古澤 健 著 「 ドッペルゲンガー」を読みました。
かつて大ヒット商品を発明したことから、次の研究にも大きな期待を寄せられるエリート研究者・早崎の前に、ある日突然“分身/ドッペルゲンガー”が現れた。
すべては仕事の疲れによる妄想だと思い込もうとする早崎だったが、ドッペルゲンガーは不気味な死の臭いを漂わせながら自らの欲望に忠実に暗躍し始める。
研究を成功させるため、そんな分身と運命を共にせざるをえなくなった早崎は、次第に彼の乱暴な行動力を利用するようになっていく。
弟の分身に悩む由佳、早崎の分身に雇われた君島、会社の上司も巻き込んで、早崎と分身の奇妙な二人三脚はどこへ向かおうとするのか?
そして彼は死へのカウントダウンを止めることができるのか・・・。
ドッペルゲンガーとは?
自分自身の姿を見る幻覚の一種。 自己像幻視。
覚えのない所で自らのドッペルゲンガーが他人に目撃される例もある。
自分自身の分身と遭遇した時、その一方は死ぬ事となる。
表紙を見るとサスペンスかホラーと思いますが、実はコメディー。
いったいどちらがドッペルゲンガーだったのか。
それとも二人とも早崎本人、ということなのか。
一人称と一人称が混ざり合う、不可解な物語。