
寺の住職である家内の弟夫婦と4人で、たまには骨休みと称して静かな温泉宿で一夜を過ごしながらお喋りをしている、寺とは早朝、日中、深夜を問わず遠慮なく電話がかかってくるところ。
寺との縁があって56年、寺の世界も表面的ながら承知しているつもり、住職とは葬儀や法事の他に、悩める方が多いご時世、とりわけ休日祝日の加持祈祷の依頼が多く、骨休みもままならない。
今回の骨休みは、岩室温泉で老舗の割烹旅館で、電話予約して数日後に漸くパンフレットが届く、封筒裏面には「おまたせしました」と太字で書かれ、続いて若おかみのフルネームが、思わず顔がほころぶ。
観光協会から、若おかみは楽しい雰囲気の持ち主だと聞いてはいたが、お会いして見て更に納得、爺が少年時代に活躍した横綱羽黒山の出身地、味方村から選ばれて当館に嫁がれたとか。