万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

国連依存は制度的に無理

2008年10月18日 15時49分47秒 | 国際政治
日本への「評価の表れ」=安保理選、イランは孤立浮き彫り-高須大使(時事通信) - goo ニュース
 民主党の小沢党首は、日本国の安全保障政策について、今なお、国連中心主義の旗を掲げているようです。政策を立案するに際しては、その実現可能性から検討しなくてはならないのですが、小沢氏が、どこまで先を読んで国連中心主義の政策を主張しているのか、疑問に思うのです。

 何故ならば、国連の仕組みには、誰もが認めざるを得ない宿命的な欠陥があるからです。それは、言わずと知れた常任理事国の拒否権の行使です。国連設立当初から、米ソ対立を背景に、常任理事国の全会一致は極めて困難となりました。特に、常任理事国が当事国となる国際紛争にあっては、国連が、侵略を受けた側の救済に動く可能性は、限りなく”ゼロ”に近いのです。常識的に考えて、自国の行為を”侵略”と認定するはずもありません。日本国は、中国やロシアと国境を接しており、かりに、両国の何れかから攻撃を受けた場合には、これらの国は、国連の安保理における決議の成立を合法的に阻止することができるのです。

 このことは、政策の選択以前の問題として、我が国の安全保障を国連に託することのリスクを示しています。もし、小沢党首が、この現実に気付きながら国連中心主義を唱えているとすれば、それは、あまりに無責任なように思うのです。

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コメント (6)
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