長野県岡谷市にある「岡谷蚕糸博物館」で初日を開けた「日本茜、日本紫根染色三人展」
初日10時からのトークショーとギャラリートークに多くの方にいらしていただき感謝
トークショーでは立ち見ができるほど
ひとえに高橋孝之(江戸古法染)寺田豊(京絞り)服部秀司(爪掻つづれ)の真摯な制作態度による美しき布が人々の心を打ったのだと思う
三人の共通点は「情報の公開であり拡散」
一芸を守る家の人々は「一子相伝」という考えがあり、家の技術を保存のために秘密にする。外に現れるのを良しとしない
だからこそたぐいまれな超高等技術が日本に残ってきたことは確か
しかし反面その家が途絶えると技術もなくなるという危険性を含んでいる
情報を共有しながら、お互いに技術を高めていく
多分この姿勢こそが縄文時代の根底にあったのではないかと思う
日本は本来みんなで考え、みんなで作り、みんなで向上をする
そういう民族であったのではないだろうか
縄文の遺跡を見ているとふつふつとそう感じる
それは国全体の文化を格上げすることにもなっていく
寺田さんが提案している「日の丸プロジェクト」はまさしくその思想を実践していくことになるのだろう
「日の丸」が茜で染められたことは事実であり真実
その日の丸の茜は江戸の末期島津斉彬によって提案され、それが国旗になった
その時鹿児島の島津藩には茜がなかったけど福岡の黒田藩では栽培をしていて染や漢方薬として重宝をしていた、だから協力を惜しまなかったのだ。もしこの染料を藩から出さないと取り込んでいたら、日の丸は生まれなかったかもしれない
技術や知識をみんなで共有するというのが、その国の文化度を上げることになるのだなあ、と今回お三人と一緒に行動をしてつくづく思った
この展示会は5月18日から8月20日まで、次回のトークショーは6月24日(土曜日)紫根の栽培者出雲の舟木清さんを迎えて、朝10時から。その後糸染めのワークショップもあり楽しいと思いますぜーー
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます