世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。
仏漫画祭で「慰安婦展」=会場に韓国閣僚も(時事通信) - goo ニュース
フランス中部の都市アングレムで開催された漫画祭。草の根の国際文化交流の場となるはずでしたが、一転して、今や日韓の政治対立の舞台と化したかのようです。何故ならば、韓国が、この催しを”政治プロパガンダ”の場として利用したからです。
韓国館の会場に特別に「慰安婦展」を設置し、本国から女性家族相を開館式に派遣するほど、韓国政府の熱の入れようは尋常ではありませんでした。そして同相は、「ホロコーストは多くの人が知っているが、従軍慰安婦は世界にあまり知られていない。漫画という媒体を通じ、この問題が広く伝わるよう望む」と述べ、ユダヤ人を虐殺したホロコーストと”慰安婦問題”とを同列に扱う発言をしています。ホロコーストについても、実のところ、実態が完全に明らかにされたわけではありませんが、”慰安婦問題”、特に日本軍が組織的に朝鮮人女性を戦場に強制連行して慰安婦にしたとする説は、既に捏造であることは判明しています。にも拘らず、韓国は、強制連行をあたかも事実の如くに宣伝し(民間事業者に騙された元慰安婦は存在している…)、来館者を漫画で洗脳しようとしているのです。この手法、むしろ、ナチス・ドイツの宣伝相であったゲッペルスを髣髴させます(そのゲッペルスも、宣伝術については共産党に学んだらしい…)。宣伝の天才と評されたゲッペルスは、目的を達成するためには手段を択ばない、と明言していたのですから(大衆に嘘を吐いても構わない…)…。韓国には、”嘘も百回言えば事実になる”とする諺があるそうですが、捏造された歴史を国際社会にばらまき、自国の目的を達成しようと狙う韓国は、まさに”東洋のゲッペルス”に他なりません
俄かには信じられないことですが、フランスの主催者側は、韓国の慰安婦特別展を”政治的ではない”として出展を許す一方で、日本国が韓国の捏造を否定するために準備してきた漫画については、”政治的”と判断して撤去させたそうです。主催者側は、「特別展を通じ(従軍慰安婦に関する)議論が深まるのは良いことではないか」と説明したようですが、日本国側に対しては反論の機会を奪ったのですから、アンフェアな措置を言わざるを得ません。主催者側は、”東洋のゲッペルス”の術に既に嵌ったようですが、同漫画祭を訪れるフランス人の方々には、手段を択ばない政治プロパガンダの危険性にこそ、気づいていただきたいと思うのです。
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慰安婦問題で河野氏と朝日社長の証人喚問要求 維新が署名活動へ(産経新聞) - goo ニュース
国際社会において”慰安婦強制連行説”を既成事実化してしまった河野談話。韓国のみならず、国連や米国などの慰安婦非難決議の根拠ともなり、日本国の名誉を著しく傷つけてきましたが、ここに来て、遂に慰安婦問題に関して国会で証人喚問を行う動きが始まったそうです。
河野談話が韓国側の”検閲”と文面の修正を受けた日韓合作であったこと、そして、根拠とされた元慰安婦たちの証言が杜撰であったことは、産経新聞社のスクープで既に明らかとなっています。最近のスクープのみならず、国際問題化の発端となった朝日新聞の記事も、捏造であることが本人の証言から判明しており、河野談話の信憑性が限りなくゼロに近づいているのです。こうした状況では、見直しを行うことは当然のことでもあります。しかしながら、政府が唐突に河野談話の見直しを発表すれば、中韓の反発や他の諸国の戸惑いを誘発する可能性もないわけではありません。この点、見直しに先立って、国会において河野洋平氏をはじめ関係者の証人喚問を開き、内外に公開する形で喚問の様子を発信すれば、国際的なアピールの機会ともなります。日本国の国会で証人喚問が開かれたとする情報が伝わるだけでも、河野談話は信頼に値しない、とする認識が広がるかもしれません。
証人喚問の署名を開始するのは維新の会ですが、慰安婦問題は、国家と国民の名誉回復の問題ですので、超党派の活動、あるいは、署名活動抜きでも構わないかもしれません。内外が納得するように手順を踏む意味においても、国会の証人喚問をぜひにも実現させ、真実を明るみにしていただきたいと思うのです。
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スピルバーグ監督「虐殺忘れるな」…国連で演説(読売新聞) - goo ニュース
ユダヤ系米国人であるスティーブン・スピルバーグ監督は、ホロコーストの犠牲者を追悼する国連の式典で、”虐殺を忘れるな”と呼びかけたそうです。ホロコーストの記念式典ですので、スピルバーグ監督は、ナチスによるユダヤ人虐殺を念頭に演説したのでしょうが(訂正:ルワンダ虐殺と何故か”南京虐殺”には触れたらしい…)、ユダヤ人だけが特別な犠牲者なのか、しばし考えさせられます。
世界各地に残る記録や史書等は、戦争の度に虐殺が繰り返されてきたことを物語っています。ヘロドトスの『歴史』にも、敵国の住民を女性だけを残して全て虐殺してしまったとする記述も見られます。古代のみならず現在においても、チベット人やウイグル人などの人々は、紛れもない”ジェノサイド”の犠牲者であり、中国政府の手によって今なお組織的に虐殺され続けているのです。そして、隠れた虐殺も、もしかしますと世界のどこかで起きているかもしれません。ユダヤ人虐殺は、確かに人類史上の悲劇でありましたが、そのユダヤ人もまた、被害ばかりを言い立てられない面もあります。ユダヤ人思想家のマルクスが生み出した共産主義は、暴力革命を説いて自国民を虐殺することをも正当化しました(ロシアの共産主義者の大半は、ユダヤ人であったとも…)。また、ウクライナで多数の餓死を招いたソ連邦によるホロモドールを記録するために開設された記念館に展示されていた写真が、実は、1929年の世界恐慌の時のアメリカのものであったとする事実を知った時には、愕然とさせられました(もちろん、ホロモドールも虐殺の一つ…)。ユダヤ系が支配しているとされる金融における失敗や無責任な投機行為は、間接的ではあれ多くの人々の命を奪っているのです。反ユダヤ主義を唱えたナチスが政権を獲得したことにも、ユダヤ人自身の行動に問題があった可能性もあるのです(ドイツ人多数に国を裏切ったのではないかと疑われてしまった…)。
ユダヤ人を特別な被害者と見なしたことは、むしろ、ユダヤ人が自分自身を顧みる機会を失わせてしまったかもしれません。虐殺というものが、人間の他者の生命や権利、そして運命に対する冷酷な軽視に起因するものならば、全人類は、特定の民族や集団ではなく、全ての虐殺の犠牲者を等しく悼むべきと思うのです。
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「韓日関係は破局へ」=解説書竹島明記で―韓国メディア(時事通信) - goo ニュース
文部科学省が、中学と高校の学習指導要領解説書において、竹島は”我が国固有の領土”と明記したことを受けて、韓国メディアは、日韓関係は破局に向かうと報じているそうです。しかしながら、この破局、むしろ遅すぎたのではないかと思うのです。
考えても見ますと、韓国が国際法に反して李承晩ラインを敷き、竹島領有を宣言すると共に、同島を不法占拠した時期とは、第二次世界大戦後の混乱期にあたります。日本国は、サンフランシスコ講和条約の発効を間近に控えており、戦後の1946年11月に公布された日本国憲法第9条により自衛隊は発足していませんでした(保安隊の状態…)。つまり、韓国が義勇兵とはいえ武力行使によって竹島を占領したことに対して、なす術がなかったのです。一方、韓国は、朝鮮戦争の最中にあり、半島を舞台に国連軍が戦っておりました。このことは、国連軍の中心部隊であった米軍の立場上、アメリカ政府もまた韓国に配慮せざるを得ない状況にあったことを意味しています。アメリカ政府が、韓国の侵略行為を安保理に提起することなく、ICJでの解決を提案した背景には、朝鮮戦争での米韓協力があったことは想像に難くありません。こうして竹島問題は、国際社会において表沙汰になることなく、日本国もまた、この問題を脇に置く形で、1965年に韓国と国交を結んだのです。しかしながら、もし、韓国による竹島の不法占拠が、混乱期ではなく平時に行われたと想像するとどうでしょうか。当然に、日本国民は、韓国の行為に憤慨し、両国間の関係は完全に破局したことでしょう。そして、国際社会もまた、韓国の侵略行為を厳しく批判したことでしょう。
韓国側は、教科書の解説書への記載に憤慨しておりますが、過去における自国の行為が不法であり、かつ、武力による現状変更であったことに気づかないふりをしています。今日の日本国政府の対応は、韓国による竹島占領時からすべきことの一つに過ぎず、日韓関係破局への道は、既に韓国が半世紀以上前に敷いていたのではないでしょうか。
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米政府、靖国参拝後の安倍政権にさまざまな注文(ウォール・ストリート・ジャーナル日本版) - goo ニュース
2006年、「父親たちの星条旗」に次いで、クリント・イーストウッド監督の下で制作された戦争映画「硫黄島からの手紙」が封切られました。本作品は、硫黄島における日米両軍の死闘の中、日本軍の指揮をとった栗林忠道陸軍中将をはじめ、硫黄島で戦った兵士たちの家族に宛てた手紙を中心に展開しており、家族愛というヒューマニティーの普遍性を描いています。
国際的な賞をも数多く受賞した作品ですが、家族のみならず、アメリカのルーズベルト大統領に宛てた手紙があったことについては、詳しくは触れてはいなかったようです。硫黄島での激戦の中、アメリカ大統領に宛てた手紙を認めたのは市丸利之助海軍少将であり、総攻撃を前に遺書として書かれました(『ルーズベルトニ与フル書』)。おそらくは、戦勝国となった連合国諸国にとりましては、敗者の弁明に過ぎないと見なされたのでしょうが、その文面には、当時の日本が、戦争の大義として掲げた国際平和の在り方が謳われています。大東亜共栄圏の目指すところは、東洋民族の束縛からの解放であり、世界平和の一翼となり、世界人類の安寧幸福を保障するものであると…。そして、ナチス・ドイツ成立の遠因は、第一次世界大戦における敗戦国への全面的な責任の押し付けにあると指摘しつつ、ヒトラーを打倒すべき敵としながら、スターリンと手を結んだ連合国の欺瞞をも暴いているのです。
本書簡は、ハワイ生まれの兵士によって翻訳され、アメリカの新聞紙上にも掲載されました。記事に対するアメリカ市民の反響は分かりませんが、今日、アメリカ政府が、当時よりもはるかに自由で民主化された日本国に対しては厳しく、また、真摯に日本という国を理解しようともせず(当時の日本人が、どのような思いで戦争に臨んだのかも含めて…)、共産党一党独裁の下で国民を蔑にしている中国に接近する様子を見るとき、ふと、この手紙が蘇ってくるのです。文面には、”凡そ世界を以て強者の独専となさんとせば、永久に闘争を繰り返し、遂に世界人類に安寧幸福の日なからん。”とあり、今なおを現代に生きる私達に問いかけているのです。
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NHK会長発言を批判=大畠民主幹事長(時事通信) - goo ニュース
新たに就任した籾井NHKの会長の発言について、民主党の幹事長がクレームを付けていると報じられています。しかしながら、よく考えてもみますと、籾井会長は、事実を述べただけなのです。
批判の対象となった発言とは、慰安婦制度に関するもので、”肯定するわけではないが、戦時下では他国でもあったはずだ…”とするものです。被害者として日本国を糾弾している韓国もまた、朝鮮戦争時においては軍直轄の制度として運営しており、休戦後も、国連軍や米軍のための施設が設置されていました(朴大統領の父親でもあり、後に大統領に就任した朴正煕氏もその管理者であった…)。ベトナム戦争に至っては、制度そのものは存在しなかったいものの、ベトナム人女性に対してより残酷な虐殺・暴行を働いています。その他の諸国にも、過去において同様の制度があったことは、これまでの調査・研究によって既に実証されており、会長の発言そのものには偽はないのです。にも拘らず、民主党がこの発言を批判するとしますと、民主党は、韓国の代弁者となって、韓国の立場から虚偽に満ちた両国の”歴史認識”を国民に押し付けようとしているとしか思えません。民主党は、中韓の宣伝ドラマのように、日本が悪逆非道を尽くした悪役として描かれている番組でなければ、満足しないのではないしょうか。
そしてこのことは、民主党が、NHKという公共放送を利用して中韓さながらの情報統制を行い、国民を特定の”歴史認識”や”思想”で洗脳してもよいと考えていることを示唆しています(そして、韓国の国益優先の政党であることも…)。これまでにも、事実を述べただけで発言者が袋叩きになる事例がありましたが、言論の自由を封殺し、事実の隠蔽を許すような悪弊や風潮は、この際、きっぱりと終わらせるべきと思うのです。
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「国家安全委」トップに習主席=治安統括の巨大権力機関―集権体制を強化・中国(時事通信) - goo ニュース
本日の報道によりますと、中国の習近平主席は、国家安全委のトップに就任することで、さらなる中央集権化を図っているそうです。近い将来、東アジアには、旧ソ連邦のスターリンさながらの独裁者が誕生するかもしれません。
ダボス会議での首相の発言を受けて、中国は、第二次世界大戦における日本国のA級戦犯を”東方のナチス”に譬え、東条英機元首相に至っては、ヒトラーと同一視しています。実際には、日独伊の三国同盟を形成した三国の間には違いがあり、日本国では、ドイツのナチスやイタリアのファシスト党の如き特定の政党による一党独裁は成立していませんでした。戦時中にあっても、大政翼賛会は成立したものの、明治憲法の下で帝国議会は存続し、総統といったポストに権力が一極集中することもなかったのです。況してや、特定の民族を対象にホロコーストを実行したわけでもなく、当時の日本国政府は、ドイツの同盟国でありながらユダヤ人迫害には非協力的でもありました。中国の認識は、明らかに誤っているのですが、おそらく、現在の日本国にナチスのイメージを重ねることで、国際的な批判の矛先を日本国に向けようとしているのでしょう。そしてその実、中国は、着々と旧ソ連邦のスターリン体制に近づいているのです。ポーランドをナチス・ドイツと共に侵略して分割した…。
”東方のスターリン”の出現は、まことに厄介な問題となります。何故ならば、侵略という点においてナチス・ドイツと同罪であるはずのソ連邦は、終戦時には連合国の一員として戦勝国となってしまったからです。そして中国は、旧ソ連邦の行動を真似て、国際法の無視も、侵略をも是として恥じないことでしょう。国際社会は、中国がばらまく過去の幻影よりも、現代の”東方のスターリン”にこそ警戒すべきと思うのです。
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ダボス出席の安倍首相、日中関係と第1次世界大戦前の英独を比較(フィナンシャル・タイムズ(翻訳gooニュース)) - goo ニュース
ダボス会議において、日中関係の行方について、第一次世界大戦前の英独関係を教訓として言及した安倍首相の発言は、海外メディアからは批判的な反応が相次いだようです。しかしながら、この発言、国際社会に対して、重要な問題を提起していると思うのです。
国際政治学の世界では、つい最近まで相互依存論が持て囃されてきました。今では”ジャパン・ハンドラー”の一人として知られるジョセフ・ナイ氏などはこの論の先駆者でもあり、国家間の経済関係の深化はやがて相互依存関係を形成し、戦争の抑止力となることを主張しておりました。第一次世界大戦前の英独関係は、実のところ、この相互依存論に対する反論の根拠として取り上げられてきた経緯があります。戦争は貿易関係をも破壊しますので、合理的に計算すれば回避すべき行為となるはずなのですが、戦争を回避できなかった反証が存在しているのです。その回答は、純粋に政治的な理由以外にも、領土拡張によって天然資源を確保でき、かつ、資源獲得が貿易の消滅による損失を上回ること、経済ブロックや自国優位の経済体制を形成できること、自国企業のための市場や技術を獲得する、あるいは、自国企業が競争上有利となること…などを挙げることができます(第一次世界大戦の場合、イギリスの3C政策とドイツの3B政策の衝突…)。これらの諸点から、現在の日中関係を見てみますと、中国が、突如として尖閣諸島の領有権を主張し始めたのは、国連によって尖閣周辺海域における石油・天然ガスの埋蔵が報告された1960年代末以降のことです。また、中国は、アジア経済圏の中心国の地域に君臨できると共に、技術力においては日本企業に劣位しますので、戦争に勝利することは、日本国から技術を奪うチャンスともなります。つまり、少なくとも中国側には、日本国に戦争を仕掛ける動機があるのです(反対に、日本国から中国に対して戦争を仕掛ける動機は殆ど皆無…)。
フィナンシャル・タイムズは、首相が”武力衝突は論外”と完全否定しなかったことに落胆したようですが、日中の軍事衝突の行方は、中国側の出方にかかっています。日本国は、中国から侵略的攻撃を受けた場合の防衛戦争あるのみなのですから、外国メディアの記者は、この質問を中国に対してすべきであったと思うのです。
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カリブに“隠し資産” 習近平氏・温家宝氏の親族ら 国際報道機関(産経新聞) - goo ニュース
国際報道機関(ICIJ)の報じるところによりますと、中国共産党幹部の親族たちは、バージン諸島といったタックスヘブンにおいて隠し資産を管理しているそうです。公表されたリストには、習近平氏、胡錦濤氏、温家宝氏など、錚々たる中国共産党幹部の名が連ねられています。
共産主義国家ほど、党幹部の私的財産が膨大な額に上ることは、何とも皮肉なことです(中国から2000年以降に流出した資産は、約104兆~約417兆円とも…)。共産主義の理想とは、私有財産制を放棄することで、各自が経済的に平等な社会を築くことであったはずです。旧ソ連邦が制作した宣伝映画などでは、資本家からの搾取から解放されたプロレタリアート達が、自発的、かつ、献身的に国家のために労働する姿が描かれています。しかしながら、この理想社会は、フィルムの中で演出されたものに過ぎず、旧ソ連邦の実態とは、党の幹部が特権を享受する著しい格差社会であったことは、よく知られています。小平氏の下で市場経済を導入し、改革開放路線を歩んだ中国は、旧ソ連邦に輪をかけて莫大な利権が共産党幹部の懐に転がり込みました。この時、小平氏が述べた「先に豊かになれる人が豊かになり、豊かになった人は他の人も豊かになれるように助ける」という言葉もまた理想に過ぎず、中国の共産党幹部たちは、国民の見えないところで私腹を肥やし、海外で私財を貯め込んでいたのです。
もとより共産主義思想には、個々の利己心を完全に無視しているという重大な欠陥が指摘されていましたが、共産党幹部が自ら率先して共産主義が不可能であることを証明している現状を、中国国民はどのような顔をして眺めているのでしょうか(不正蓄財情報が完全に統制されているとも思えない…)。
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靖国参拝、ドイツ紙上でも論戦 日中の駐独大使が応酬(朝日新聞) - goo ニュース
安倍首相の靖国神社参拝をめぐっては、中国や韓国のみならず、アメリカもまた否定的な反応を示しました。しかしながら、日本国の靖国神社参拝は、国際法においては、中国の武力行使の正当な理由とならないのですから、各国の対応は、過剰反応なのではないかと思うのです。
国際法を隈なく探しても、過去に発生した戦争相手国の公人による殉国者の慰霊を、武力行使の正当事由として掲げている条文は存在していません。領土を侵略されたわけでも、主権を侵奪されたわけでもなく、実害が皆無だからです。仮に中国が、日本国の首相の靖国参拝を戦争事由として尖閣諸島等に武力侵攻したら、それは、度を越した報復行為であり、国際法違反の行為となります(心理的な不快感を口実に犯罪を働くようなもの…)。一方、靖国神社の参拝によって、現在の日本国の対外政策は変化しておらず、況してや、サンフランシスコ講和条約で放棄した地域の領有権を主張するわけでもありません。敗戦の結果は受け入れていますし、国連憲章が掲げる主権平等や民族自決の原則に異議を唱えることもないのです(一方、中国は、チベット人やウイグル人の民族自決権を認めず、周辺諸国の主権を蔑にしている…)。中国は、靖国神社参拝は、日本国の軍国主義復活の証として批判しておりますが、併合した側の日本国内においても1910年の韓国併合は失敗であったとする認識が広がっているように、現在の日本国は、領土的な野心など持ちようもないのです(莫大な予算を要し、負担にしかならない…)。尖閣諸島をはじめ、日本国の領土に対する野心を露わにしている中国に対して、日本国は、防衛力の強化に努めているだけなのです。
さすがの中国も、この件で武力行使には及ばず、”口撃”だけはエスカレートさせていますが、日中の武力衝突に至らない以上、経済的な理由によるアメリカの懸念も霧散します。仮に、中国国内で反日デモや不買運動は起きても、中国市場に進出している他の諸国にとりましてはシェア拡大のチャンスにこそなれ、マイナス効果を被ることはならないからです。靖国神社参拝への批判は、中韓固有の伝統的な死生観にも起因しているのですから、戦没者の慰霊に関しては、日本国の純粋な内政問題とすべきと思うのです。
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本日の日経新聞朝刊の「春秋」を読んでおりましたところ、オバマ大統領が先日末に司法省で行った演説を紹介しておりました。曰く、「市民の自由は権力の座にある者の善意など当にはできない。自由が当にできるのは、権力を持つ者を縛る法律である。…」と…。
この演説は、アメリカ国内の制度に関連したものですが、国際社会にも当て嵌まります。国際社会における中国の行動とは、国際法や国際ルールを順守する意思はなく、軍事力を背景に、自国の意思を他国に押し付けることに躍起となっております。言い換えますと、”権力者”の立場から他国や他者の自由に制限を加えようとしているのです。先日、中国が一方的に敷いて問題となった”防空識別圏”は、通常のものとは違い、”領空化”に近いものでした。また、海域についても、中国の監視船は、南シナ海の公海上においてベトナム漁船を襲撃しております。こうした行動は、何れも国連海洋法条約に定められた公海自由の原則に反しています(公海上空も航行自由の原則が及ぶ…)。中国は、紛れもない自由の抑圧者なのですが、オバマ政権は、先日の記事でも指摘したように親中政策を推進し、中国の横暴に対しては比較的寛容であり、その行動を法で縛ろうとはしておりません。
オバマ大統領は、中国の善意を当てにしているのでしょうか。中国は、他国や他者の自由を尊重するどころか、その真逆の行動をとっているのですから、中国に対しては、国際法の順守こそ求めるべきではないかと思うのです。
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「中国ばかり見ている」オバマ政権は100%信頼できるか(産経新聞) - goo ニュース
リベラルな民主党の政治家であるオバマ大統領と保守系の安倍首相とでは、政治信条からして距離があり、両者は十分な信頼関係を構築するには至っていないそうです。特に、首相の靖国神社参拝以来、オバマ大統領の日本国に対する不信感が高まっているとも報じられています。
マスコミの報道の多くは、靖国参拝で中国との関係に波風を立てた日本国側に専ら責任があるような論調ですが、指摘される通り、日本側のみに非があるのでしょうか。同盟の基本に返って考えてみますと、”仮想敵国”の顔色をうかがって同盟国を批判するのは、前代未聞の奇異なお話でもあります(通常は、せめて庇おうとするのでは?)。ヨーロッパでの冷戦崩壊後、曲がりなりにも共産党一党独裁を維持した中国の存在により、アジアでは、冷戦構造は、完全には崩壊しませんでした。旧ソ連邦さながらの情報統制を敷き、国民の自由と権利を抑圧し、かつ、国際法を無視して自己の利益を追求する中国は、日本国をはじめ、自由主義国の脅威であり続けたのです。日米同盟は、軍拡を続ける共産主義国家中国への重要な対抗手段であり、日本国民の多くも、日米同盟の存在に納得していました。ところが、何故かオバマ政権は、”現実の中国”よりも、”過去の日本国”を脅威とみなし、中国優先へと舵を切りました。この鞍替えにより、国際社会は、民主主義、自由、法の支配といった価値をかなぐり捨てた二つの大国G2によって、完全に仕切られてしまう恐怖に苛まされることになったのです。”世界の警察官”は消え去り、二人の横暴な頭目が他者を貪る危険な世界が残されるかもしれません…(尖閣諸島問題に直面している日本国を含め、どの国も防衛力の強化に努めなければならなくなる…)。
昨今の日米関係の悪化は、日本のみに責任があるというよりも、アメリカの基本的な政策方針の転換にも原因を求めることができます。オバマ政権の狙いは、中国市場にアメリカ製品を売り込むことでアメリカ経済の回復を図り、支持率を上げることにあるとも報じられていますが、中国という無法国家を野に放つことで国際秩序が根底から破壊されることにでもなれば、失うものの方が遥かに大きいと思うのです。
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電力を融通し合えば年1700億円節約 経産省試算(朝日新聞) - goo ニュース
福島第一原発の事故以来の電力危機を発端として、電力自由化問題が議論されています。電力自由化とは、基本的には、発電事業者が自由に電力を売買できる状態を意味しています。事業者間の自由競争による価格低下も期待されていますが、本当に良いとこずくしなのでしょうか。
先日は、新聞紙上においても、電力自由化を見越して、経産省は電力市場の先物取引を認める方針との記事が掲載されていました。電力価格の変動をヘッジするための仕組みとして説明されており、電力会社にとっては、電力買取に際してのリスク回避に役立つそうです。この想定では、電力会社は、電力の”卸事業者”となり、新規参入してきた発電事業者から電力を、商品取引市場を介して買い取る立場となります。その一方で、経産省は、電力の小売り自由化も目指していると報じられており、”産直方式”との整合性が不透明です(高値買取制度を実施している再生エネの扱いも不明…)。しかも、四季の移り変わりがある日本国では、電力使用量は、冬場と夏場にピークが集中し、気候・気象の影響から逃れることができません。穀物などの商品市場でも同様の傾向はありますが、電力市場の場合、価格の変動は需給バランスで決まりますので、事実上、日本国の電力は、気候・気象連動型となる恐れがあるのです。これでは先物によるリスク・ヘッジにも限界があり、電力消費量が高まる時期には、必ず電力価格が高騰する仕組みとなります。加えて電力市場に内外の投機マネーが流れ込みますと、事前に厳冬や極暑といった気象情報が伝わった途端に、まずは先物市場からバブルが発生する可能性もあります(自由競争は再生エネ分野に導入した方がまだまし…)。
日本国は、エネルギー資源は輸入に頼っていることもあり(足元を見られてさらに投機マネーが世界中から集まる…)、事業者間の自由競争の効果は限定的でもあります。電力自由化が電力価格の低下を約束するとは思えず、むしろ、電力料金の高い国は、再生エネの普及のみならず、電力市場の価格高騰の影響を受けているのかもしれません。商品市場化には向かない商品もあるのですから(産業と生活の必需品であり、日本限定、かつ、備蓄が困難…)、”自由化”という名の電力の商品市場化には、慎重であるべきと思うのです。
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日本海の韓国呼称併記を=バージニア州上院委が法案可決―米教科書(時事通信) - goo ニュース
アメリカ国内における韓国系のロビーの活動は凄まじく、バージニア州上院の委員会では、その言い分を認めて教科書に日本海と東海の呼称を表記することを定めた法案が可決したそうです。本会議での採択の行方は不透明ですが、この事件、アメリカの国家としての統合が弱体化しつつあることの兆候なのかもしれません。
連邦政府は、日本海の単独表記を表明しておりますので、国家統合の観点からしますと、併記決定は、教科書に関する権限を介して、連邦と州との間に距離が生じたことを示しています。併記案に賛成票を投じた議員達は、韓国系住民への配慮を理由として述べておりますので、この理由が通用するならば、将来的には、各州ともに、住民の民族構成によって法律の内容に相当の違いが発生する可能性もあります。また、国民統合の観点から見ますと、本法案の成立は、全アメリカ市民が地名や歴史を共有しなくてもよいことを、公式に認めたようなものです。同一の物事に対して、各州が住民の要請によって違う名称を付けますと、全国レベルでは、市民間のコミュニケーションの阻害要因となります(韓国系米国市民が”東海”と呼んでも、バージニア州以外に居住する米国市民は、何処の海であるのか理解できないのでは…)。また、”歴史観”の対立から、法的には共にアメリカ市民でありながら、出身国の違う市民の間で、深刻な対立が起きるかもしれません。さらには、名称や歴史認識に飽き足らず、人口が増しつつある中国系米国人も加わって、中国語や韓国語の公用語化を求める日が訪れたとしたら、その対処に困惑することになるでしょう。アメリカを統合してきた”自由と平等”の理想は都合よく解釈され、中国系や韓国系米国市民の自国中心的な要求を受け入れることを意味してしまうのですから…(分裂作用へ…)。
多民族国家には、住民の多様性に起因して分離に向かいやすいという問題点がありますが、資金提供や票に目がくらんで韓国ロビーの要求を受け入れた州や地方自治体の議員の方々は、その行く先を見通しているのでしょうか。この法案は、地方レベルの問題に過ぎないと見なされつつ、その実、アメリカ合衆国全体の将来像に関わる連邦レベルの問題でもあると思うのです。
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「シェールガス」バブルの崩壊は目の前、 日本のエネルギーが危ない(JBpress) - goo ニュース
つい最近まで、アメリカでは”シェールガス革命”と称されるほど、シェールガスの採掘成功と増産がアメリカ経済の救世主の如くに持て囃されてきました。ところが、現状を見ますと、採算が合わない赤字事業と化しており、鉱区を入手した大阪ガスも290億の損失を被っているそうです。
日本国内では、アメリカからの安価なシェールガスの輸入は、脱原発派の拠り所ともなってきました。同盟国であるアメリカからシェールガスを大量に輸入し、高性能の火力発電施設で電力を供給すれば、脱原発を実行しても大丈夫と説明されてきたのです。しかしながら、このシナリオは、シェールガスの安価、かつ、安定的な大量供給を前提としており、この前提が崩れますと、当然に、このバラ色の筋書きも狂います。シェールガス・バブルが近い将来崩壊し、採掘量も減少するとしますと、アメリカ政府は国内供給を優先し、輸出向が後回しとなることは、当然に予測される事態です。日本国では、シェールガス用の備蓄施設や輸送船舶などが建造され、既に準備段階に入っていますが、シェールガスの行方に暗雲が立ち込めているとしますと、再度、エネルギー政策を見直す必要も生じていきます。そして、脱原発政策は、国民生活や日本経済、さらには安全保障にとっても、相当にリスキーな選択ともなるのです。
来月予定されている東京都知事選では、細川陣営が脱原発を争点として掲げておりますが、エネルギー資源の乏しい我が国は、常に外部状況の変化に晒されております。頼みとされてきたシェールガスに黄信号が灯っている現状を踏まえますと、脱原発は、なおさらに選挙の争点にはすべきではないと思うのです。
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