15年くらい前は内子の護国の町並みも静かで一軒一軒を覗きながら散策するにはよいところでした。
でも宣伝が行きとどいてきて観光バス用の駐車場までできるようになるとはっきり言ってもうダメ。
で、ここ数年はあちら方面は大洲のみです。
観光地風の沢山の見所が有るわけではないのですが、ここをトコトコ散策するのが好きです。
かつてはありきたりの風景であった町並みも今は次第に貴重になりつつあります。
暮らしとともにある土地の姿が好きなのです。
とはいえ、写真感性が豊かではない身としてはモデルとしてよい場所しかお話し出来ません。
大洲に行く大きな目的は臥龍山荘を訪れることです。
JR伊予大洲駅からとことこと街道筋のような商店街を歩いて、殿町の「たる井」で鰻丼を食べ、肱川を渡り、道の駅脇を通って臥龍山荘に向かいます。
四季折々、現役を離れたらこんな所に住めたらなとあこがれている場所です。
本宅は町場にあって、折々に数日間を過ごせたらこれほどの贅沢はないでしょう。
豪商ででもなければできません。
今は新緑の中にサツキが木漏れ陽を受けて綺麗です。
サツキならずともこの時期と秋に二度紅色になるモミジも素敵です。
「夏にはごく普通の緑色になるのですよ」とこの山荘の守り人のUさんに教えて頂きました。
Uさんはとても素敵なお若い方でこの山荘を訪れる楽しみの一つでもあります。
数年前から月曜日を外して訪問することを憶えました。
ここに観光バスが乗り付けて混み合う姿は見たくないものです。建物や庭の荒れも急速に進むでしょう。
どこの良き場所もそうして俗化して、通り過ぎるだけの観光地になってしまっていますから。
サツキのアップ。
山荘の外には大きな樹に絡まる紫色のフジの花と桃色のハナミズキが咲き、印象的でした。
民家の軒先でそっと咲いているハナダイコン。
肱川では高校生(多分)がカヌーの練習中。水に濡れてももうあまり寒いという時期ではなさそうです。
帰ってからニュースを見ていたらこの日は27℃くらいだったとか。
電線にとまったツバメの声を聞きながらもとの道を駅まで戻って、大洲訪問を終えました。
水曜日(27日)は昼頃の便で松山から日本アルプスの雪景色を見ながら札幌に戻りました。
のんびりとした5日間でした。