フクロウの生息する高原・清里より

八ヶ岳と周辺の生き物を紹介

ムラサキアミホコリ(Cribraria purpurea)と変形菌

2024-11-23 16:09:44 | Slime molds
今週は初雪が降り、連日氷点下まで冷え込んでいる。
厳しい冬の始まり。
ムラサキアミホコリ
コメツガの朽ち木に大量に発生していた。

タマジクホコリ 
朽ち木に大量に発生していたが、子嚢壁はほとんど残っていなかった。
メダマホコリとキララホコリ
キララホコリ
パンフウセンホコリ
細毛体が伸びたヘビヌカホコリ
ケホコリの仲間
マメホコリ

キララホコリ(Diderma tigrinum)と変形菌

2024-11-16 16:18:09 | Slime molds
キララホコリの子実体
4週前に黄橙色の変形体がここに現れてから継続的に観察してきた。
朽ち木は日陰でずっと湿っていたので、子実体はゆっくりと成熟し、良い感じに仕上がった。
石灰質鱗片が銀箔のように輝いている。
鱗片の最終形態は、湿度などの条件に影響されるかもしれない。


青灰色の子実体は未熟なパンフウセンホコリと思われる(切株の側面に発生)。
(同じ切株に白いパンフウセンホコリの子実体も多数見られた)
茶色い子実体はケホコリの仲間
不明変形菌(枯れたサワグルミの洞に発生)
子嚢の大きさにばらつきがある。
瑠璃色や紫色が見られるが、柄は確認できなかった。
ホネホコリの仲間(倒木に生えた苔に発生)
不明変形菌
拡大したもの
10mほど離れた斜面の上からニホンカモシカがこちらを見下ろしていた。
晩秋の渓谷

ムラサキアミホコリ(Cribraria purpurea)と変形菌

2024-11-09 16:26:24 | Birds
独特な紫色のムラサキアミホコリ
朽ちた大木に数千個以上群生していた。
キララホコリ
キララホコリとメダマホコリ(7日前と同じものを撮影)
黄色だったキララホコリの未熟子実体は成熟して石灰質鱗片を析出している。
ゼラチン質の細胞壁に包まれていたメダマホコリ子実体は、乾燥して透明なゼラチン層が消失している。
(右上の白い子実体は未熟のまま)
メダマホコリ
1mmあまりの子嚢壁に撮影する私の姿が写りこんでいた。
パンフウセンホコリは、先月から高頻度に出没している。
苔の生えた立ち枯れた木でよく見られる。
モートンフクロホコリ?(パンフウセンホコリと同じ枯木に発生)
マメホコリ
アワホネホコリ?
クダホコリ
不明

ブドウフウセンホコリ(Badhamia utricularis)と変形菌

2024-11-04 16:38:00 | Mushrooms
エノキタケに密着して形成されたブドウフウセンホコリの未熟子実体(立ち枯れたヤナギの木に発生)
エノキタケを食べて増殖したと思われる。
細い紐のような柄が特徴
ブドウフウセンホコリの子実体の形成初期
成熟して青くなった子実体が傾いた枯木から垂れ下がっている。
先週末に黄色だった子実体は青くなっていた。
ムラサキアミホコリ
一ヵ所にたくさん発生していたが、状態の悪い子実体が多かった。
ブレフェルトホコリ?の未熟子実体
5日後に同じものを撮影
黄色いキララホコリの未熟子実体が6個
子嚢壁がゼラチン質のメダマホコリの子実体が7個(白い未熟な子嚢がひとつだけあり、他は黒い)
キララホコリとメダマホコリは仲良しで、同居していることが多い。
鮮やかな朱色のマメホコリ
パンフウセンホコリ? 立ち枯れた木の凹んだ場所に発生
ケホコリの仲間 変形菌は朽ち木の凹みでよく見られる。

モエギタケ

2024-11-03 20:16:09 | Mushrooms
青緑色の美しいモエギタケ
モエギタケ科の代表種だが、発生頻度は高くない。
全く見られない年もあるが、今年は比較的豊作。
すぐに退色してしまい、同定に迷うことがある。
立ち枯れた広葉樹から発生したチャナメツムタケ(雨で鱗片が落ちている)。
チャナメツムタケは大豊作。
ナラタケも豊作
キヌメリガサ
ニガクリタケ
フタマタケカビ(Syzygites megalocarpus)
様々なきのこに発生する。
拡大してみると、プラスチックで作った分子模型みたい。
柄が繰り返し二又に分岐するのが名前の由来らしい。
今年の紅葉は色づきが悪いが、秋の森を歩くのは気持ちがよい。

キララホコリ(Diderma tigrinum)

2024-11-03 20:11:48 | Slime molds
2週間前から、森の中のあちこちにキララホコリが出没している。
成熟段階により子実体の色や形状が変化する様子をまとめてみた。
子実体の形成初期
変形体から形成中の子実体が盛り上がってくる。
太い柄が形成される。
子実体の外形が完成。
鮮やかな黄色で光沢があり、とても目立つので見つけやすい。
褐色になる。
子嚢は黒くなり、石灰質鱗片の析出が見られ始める。
石灰質鱗片が集合し、結晶のような模様を形成する。
花柄の蒔絵みたい。

青と黄色のブドウフウセンホコリ(Badhamia utricularis)

2024-10-26 17:22:03 | Slime molds
美しい青色のブドウフウセンホコリの子実体
立ち枯れた広葉樹に発生していた。
ぶどうの形状に似るが、ブルーベリー感もある。
未熟で黄色い子実体。同じ木の低い場所に発生。
粉を吹いた果実のよう。
細い柄が分岐するため、房のような構造になる。
キノコナカセホコリとも呼ばれ、きのこを食い荒らし、栽培きのこに被害を与えることもあるという。
この枯木には、エノキタケが大量に発生していた。

エノキタケ

2024-10-26 17:19:13 | Mushrooms
ヤナギの倒木に発生したエノキタケ

ベニテングタケ
テングタケ?
今年の紅葉は色づきが悪いまま落葉が進んでいる。
ブナシメジ
シロカノシタ
フチドリツエタケ
チャナメツムタケ
シロナメツムタケ
ヌメリスギタケモドキ

ルリホコリ(Lamproderma columbinum)と変形菌

2024-10-26 17:11:49 | Slime molds
ルリホコリの未熟子実体(ルリホコリ属の別種の可能性もある)
メダマホコリとキララホコリの子実体が発生した朽ち木に2本だけ未熟子実体が確認できた。
成熟した子実体
肉眼的には、ほぼ黒い粒で、しかもとても小さい(1mm以下)ので、見つけるのは難しい。
メダマホコリの未熟子実体がひとつだけ見つかった。
キララホコリの未熟子実体
1週間前に橙色の変形体が多数這っていた朽ち木を見ると、キララホコリの子実体が大量に発生していた。
子実体の形成初期
キララホコリの変形体と思われる。
右端で子実体の形成が始まっている。
左の変形体は朽ち木を移動中、右の変形体は子実体を作り始めるところと思われる。
クダホコリ
ドロホコリ?
ドロホコリの仲間
マメホコリ
ヌカホコリ
不明変形菌の未熟子実体

ヤマブシタケ

2024-10-19 16:51:44 | Mushrooms
秋が深まり、明日の夜には氷点下まで冷え込む予報。
きのこの発生状況は比較的良い。
左に突き出た房は10cm以上ある大きめのヤマブシタケ
右側は複数の房が連結した超特大のヤマブシタケ
房がいくつも連結したヤマブシタケ

エノキタケ
チャナメツムタケはたくさん発生していた。
美味しそう。
フチドリツエタケ
クリタケ
ツバアブラシメジ
スギタケモドキ
タマゴタケ
ナラタケは豊作
オニナラタケ
カヤタケ
カラカサタケ
アシグロタケの仲間
ウスキブナノミタケ
キララタケ
チシオタケ
モエギタケ
ネクトリア キンナバリナ(Nectria cinnabarina)
ニクザキン目ネクトリア属(アカツブタケ属)のきのこ。
個々の子嚢は0.5mm以下と非常に小さい。