僕たちは一生子供だ

自分の中の子供は元気に遊んでいるのか知りたくなりました。
タイトルは僕が最も尊敬する友達の言葉です。

たまらんわ

2011-10-06 | Weblog
先日このブログで「犬の十戒」を紹介させてもらった際、それを読んでくださった我が社のM相談役が、「人にもそれに良く似たものがある」、と、以下を教えてくださった。
年老いたご両親をお持ちの皆さまにはとりあえずティッシュをご用意いただいた上お読みいただき、泣き顔を人に見られたくない方は、自宅でこっそりお読みください。ちなみに、80歳になる母を持つ私のティッシュケースはほぼ空になりました。

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『手紙』 ~親愛なる子供たちへ~

年老いた私が ある日 今までの私と違っていたとしても
どうかそのまま私のことを理解して欲しい
私が服の上に食べ物をこぼしても 靴ひもを結び忘れても
あなたに色んなことを教えたように見守って欲しい
あなたと話す時 同じ話を何度も何度も繰り返しても
その結末をどうかさえぎらずにうなずいて欲しい
あなたにせがまれて繰り返し読んだ絵本のあたたかな結末は
いつも同じでも私の心を平和にしてくれた

悲しいことではないんだ 消え去ってゆくように見える私の心へと
励ましのまなざしを向けて欲しい
楽しいひと時に 私が思わず下着を濡らしてしまったり
お風呂に入るのをいやがるときには思い出して欲しい
あなたを追い回し 何度も着替えさせたり 様々な理由をつけて
いやがるあなたとお風呂に入った 懐かしい日のことを

悲しいことではないんだ 旅立ちの前の準備をしている私に
祝福の祈りを捧げて欲しい
いずれ歯も弱り 飲み込む事さえ出来なくなるかも知れない
足も衰えて立ち上がる事すら出来なくなったなら
あなたが か弱い足で立ち上がろうと私に助けを求めたように
よろめく私に どうかあなたの手を握らせて欲しい
私の姿を見て悲しんだり 自分が無力だと思わないで欲しい
あなたを抱きしめる力がないのを知るのはつらい事だけど
私を理解して支えてくれる心だけを持っていて欲しい
きっとそれだけでそれだけで 私には勇気がわいてくるのです

あなたの人生の始まりに私がしっかりと付き添ったように
私の人生の終わりに少しだけ付き添って欲しい
あなたが生まれてくれたことで私が受けた多くの喜びと
あなたに対する変わらぬ愛を持って笑顔で答えたい
私の子供たちへ
愛する子供たちへ
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一緒に写真に写りでもしたら、暴力団との付き合いがある、と言われそうなほど、見た目の怖さでは、大阪府下でも10本の指に入るであろうM相談役だが、私にこの文章を手渡してくださる時に一言。

「たまらんわ」

この話も、M相談役の優しさも、たまらんわ。