花でむれ返った部屋にいると
胸苦しくなるように
しあはせが禁物の人がいる
人がもとめるしあはせなんて
ほんのわづかなもので
荷物になるほどのしあはせは
もはや
しあはせとは言えないのに
〜金子光晴「しあはせについて」〜
仕事
の
帰り途
以前なら
なんの迷いもなく
クルマに
乗り込んで
アクセル
を
踏み込んでいたけれど
体調がいい時
夜風が気持ちいい時
気持ちを整えたい時
すこしだけ
歩くようにしている
ありがたいコトに
すこし
足を伸ばせば
程よい距離に
大きな公園が
いくつかあって
街灯り
や
喧騒
を
しばし
忘れさせてくれる
夜の公園
は
なんとも云えない
安堵感
で
出迎え
包みこんでくれるのだ
キミ
は
ほんとう
の
孤独
も
優しさ
も
知らぬ
持たぬ
ヒト
だと
詰られたコト
が
ある
夜の公園
は
幸福感
と
同時に
ダストボックス
に
投げ捨てたいような
記憶すら
受け容れてくれる
寛容さ
を
持つ
そんなコト
は
云われるコト
でも
決めつけられるモノ
でも
無いのに
どうして
他者のシアワセなど
はかれようものか
人工的な
ナイターの灯り
も
好きだし
夜空に
敬虔に
君臨する
月明かり
に
同時に
救われるのを
どうして
咎められようか
夜の公園
それは
哲学の道
の
ようで
悩んだ分
だけ
答えは
残念ながら
出ない
でも
歩いた分
だけ
進めるんだ
ヒト
は
感じた分
だけ
愛せるんだ
自身
の
人生
を