。最初ネーミングで、夢かなえるローンというようにしたので、カエルがいいかなと。単純ですけど。あなたの夢が正夢にかえるというような感じで。こういったものは単純が一番ですから。考えすぎると結果はあまり良くないです。経験上」
「ほ~、なるほど。そうでしたか。私はてっきり一般向けの預金商品だとばかり思っていたんですが、まさか融資のプランが上がってくるとは思ってもみませんでした」
「申しわけありません。お気に召さないということですか」
「いやそうじゃありません。実際のところ、ほらだいたい懸賞金付定期とかの金融商品が今まであったので、それを踏まえた上での定期関係の商品プランが上がってくるだろとばかり頭にあったものですからね。ちょっと意表をつかれたというか」
隣りでは山越も無言で大きく頷いた。
「何かとんちんかんなことをしてしまいましたか」
「いや、そういうことではありあせん。これはこれで面白いなと思いましたから」
気まずい沈黙が流れた。
少しの無言の時間の後、部長は笑顔に戻りながら、言った。
「わかりました。面白い企画です。会議にかけ、理事長にも見せてみます。どうなるかわかりませんが、ありがとうございました」
「ありがとうございました」
山口も頭を下げた。
「何か不足しているところがあったら言ってください。考えますから」
本田は、部長の笑顔に、なんだかうまくいきそうな予感を覚えながら、本部を後にした。
数日後、山口から本田に電話があった。
「本田さん、明日にでもきていただけますか。具体的に案を練りたいので」
この項おわり
(このストーリーはフィクションです)
それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。
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群馬県前橋市天川大島町186-25
藤田販促計画事務所
http://www.shakatsu.co
E-mail:k1948f@nifty.com
TEL.027-261-6671(FAX.同様)
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表紙には『団塊よ、日はまた昇る――<夢かなえるローン50+(仮)>』と書かれていた。
それは、要約していえば、先日見たテレビの内容からヒントを得た、団塊世代を応援するという金融商品であった。
一般に売り出す商品ではなく、定年を間近に控えた50代以上の人たちに限定して、低金利で融資する商品だった。
さらにはその融資を受ける人にはビジネスマッチングを提供し、事業が軌道に乗れるようにバックからの支援もするという内容のものだった。
「そのテレビを見たときに、それはもしかしたら自分であるのかもしれないと考えました。私が起業した時は資金もなく、もちろん会社からの退職金も、途中退社でほとんどもらえずにとても苦しんだんです。銀行からお金を借りるにしても、まだ家のローンも払っていたので担保にもならなく、かといって目に見えるものとしての仕事ではないので、どんなにいい事業計画書を書いても、絵に描いた餅ということで相手にしてもらえませんでした。その経験が下敷きになっています」
本田は一息ついて目の前のふたりを見た。
しかし口を出さないのを見て続けた。
「ですから、この団塊向け商品『夢かなえるローン 50+(プラス)』はかつての私への応援でもあるわけなんです。ネーミングはもう一度これから検討するにしても、ぜひともここから第二の起業を応援する声をあげてほしいんです!」
本田はまるで自分への融資を依頼するような熱心さで、部長と山口に説いた。
「キャラクターには動物のカエルを考えています。最初ネーミングで、夢かなえるローンというようにしたので、カエルがいいかなと。単純ですけど。あなたの夢が正夢にかえるというような感じで。こういったものは単純が一番ですから。考えすぎると結果はあまり良くないです。経験上」
「ほ~、なるほど。そうでしたか。私はてっきり一般向けの預金商品だとばかり思っていたんですが、まさか融資のプランが上がってくるとは思ってもみませんでした」
「申しわけありません。お気に召さないということですか」
「いやそうじゃありません。実際のところ、ほらだいたい懸賞金付定期とかの金融商品が今まであったので、それを踏まえた上での定期関係の商品プランが上がってくるだろとばかり頭にあったものですからね。ちょっと意表をつかれたというか」
隣りでは山越も無言で大きく頷いた。
「何かとんちんかんなことをしてしまいましたか」
「いや、そういうことではありあせん。これはこれで面白いなと思いましたから」
気まずい沈黙が流れた。
少しの無言の時間の後、部長は笑顔に戻りながら、言った。
「わかりました。面白い企画です。会議にかけ、理事長にも見せてみます。どうなるかわかりませんが、ありがとうございました」
「ありがとうございました」
山口も頭を下げた。
「何か不足しているところがあったら言ってください。考えますから」
本田は、部長の笑顔に、なんだかうまくいきそうな予感を覚えながら、本部を後にした。
数日後、山口から本田に電話があった。
「本田さん、明日にでもきていただけますか。具体的に案を練りたいので」
この項おわり
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