池井戸 潤 著 「果つる底なき」を読みました。
「これは貸しだからな。」
謎の言葉を残して、債権回収担当の銀行員・坂本が死んだ。
死因はアレルギー性ショック。
彼の妻・曜子は、かつて伊木の恋人だった……。
坂本のため、曜子のため、そして何かを失いかけている自分のため、伊木はただ1人、銀行の暗闇に立ち向かう!
銀行を舞台としたミステリー作品です。
上司と対立し左遷された伊木が親友の死の謎を追う内に銀行と企業の暗部に踏み込んでゆく・・・。
著者は銀行員出身と云う事で、銀行という閉鎖的な空間の出来事が生々しく描かれています。
ストーリーのテンポも良いので、ぐいぐい引き込まれて最後まで一気に読めました。
第44回江戸川乱歩賞受賞作