チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

行水

2022年07月25日 09時00分33秒 | 日記
流水柄の帯を眺めていたら「行く水」そして思いが「行水」に行きついた
日本画には夏の夕暮れ行水を浴びている美人画があるが、艶っぽくて麗しい、
ふっくらとした白い肌がまぶしい

思い出の行水はそちらではなく、木の桶に水をたたえ、太陽の熱でお湯にし、そこにいれられて水遊びをを楽しむ幼きチャ子ちゃん先生の姿、最近はビニールの小さいプールを見かけるが、情緒としては木桶がいい

強い太陽の熱を一身に身に浴びるので、行水から上がった後はエネルギーチャージが出来て元気溌剌
幼い子は水遊びが大好きなので、親の「うるさいから水に浸けておこう」という思いにまんま乗っているが、実は夏の遊びの中で行水が一番楽しいのではないかと思う

夏の初め桶売りの行商と、桶のタガを手直しする修繕屋が家庭を回る
梅雨になる前は傘はり職人とか、蝙蝠傘の柄を直す職人さんたちが回ってきたり、辻々に店開きをしていて、子供たちがしゃがんでその作業の手先に見入っていた

そして夏は金魚売と風鈴売り、行商から季節を感じたり、遊びを覚えたりする

母たちは忙しい
太陽の熱を利用する仕事が沢山ある
梅干しを干すことから始まり、雑草としか思えない草も干して子供たちの薬にしてしまう
どういう草が薬草になるかは、親から子へまた女たちの情報交換で覚えるらしい、子供が行水している間は親たちも一休み、子供を見ながら縁側で話し合っている

行水も一つの社交場を作っていたのかと、日本のかあさんは知恵者が多かったのは、体験上の情報が集まったからっだとわかった
新聞やテレビの一方的な人が作った情報ではなく、自分が体験経験した情報は真実だし、活きている

流水の帯を見ながらこんな話に行きついた


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