長寿国日本では、どの地域でも近くに一人や二人、超元気印の お年寄りの方がいることでしょう。当地でも元気なお姿を拝見して いました。小柄なご主人で、背骨は真っ直ぐで、つい三年ほど 前95才位で、自宅のスチ-ル製の物置の屋根に登り、なにやら 作業をしていたのが印象に残ります。そんな日頃の様子から、 百歳は優にご健在にて過ごされるとの思いがありました。でも98 才でのご逝去。このような方の人生に、改めて不老不死を考えさ せられます。
ストレス学説の中に、ストレス刺激に対する生体抵抗力の経時的 変化を説明した「汎(はん)適応症候群」という重要なコンセプトがある といいます。ある刺激が身体に加わったとき、新参者への対処の 仕方が分からず、一時的に無防備な状態になる。抵抗力が弱ま る(警告反応期)。しかし、その状態をどうにかしのぐと、抵抗力は 以前より高まる。本来持っている以上の力を発揮する。状況の変 化にうまく適応しはじめる(抵抗期)。しかし、同じ刺激がさらに加 わり続けると、ある時点から抵抗力はふたたび低下する。そして 今度はもう、反転して上昇することはない(疲憊はい期)。このコンセ プトを人間の一生にあてはめて解釈することが出来るといいます。 抵抗力の弱い乳幼児期→だんだん抵抗力がついてくる少年期→ 頑強で安定した青・壮年期→中・老年期に至りふたたび抵抗力は 衰えてくる。この「生老病死」という生理原則は、個人差は当然あ りますが必ず訪れる。40歳を過ぎれば下降線をたどり始めます。 人間の身体は非常に優れた許容範囲を有しています。でも限度を 超えるといとも簡単に破局します。欲望のままに暴飲暴食したり、 反対に拒食症に陥ったり、体力の限界を超えての何かに挑戦した り、不眠不休で仕事に携わったり、等など・・・限界を超えた結果に、 医者は万能で対処出来ないことも認識することが必要なことのよう です。科学の発達が不老長寿の妙薬を現出してくれることを期待 することよりも、新しい肉体に魂が繰り返し宿ると思考するほうが、 ハッピ-な気持ちに成るのは私一人だけでは無いと思います。 だが健康のための三原則 ①日々行動できる筋肉は最小限維持をする(毎日ストレッチは 欠かさない)。 ②バランスのよい食事、一定の体重の維持。 ③張りのある生活の構築(社会とのコミュニケ-ションの確保) こりらはお迎えがくるまでの継続事項です。