人間(生命体)は過剰なまでの生存本能がある。この生存の過程 でどのような場合でも、程度の差はあっても、常にストレスを受け ている。人とのコミュニケ-ションしかり、暑さ寒さ、喜怒哀楽、全 ての人生のパフォ-マンスに避けて通ることは出来ません。その 上、環境や経験によって個々の感じ方に差が出来ます。暑い地域 に住んでいる人は暑さに強く、寒冷地に居住している人は寒さに 多少耐えられる体になっています。その様な中でも先天的な性格 や体格また後天的な食事などで得た体格等諸々な条件によって、 ストレス感受性は四つの基本パタ-ンに分けられるといいます。
- うまくバランスを保ちながらストレス刺激に対応している タ゜イプ
- 反応すべきとき、それをしないため、後になってそのつけ が回ってくるタ゜イプ
- 過剰に反応しがちで,心身の症状が出やすいタイプ
- 過剰に反応しがちだが、心身の症状の出にくいタイプ
1のタイプは、身の丈にあったものの考え方、行動をする。言い換 えれば、現実的なタイプ。「ま、いいか。こんなものだろう」と、現実 を割合簡単に受け入れるわけなので、ストレス状態にはなりにくい。 ストレスに対する感受性は比較的低いと言うことができる。感じに くいといっても気づいており、そのうえで自覚的にコントロ-ルして いるということです。精神的にも安定していて、身体的弱点も少な い。現代生活を送るのに適したタイプ。数のうえでも、このタイプの 人がもっとも多数を占める。 2のタイプは、ものごとをおおざっぱにとらえ、「おおよそ」感覚で日 常生活を過ごす傾向がある。ストレスを感じにくい。感受性は低いと 言える。他の人がストレスを感じ、それを表面に現しているときにも、 けっこう平気な顔をしている。ではストレスに強いのかというと、そう ではない。むしろ比較的弱いと言ったほうがいいようです。ストレス 刺激が加わっていることを知らない、無自覚なだけです。だから、 ストレスがたまってきて、いったん自分の置かれたひどい状況に気 付くと、もろく、簡単にパニックに陥ってしまう。ストレス状態は、ヒス テリ-発作のような形で現れることが多いようです。また、身体の 異常は胃・十二指腸潰瘍や過敏性腸症候群など、消化管に現れる 傾向がある。 3のタイプは、ひとことでいうと神経質タイプの人。なにごとも「もし・・ ・ならば」と心配し、予見不可能なことまで知っておかなければ安心 できない。そして、悲観的に、悪いほう悪いほうにものごとを考えま す。たとえば、2、3日咳が止まらないとします。するとすぐに、「ひよ っとして肺ガンでは」と落ち込みます。当然、ストレスに対する感受 性は高いということになります。ものごとのマイナス面をまっ先に考 える。つまり、ストレス刺激を自分で作り出してしまうので、ストレス をしのぐ力もあまりない。ストレスに弱く、ちょっとしたストレスですぐ に心身ともダウンしてしまいがち。不安神経症の傾向が強く、から だもあのり丈夫ではない。とくに気管支、肺などが弱点になる。また、 頑固なアレルギ-をもっている人が多いのもこのタイプ。 4のタイプの人は、なにこ゛とにも秩序や整合性を求め、真面目で、 仕事も着実にこなす。社会的な成功者が多いのはこのタイプ。スト レスに対する感受性は比較的高い、つまりストレスを感じやすいタ イプである。ものごとがそれなりにうまくいっても、「それなり」では 我慢できない。「しかし・・・」と振り返って検討し、完璧を期さなけれ ば気がすまない。ストレスを感じやすいが、それを十分に自覚し、 闘おうとします。その分ストレスに対しては抵抗力があり、少々の ことではへこたれない。しかし、無理をしすぎて心身の不調に陥る、 頑張りすぎた分重症になる傾向がある。このタイプの人は、ストレス 状態がある限度以上になると、精神的にはうつ状態になることが 多いようだ。また身体的な異常としては、高血圧や心臓病、いわゆ る循環器系の障害に要注意。以上の基本四タイプでストレスのなん たるかを理解し、自分があてはまるストレス感受性タイプの特性を 知って、上手にストレスをしのぐことがよいようです。