とてもきれいな桜。
でもこの後、それよりももっときれいな写真が撮れた。
この公園は、実は個人がつくられたもの。
二名津の堀本ひでさんご夫婦。
見学を自由にしていいということで、写真を撮っていた。
そこへ、軽トラに乗ったひでさんとお母さんがやって来た。
お母さんは、毎日楽しみにこの公園に来て、散歩したり、花を見たりされるらしい。
一回りされ、ベンチに座ったところを1枚。
心穏やかに、岬の風景を楽しまれているようだ。
寄って行き、挨拶をした。
するとおばあちゃんから、「娘さんたちは元気ですか?」と声をかけられる。
昔、二名津に住んでいたころ、地域を歩き回っていた娘たちは、多くの人たちから可愛がられた。
90歳近いおばあちゃんも、それを覚えており、懐かしく話してくれたのだ。
ひでさんは優しく語られた。
「実はこの公園は、おふくろのためにつくったんよ。
自分だけのためやったら、ようつくらん。
おふくろの喜ぶ顔を見ることがうれしい。」
胸が熱くなった。
最高の親孝行。
記念に写真を撮らせてもらった。
この桜をも色あせる最高の写真だ。
桜咲く岬には、愛がある。
岬人(はなんちゅう)