言葉のチカラこぶ——『いい言葉塾』

言葉はコミュニケーションの基本。伝えたいことは「言葉のチカラ」できっと伝えられる。もっとうまく伝えられる。

他店を見るということ

2012-04-05 08:13:29 | 繁盛店・繁盛会社をめざそう
こんにちは。
前橋の販促経営コンサルタント、藤田です。
今日もよろしくお願いします。

今朝は久しぶりに穏やかで、今日一日の温かさを約束してくれそうな天候です。
昨日も台風一過のようなさわやかな空でしたが、けっこう北風が強くて、寒かったですね。でも今日は風も穏やかで温かくなりそうです。
これで少しは桜のつぼみも膨らむでしょう。


さて、流通関係の言葉に「MR」という言葉があります。
マーケット・リサーチですね。
直訳すると市場を調査するということですが、もっぱら競合店や繁盛店を見学に行くときの用語としてよく便利に用いられています。

さて、この競合店や繁盛店を見に行くというのは、流通業では基本中の基本として、進んでやるようにと、推奨さえされています。
そしてそれが仕事時間中のMRであれば、レポートを書き、上司に提出します。
次に、見てきたことを自分の今関わっている仕事に活かすということで、ことは完了するという、それがまあ一連のサイクルですよね。

問題は、仕事の時間を使ってまで見てくるのがいったい何だ、ということですね。

たいていの人は、陳列されている商品や商品構成、それにプレゼンテーション、ディスプレイなどを見てきます。
でもたいていそこには「なぜこうなったのか」「なぜこの商品があるのか」という
『なぜ』をあまり見ない、というか、考えないんですね。
目で見たことだけで納得して、いい商品があれば、同じものを仕入れてみたり、気に入った陳列があれば真似てみるということだけです。
その参考にする店の歴史まで見ないんですね。

なぜその商品が、自分の店にはないその商品があるのか、それは考えない、というか、考えられないで、上辺だけ「ああこれがここで売れている商品か、じゃあうちでも仕入れよう」とだけしか考えないんですね。

そういった“MR人”を傍で見ているとーーースーパーなどにいるとよく分かります。だってほとんどがダークスーツ姿ですからーーー、メモをとったり、今ではハンディレコーダーを胸に忍ばせてぶつぶつと自分で呟いたりしています。品名や商品番号などを記録しているわけです。決してカジュアルなスタイルじゃなくて、ちょっと気の利いた人でもネクタイをしていないぐらいです。買物かごさえ手にしていないし、だいたい2、3人で群れています。

それじゃダメなんですね。
何の役にも立たない。むしろマイナスです。
そんなことで仕入れた商品が自分の店で売れるわけはないです。
その店でよく売れているのに、なんで自分の店じゃ売れないんだ!と。

それは、難しく言えば哲学と歴史がないからです。
なんであんな特異な商品があの店では売れているのか、その理由を考えないといけないんです。
もしかしたらその地域だけの現象かもしれません。その地域だけで使われる食材であるとかね。

もしくは、売れるまでには、ちょっと見では分からない売場の人の、お客様への啓蒙があったからかもしれない、逆にもしかしたらお客様から教えられたのかもしれないんです。
さらには特別な味があるのかもしれませんし。

そこまで考えないとMRなんてしたって無駄のひと言です。
でもほとんどのMRはそれでこと終われりということで、済まされています。
上司だってある意味、一枚の報告書があれば、それでオッケー! ウフッ(byローラ)なんです。


MRはまるっきり無駄だとは言いませんが、させるなら、何をどのように見るかをきちんと教育しなければならないでしょう。
わたしならそんな暇があるなら、自店の繁盛を支えることをもっとさせますね。

だって、あなたの店は競合店と同じなんですか?
そしてその競合店にお客様が多く行くということは、あなたの店は存在しなくてもいいということですよ。
あなたの店は、あなたの店なんです。
あなたの店ならあなたの店の独自性をまず一番に出すべきじゃないんですか?
競合店を意識している限り、いつまでも競合店に引きずられていきます。



それでは今日はこれで。

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