ここのところ事実と真実は違うという毎日のような気がする
マスコミは事実も真実も伝えていないけど
これは今に始まったことではない、先の戦争中も大本営発表では常に日本軍が進撃して敵の飛行機を撃ち落とし、快進撃を遂げていると放送していた。多くの人がそのニュースを信じていた
あれは昭和20年の初夏だった
父と兄と三人でどこかに行った帰りだったと思う。いきなり頭の上に敵機のB29がやってきて、爆弾を落とし始めた。私たちは大麻の(後で兄に聞いた植物の名)生い茂る畑に走りこんで、難を逃れた
青空にぎんいろに輝く機体が美しかった。怖さがまだわからない子供だったのだ
家に帰って父と兄そして書生さんたちがいきなり庭を掘りはじめて防空壕を作った。近所の男たちも手伝ったので一日で出来上がり、次の日は町内会の大きな防空壕がお寺の石垣のところにできた。
子供たちはその中に入ってはしゃいで遊んでいた
「戦況は大本営発表と真逆だと思ったほうがいい、今こうしていても敵機はすぐそばの空にいると考えて用心しよう。疎開の行き先がある人は子供を連れてもう行ったほうがいい」
と父がみんなに話したそうだ
そうしたら大本営の放送を信じている多くの人が、父を「不国民」と言って憲兵に訴えた
憲兵がすぐ来て我が家は憲兵の監視下に置かれ、疎開用の荷物を持ち出せず、それからか2か月後に玄関に爆弾が落ちて家が吹っ飛び、家財道具全部なくなった。
父の言葉を信じて家財道具と子供を疎開に送った方々は、ずっと父に感謝していた
日本人は上の人の言葉を鵜呑みにする癖がある。疑わない、疑って自分自身を信頼し、自分の考えに従おうとする人を変わり者と軽蔑する
事実を知って安心
事実の裏に隠されている真実は知ろうとする人は少ない
ここ広島でのサミットのふがいなさや、、大急ぎで法案を通そうとする政府の姿勢を見て、あの頃よりはるかにこの国は劣化したと胸が痛む
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