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理系の芽「放射能は飛ばない」

2011-04-20 15:37:02 | 健康・病気

「性能」を放射線と混同

東日本大震災における福島第一原発のトラブルを受け、放射能が注目されている。しかし、理系の人間には言葉の混乱がどうも気になって仕方がない。特に、放射能、放射線、放射性物質の区別だ。                                                      まず放射線。エックス線やガンマ線などいくつかのタイプがある。これは簡単に言うと「強い電磁波」で、「強烈な光」と言い換えても間違いではない。同じ電磁波でも、目に見える可視光線つまり光は、明るさという物差しで考えるのが主だ。しかし、例えばこたつの赤外線は熱を感じさせる。紫外線を多く浴びると日焼け(軽いやけど)を起こす。                          また、放射線のうち、ガンマ線はさらに力強く、体内の遺伝子をも壊す。エックス線は人体を貫通する特性を使って、画像診断などに応用されている。                                                     さて、放射線が光ならば、照明器具における電球や蛍光管のように、光源が要る。それが放射性物質。さらに、鐘と音(音波)の関係で考えるなら、音源の鐘が放射性物質で、音が放射線に相当する。鐘は材料によりさまざまだ。しっかりと響かせる金属がある一方、紙製やプラスチック製なら大した音は期待できない。材質により性能が異なる。この放射線を出す性能や能力が放射能に相当する。鐘の音が時間の経過とともに小さくなるように、放射能も次第に弱まる。この強さが半分になるまでの時間を半減期と呼ぶ。ヨウ素131の半減期は、約8日と比較的短い。そう考えると、「放射能が飛散する」という表現は正確ではない。「性能」は飛ばないからだ。飛ぶのは放射性物質である。「放射能を浴びる」もそう。浴びるのは放射線だ。風評被害は、こうした理解不足に起因することが多い。例えば、極めて微量な放射線を浴びた人がホテルなどで宿泊拒否をされたらたまらない。これは「海で日焼け(紫外線に被ばく)した人の隣にいても日焼けしない」と考えれば明快だ。言葉の正しい理解と理系の知識を持ち、役立ててほしいと切に願う。(伊澤毅=道工大准教授)

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