「幼児向き」
ラポラポラ―森にすむ妖精 価格:¥ 1,365(税込) 発売日:2007-03 |
「ラポラポラ」とはアイヌ語で「はばたく」という意味だそうです。 そして、森を自由に飛び回る妖精をもさすことばとか。北海道の野 生動物がたくさん登場する写真絵本ですが、ラポラポラの気配を とらえようとする著者の思いが反映してか、だの写真集ではない 物語性の作品に仕上がっています。ぺ-ジを開いた瞬間には、 愛らしい動物たちの表情に目がいくのですが、じっくり見ているう ちに、それらの動物たちをあたたかく見守る「なにものか」の存在 も確かに感じられて・・・。いそがしさにかまけて、せっかく北海道に いながら、ラポラポラと出会う機会を作れないでいることが、なんだ かもったいなく思えてきます。
としょかんライオン (海外秀作絵本 17) 価格:¥ 1,680(税込) 発売日:2007-03 |
ある日、図書館に大きなライオンがぷらりとはいってきました。すっ かり気に入ったライオンですが、大きな声でほえたときには、館長 さんにしかられて、しょんぼり。でも、ちゃんときまりを教えてもらい、 毎日通うように。館長さんの仕事を率先して手伝い、子どもたちの 人気者にもなったライオンですが、あるとき、わけあってきまりを破っ てしまい、自分から図書館をでていきます。その「わけ」とは?大好 きな図書館にもどってこられるのでしょうか? このライオン、ことばを話したり、手でぺ-ジをめくったりといった 擬人化は一切なし。ライオン本来の風格と存在感のまま、しっくり 絵本にとけこんでいます。すごい!
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「低・中学年向き」
棚田を歩けば 価格:¥ 1,995(税込) 発売日:2007-02 |
日本そしてアジア各地の棚田をめぐり歩いた写真絵本です。まずは、 山あいに展開する幾何学模様の美しさに息をのみます。それから、 こんな斜面に一段一段、田んぼを作り上げた先人のはかりしれない 労力に驚嘆し、現在もなお、大きな機械などつかわずに稲作に取り 組む方々のさまざまな苦労に思いいたって、頭がさがります。こんな 稲田が、いつまでも残ってほしいと祈らずにいられません。いつかは、 自分の目で見て歩きたい。偉大な古代遺跡の数々を「宇宙人が作っ た」と主張するトンデモな人たちにも、ぜひ見てもらいたいものです。 古来より、人間にはこれほど偉大なものを作り、守るすばらしい能力 が備わっていることの、なによりの証拠ですから。
ニュ-トン・アインシュタイン号の大航海 えびなみつる 著 渡部潤一 監修
ニュ-トン・アインシュタイン号とは地球のまわりをまわる宇宙ステ- ション。観光でやってきた女の子が、ここで働くお父さんに宇宙のこと をいろいろと教えてもらうという筋立ての科学まんが絵本です。もちろん、 実在するステ-ションではありませんが、宇宙のことを宇宙で学ぶこと ができたら、どんなにすばらしいだろうと、うっとりしながら読みました。 太陽系の各惑星のようすからビック・バン説まで、なかにはかなり高度 な内容もふくまれているのですが、まんがの手法がきいて、すんなり 理解できます。さあ、宇宙の無限の広がりに思いをはせてみませんか? 宇宙がテ-マの全三巻の最終巻です。前二作もぜひ。