医者のぼくが「医療常識」を信じない理由 (講談社プラスアルファ文庫) 価格:¥ 672(税込) 発売日:2003-01 |
ストレス刺激「認識」の個人差はひじょうに大きい。「あがり症」の 人の「人前」での緊張度。暑寒の対応度。等などストレスを考える とき、非常に難しい問題である。現代人はおうおうにして過剰適応 をしてしまいがち。アメリカの心臓病学者M・フリ-ドマン博士の提 唱した、ストレスの説明でよく引用される「A型行動様式」などは その好例。博士はカリフォルニヤの企業に勤めるビジネスマン約3、 000人を対象に、彼らの行動パタ-ンと虚血性心疾患(狭心症、 心筋梗塞)の発生率の間の相関関係を調べました。その結果は たいへん興味深く、「仕事を一生懸命やる人は、そうでない人たち に比べ、心臓病にかかる割合が数倍も高い」というものであったと のことです。仕事に対して積極的な姿勢を保つためには、高いテン ションを維持しておくことが必要。ただ、そんな状態が続けば心臓に 負担がかかってしまう。仕事が強いストレス刺激になっている。そし て彼は、これらの人々の行動パタ-ンを「A型行動様式」と名づけ ました。A型判定チェックリストは・・・・・ 上記 永井明氏著より抜粋ご参考まで
- 競争心が強い
- 周囲からの高い評価を望んでいる
- いつも目標を達成しょうと努力する
- いつも時間に追われている
- 休むことに不安を感じる
- 用心深いがせっかちである
- しゃべり方の語気が鋭い
- 単純な繰り返し作業を好まない
- 心身ともに反応が敏感である
- 自分の性格を人に隠そうとする
このうち半分以上該当するようなら、A型の傾向があるという話にな る。これらの項目は、そのままやり手のビジネスマンの条件と言う ことができる。ストレス学説から言えば、「できる !」人は、「過剰 適応」しているということです。せわしない現代社会において、スト レス・トラブルは適応不全より、過剰適応のかたちで現れてくること が多いとのことです。「まあ、ほどほどに・・・」ということのようです。