チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

岡谷という町

2009年10月29日 09時17分34秒 | 日記
「絹の町岡谷がうなぎの町になっています」
と同行のMさん
甘辛いたれが昔懐かしい味

「諏訪湖のうなぎ?」
「いいえ今は静岡から取り寄せています」
昔は砥川など諏訪湖に入るうなぎを食していたらしい
そのせいかうなぎやが多い
うなぎに御をつけて呼んでいる
「御うなぎ」

腹ごなしにインタビューをする岡谷市役所まで歩く
古い家、土蔵、繭倉、紅葉が始まったナナかまどや銀杏
立派な土塀、隣にモダンな家

古い建物とモダンな家の組み合わせが面白い町並み

この町は昭和50年代まで製糸業で栄えた
たたみ一畳くらいの金庫に
札束がぎっしりつまり
入りきれなくて廊下に札束がうず高く
積んであった時代もある

製糸業者のどっしりとした品格ある建物が
そのまま残っていて
町の風格を上げる役目をしている
群馬、長野、そして八王子、横浜
日本のシルクロードだ

120軒あった製糸業社が今は一軒のこるのみ

「絹のお陰で、インフラが充実しました」
鉄道が通り、電話、電気、水道、道路整備
が早くから整備されて、この町に住む人は
その恩恵の中で暮らしている
「ですから先祖の財産はきちんと次代に伝えていく義務がある」
と岡谷の今井市長

いまダムの凍結で色々と論点はある
しかし
ダムの話があったお陰で
日常の生活が楽しく便利になった
と住民が孫子の代まで感謝の気持ちを持つように
マエハラガンバレ

絹はいまか細い存在だが
その町に暮らす人たちに
脈々と明るい愛をともし続けている

岡谷はいい町
絹が作った優しい町
コメント
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