チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

黒留袖完成

2010年11月02日 12時48分04秒 | 日記
鶴100羽の黒留袖が出来上がった

初めて黒留を着る方のもので
この6月からどういう留袖が着たいかを語り合い
やはり東京生まれなので江戸解模様にしようと結論

結果熊崎和人先生に江戸解模様の黒留袖を依頼

江戸解模様は観音信仰の柄がおさめられているのでめでたい
鎌倉時代まだ海であった浅草海岸に
二人の漁師が掛けた干網に観音様の彫り物がかかり
それを識者に見せた後観音様に安置した

というような故事来歴にのっとった模様なので
必ず干網と千鳥、波頭、松並木、葦などが描かれる
干網は三本、あずまやが点々
そして江戸五彩の青、紫、臙脂、黄色、黒がお約束

その千鳥の代わりに鶴にした
こうして古典柄は時代と共に少しずつ変わっていくのも仕方ないか
といいつつ
千鳥を鶴にしたのならもう松と葦だけの柄にしようと
新な江戸解き風の模様を作ってしまった

でも
基本はきちんとした糊を使い彩色は五彩
鶴は松の枝で休んでいるもの
羽を広げて飛び立っているもの
とにかく100羽
丹頂鶴なので赤い頭と白い羽の対比が見事

見ているだけで躍進するような其れでいて粋
いい黒留袖が仕上がったとチャコちゃん先生自画自賛

黒留袖を着た女の辺りを払う品格は他に比べようがない

美しいその方の着姿を見て感じ入る
コメント (1)
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