朱印帳

或る知人が亡くなったとき
5冊の朱印帳を遺族が御棺の中に入れた
其れを見ていたチャコちゃん先生
「ウンいいもん見た」
という感じで早速取材のたびに
神社仏閣を訪ね朱印を頂いた

でも案の定すぐその情熱は冷め
朱印帳は箪笥の引き出しの中で眠りをむさぼっていた

というのは一年間でなんと3冊もたまった
これを死ぬまでやっていくと
どれくらいの分量になるのかと空恐ろしくなったのだ
だからと言って朱印帳を捨てるわけにもゆかずーーー

ところがこの六月宇佐神宮に御参りしたとき
朱印の係りがイケメン神官であることがわかって
にわかにまた朱印帳購入し彼に指しだした

字もうまい
ニコニコ顔もステキほほほ
てなわけでイソイソと朱印集めがまたもや開始

7月は諏訪神社四社
そして昨日までは宮島でなんと
厳島神社3回弁財天3回
一挙に6ページ増えた

一挙に並べてみると
仏教関係の方の方が字が上手
写経を毎日なさっているからだろうか

空海は墨をするときは8の字に摺るとまろやか液になり
字が上手になるなんていうことを言っていたらしい

今日は12冊の本にサインをしたが
8の字に墨をすり思い切り大きな名前を書く
だんだん朱印帳にある力強い字を真似するようになる

この朱印帳のお陰で書に対する感覚が変わってきた
ありがたいというより面白い
大丈夫御棺に入れることは考えていないからーー