言葉のチカラこぶ——『いい言葉塾』

言葉はコミュニケーションの基本。伝えたいことは「言葉のチカラ」できっと伝えられる。もっとうまく伝えられる。

「ホームページのない宿」(2)

2012-04-04 13:40:37 | 繁盛店物語(創作)
こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日は2回目の投稿です。

このカテゴリーは基本的にフィクションです。
販促経営コンサルタントの本田というわたしの分身を登場させて、様々な経営再生の様子を描写していきます。
内容はフィクションですので、モデルそのものはありませんが、実際に自分が経験したことも混じっていますので、これを読むあなたにもずいぶんと参考になることが出てくると思います。
あなたの経営改善のヒントにご自由にお使いください。
(なお配信は原則毎週1回水曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)



「ホームページのない宿」(2)


いつしか、その話を聞きたいためにやってくる客が増えてきた。

そしてそのことが旅の雑誌で紹介されたことで、急に客が増えてきた。

そしていつしか、予約の取れない一軒宿の温泉として有名になってしまった。

もちろん、ホームページなどなく、旅行代理店との契約もないので、泊まろうと思えば、直接その宿に電話をして予約をとらなければならない。

少し前までは電話でさえ受け付けず、はがきだけで受け付けていたが、客からの要望で何とか電話でもOKということになった。

電話もはがきも希望日ごとの抽選で(3ヶ月前の月に3ヶ月後の一ヶ月間の抽選をまとめてする)決まり、当選は至難のわざとまで言われるようになった。

一度当選して泊まると、その後3ヶ月は、当選しても断られるという、いつの間にかできた決まり事もある。

さらにはずれ続けた人(10回以上)には、ある月に限って無抽選で泊まれる機会を作り、欲求を満たすガス抜きもある。

今では古女将の昔語りの宿として繁盛しているが、宿はこのままで大きくする気はないと言う。

大きくするとせっかくきてくれて楽しみにしている、古女将の昔語りが聞けなくなる人が出てくると申し訳ないというごく単純な理由だ。

そこには、旅で遊ぶというような楽しみは何もない。

豪華でおいしい、一流の板前さんが作るような名物料理もなければ、若い人たちが楽しむアミューズメント施設もない。

あるのは山の静寂と、谷川のせせらぎ、夜の闇の深さと、そして囲炉裏を囲んで聞く古女将の昔語りだけである。


こんな宿もあるのだ。


                                  おわり



(このストーリーはフィクションです)

それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

あ、そうそう、下記のメルマガ「繁盛店になりたいか!」をぜひお読みください。
繁盛店になりたいか!
基本的に毎週月曜日の配信です。もちろん無料です。
今すぐにアクセスして、登録してください。

群馬県前橋市天川大島町186-25
藤田販促計画事務所
http://www.shakatsu.co

E-mail:k1948f@nifty.com
TEL.027-261-6671(FAX.同様)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。