万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

非民主的な千葉法相の公約外立法発言

2010年06月30日 15時34分23秒 | 日本政治
千葉法相 夫婦別姓など「公約外でも成立」(産経新聞) - goo ニュース
 民主党の党名には、”民主”という看板が掲げられています。しかしながら、マニフェストに記載のない法案でも、国会成立させても問題はないとする千葉法相の発言は、真っ向から民主主義を否定していると思うのです。

 民主主義とは、国民の意思を立法や政策決定に反映させることをよしとする価値です。もし、この価値を尊重するならば、立法に際しては、最大限国民の意向に沿うよう配慮するものです。完璧ではないにせよ、マニフェスト方式の選挙も、政治と国民とを近づける工夫の一つであり、少なくとも重要法案については、マニフェストに記載する必要があります。しかも、千葉法相が成立を目指す法案が、人権侵害救済機関設置法案や夫婦別姓法案など、国民の自由や権利、あるいは、家族関係に直接影響を与える法案なのですから、なおさらのことです。

 我が国は、民主主義を国是としており、法務大臣には、憲法尊重擁護義務もあります(憲法第99条)。国民と価値観を共有せず、非民主的な手法に疑問を持たない法相に、法秩序の維持を任せることに不安を感じる国民は、少なくないのではないかと思うのです。

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民主党の仕分け―中国関連予算が対象外の不思議

2010年06月29日 16時44分15秒 | 日本政治
生活保護目的に入国?中国人32人に支給決定(読売新聞) - goo ニュース
 本日の新聞によりますと、中国政府の財政収入は105兆円にも上るそうです。この額は、我が国の歳入の2倍以上にもなるのですが、そろそろ、お金持ちとなった中国への支援は削減すべき時期に来ているのではないでしょうか。

 中国関連の予算は、遺棄化学兵器の処理事業、環境対策、留学生支援など、枚挙に遑なく、問題となっている在日中国人への生活保護支給もまた、その一つであるかもしれません。中国は、軍拡に巨額の予算を投じ、さらには、宇宙開発まで手掛けているのですから、財政難に苦しむ我が国が、敢えて支援をおこなう必要は、既に消滅していると思うのです。むしろ、中国支援は、軍事費をさらに増加させ、自国の安全保障を危険にさらす可能性さえあります。

 民主党政権の仕分け作業では、何故か、最も必要性のなくなったはず中国関連の予算が対象から外されています。それどころか、率先して技術立国を支える科学技術予算を削減しているのですから、これでは、国民の多くも納得しないはずです。民主党政権は、中国関連の予算こそ、見直しをはかるべきと思うのです。

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北朝鮮のW杯大敗北は第二次朝鮮戦争を防ぐ?

2010年06月28日 15時32分29秒 | アジア
北、お茶の間に動揺 初の生中継中に西側CM サッカーW杯(産経新聞) - goo ニュース
 サッカーW杯で、ポルトガルに大差をつけられて敗戦した北朝鮮。報道によりますと、4点目の失点で生放送を打ち切ったそうですが、この大敗北、もしかしますと、第二次朝鮮戦争を防ぐことになるかもしれないと思うのです。

 北朝鮮の国営放送のことですから、試合開始前には、アナウンサーは、大げさに自国のチームの強さを誇張し、勝利を確信する発言を繰り返したはずです。未確認情報によりますと、総書記自らが、フィールド上の選手に対して支持を出したとも伝えられています。軍の最高司令官でもあるわけですから、いわば、軍事作戦の指揮を採ったに等しいことになります。しかしながら、結果は案の定、ポルトガルに圧倒され、大量得点を許すことになりました。

 この顛末に、北朝鮮国民は、不安を感じたに違いありません。政府の言う”絶対勝利”など信用できず、いざ戦争となれば、同じ結果が待っているのではないかと。闘わずして、北朝鮮国内に厭戦気分が広がったとしますと、Wカップ南アフリカ大会ポルトガル対北朝鮮戦は、この意味において、歴史的な試合として記憶されることになるかもしれません。

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EUの財政統合は困難な道

2010年06月27日 15時45分13秒 | ヨーロッパ
対ギリシャ巨額負担 独くすぶる不満 「支援の代わりに神殿よこせ」とも(産経新聞) - goo ニュース
 ギリシャのデフォルト危機を受けて、EUでは、IMFとの協力の下で、ようやくギリシャへの財政支援を決定しました。これを機に、EUの財政を一元化し、財政危機にある加盟国に対して、余裕のある国が財政移転をおこなうという制度、すなわち、財政統合も取り沙汰されているようです。しかしながら、この道は、なかなか険しいのではないかと思うのです。

 そもそも、財政とは、国家主権の根幹にかかわる領域であり、それ故に、EUでは、今日まで、財政権限は、加盟国の政策権限とされてきました。しかしながら、もし、財政権限をEUレベルで一元化するとしますと、加盟国の国民は、自らが納めた税金を自らのために使うことはできなくなります(全てではないにせよ・・・)。もちろん、ギリシャを始めとした財政危機にある諸国は、赤字財政を続けていても、EUから財政補填を受けられるのですから、この案には、大賛成であるかもしれません。一方、負担を強いられる加盟国にとりましては、一方的にEUに財源を吸い上げられてしまうことを意味します。しかも、財政負担能力が、政府が財政規律を守り、国民が勤勉に経済活動に勤しんだ結果であるならば、モラル・ハザードに対する不満はさらに高まります。

 かつて、イタリアでは、北部の「レガ・ノルド」という政党が、過剰な財政負担を理由に、南部との分離を主張したことがありました。EUレベルでも、ドイツをはじめとした負担国の国民が、たとえ”神殿”を提供されたとしても、財政統合案に容易に合意するとは思えないのです。

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宮内庁のマスコミ要請は逆効果では

2010年06月26日 16時23分18秒 | 社会
日本雑誌協会に要請文=皇太子ご一家報道で―宮内庁(時事通信) - goo ニュース
 宮内庁の東宮大夫は、日本雑誌協会に対し、東宮家に関する記事について客観的な事実に基づくよう、要請したと報じられています。この要請、逆効果となって、東宮家のさらなるイメージ悪化をもたらすのではないかと思うのです。

 何故ならば、国民の多くは、宮内庁が、あからさまに報道機関に対して圧力をかけていると感じるからです。戦後、開かれた皇室の方針の下で、身近で親しみのある皇室を目指してきたわけですから、言論の自由を損なうような方法は、かえって反発を生みます。スキャンダラスな記事が多いのも、財政危機の中で静養に静養を重ね、姻戚までが特権に与っている東宮家に対する不満が燻ぶっている証しでもあります。こうした背景を考えますと、報道機関への圧力は、国民に隠すべきことがあるのではなか、とする疑惑をさらに強めることになると思われるのです。

 ”客観的な事実に基づく報道”と言いましても、国民からしますと、事実を検証する機会がなくては、空文に過ぎなくなります。もし、こうした要請を行うならば、公平な調査を行うなど、国民が事実を知る機会こそ設けるべきではないかと思うのです。

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タレント議員乱立―国民意識が読めない政党

2010年06月25日 12時59分01秒 | 日本政治
タレント候補が倍増=官僚出身、3分の1は民主―参院選(時事通信) - goo ニュース
 世論調査の結果によりますと、国民の85%がタレント議員には期待していないそうです。にもかかわらず、民主党をはじめ、各政党がタレント議員擁立に走っているとしますと、国民意識に最も敏感であるべき政治家が、最も鈍感であるということになりそうです。

 タレント候補者に対する国民意識を読めていないということは、他の政策領域においても、政党は、読み間違いをしている可能性があります。国民生活こそ第一と連呼し、国民が主役の政治を実現すると主張しても、肝心の国民意識を掴むことができていないとしますと、こうした方針もまた、”あて”にならないことになります。世論を読む力がなければ、政治家と国民との間の距離は縮めようもないのですから。

 国民の方が先に直面する危機に気づき、時代の変化を読んでいるとしますと、我が国の政治が心もとないことは、言うまでもありません。各政党とも、そもそもタレント依存路線から脱却する時期に来ているのではないでしょうか。

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職場いじめ労災認定―微妙な判決

2010年06月24日 17時44分58秒 | 社会
職場のいじめで精神障害=富士通元社員の労災認定―大阪地裁(時事通信) - goo ニュース
 富士通元社員の女性が、職場でのいじめが原因で精神障害を発症したとして、労災の認定を求めた裁判で、大阪地裁は、原告の主張を認めたと報じられています。しかしながら、この判決、なかなか微妙なのではないかと思うのです。

 事件の全容は詳しくは報じられておらず”いじめ”の原因が職務から生じたものなのか、原告に対する個人的な理由であったのか、判然としません。原告には、何らの職務上の問題がなかったにもかかわらず、女性が上司ということだけで、部下の女性達が”いじめ”たとしますと、女性がポストに就いたこと自体が”いじめ”の原因であったことになります。そうしますと、労災は成立するかもしれませんが、女性が、女性の足を引っ張ったという構図になります。

 また、もし、原告の女性に職務上の問題点があったとしますと、女性たちの”いじめ”は、正当な批判であった可能性もあります。男女問わず、仕事に対する非難や批判は日常茶飯事ですし、仕事上の失敗は、社員が普通に知るべき情報でもあります。もし、社内の批判に耐えきれずに、原告が精神障害になったのであれば、労災の認定は怪しくなります。

 精神障害の発症には個人差があり、同程度のストレスを受けても、発症する人もいれば、しない人もいます。同じ言葉を聞いても、気にする人もいれば、耳を素通りしてしまう人もいるのです。もし、精神障害を安易に労災と認めますと、企業は、なるべく精神的にタフな人材を雇用するようになることが予測されいます。神経のか弱い人は、たとえ能力に恵まれていたとしても、就職に際して不利となるかもしれません。

 ”いじめ”のない職場は望ましいことですし、そのためには、企業でも、全ての社員の不満やストレスを和らげるよう、努力を払うべきかもしれません。しかしながら、精神障害に対する労災の認定には、より慎重であるべきではないかと思うのです。

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”小沢隠し”もしなくなった民主党

2010年06月23日 15時11分33秒 | 日本政治
「脱小沢、あったとしても5%ぐらい」首相、党首討論で(朝日新聞) - goo ニュース
 鳩山前首相と小沢前幹事長のダブル辞任をバネに、民主党政権の支持率は跳ね上がり、驚異の回復を見せました。このV字回復には、小沢氏排除への国民の強い期待があったのですが、管首相の5%発言を聞きますと、やはり、国民の期待は裏切られそうです。

 もっとも、管首相が、100%脱小沢を達成した、と国民に”うそ”をつかなかっただけ、”まし”であるかもしれません。結局、反小沢派の議員を閣僚に登用したのは、小沢隠しの一時的なカモフラージュであり、小沢体制は、ほとんど無傷であることを、自ら明かしたのですから。こうした発言があった以上、国民は、民主党が、参議院選挙で過半数を獲得すれば、9月を俟たず、選挙後すぐにでも、小沢氏が辣腕をふるい、再び国政を牛耳ることを覚悟しなければならないようです。

 小沢隠しさえしなくなった、民主党。これは、開き直りなのでしょうか、それとも、自信の表れなのでしょうか。自信の表れであるとしますと、これにもまた何か背景がありそうで、恐ろしいことのように思えるのです。

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人権擁護と不敬罪は紙一重

2010年06月22日 15時43分05秒 | 日本政治
人権侵害救済機関は内閣府、報道規制条項設けず(読売新聞) - goo ニュース
 管内閣で法務大臣留任となった千葉法相は、人権擁護法案の成立に積極的な姿勢を示しているようです。ネット上では、千葉法相は、韓国あるいは北朝鮮から帰化したとする根強い噂がありますが、人権擁護と不敬罪とは紙一重なのではないかと思うのです。

 先日、浦和レッズが北朝鮮籍とされる相手チームの選手に対して”人種差別”の発言を行ったとして、Jリーグの裁定委員会から処分を受けるという事件がありました。発言内容は全く報道されていませんが、もし、この発言が、北朝鮮の総書記に関連するものであったならば、いわば、一種の”不敬罪”が成立したことになります。しかも、北朝鮮の独裁者に対して。

 人権擁護法案の背景に、差別を逆手に取った批判の封殺目的があるとしますと、これは、極めて恐ろしい結果をもたらします。民主党は、言論の自由を脅かす法案を提出するならば、自由な議論と国民の合意を待つべきですし、マニフェストにも明記しなければならないのではないでしょうか。

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財政再建も”外圧”頼りか

2010年06月21日 15時11分40秒 | 日本政治
数値目標、議題に浮上 金融サミット 財政再建へ導入検討(産経新聞) - goo ニュース
 財政再建には、必ず”痛み”が伴うものであり、政府は、国民からの強い反発も覚悟しなければなりません。財政問題が、各国政府の頭を悩ます中、報道によりますと、G20では、”数値目標”を設定して、各国政府に財政健全化を促すという案が検討されるそうです。

 合意が成立しますと、各国政府は、決められた期限内に目標を達成するために、歳出削減や税制改革に真剣に取り組むことになります。この合意は”国際公約”となりますので、各国政府は、削減義務を果たさなければならないからです。このため、”国際公約”は、政府を拘束する一方で、しばしば、政府が国民を説得する材料ともなってきました。

 ”外圧”が国内の改革を後押しするという事例は歴史に多々見られ、もし、これを機に日本国の財政が健全化に向かうとしますと、”外圧”はプラスに作用することになります。果たして民主党政権は、この案にどのような対応を見せるのでしょうか。

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民主党政権―言行一致ならば衆議院の解散を

2010年06月20日 15時58分27秒 | 日本政治
消費税上げで早期解散も=無駄削減「せいぜい2兆円」―官房長官(時事通信) - goo ニュース
 かつて、自民党政権にあって首相が短期間に交代した際には、野党であった民主党は、選挙の洗礼を受けていないとして、早期解散を強く求めたものです。与党になってしまえば、選挙を経ない首相交代は問題なし、と頬かぶりをしますと、言行不一致となります。
 
 仙石官房長官は、消費税上げを争点として、衆議院を解散する旨の発言をされたようです。しかしながら、争点選挙にするよりも、ここは、管内閣の正当性を得るためにこそ、衆議院を解散すべきと思うのです。驚異的と評される内閣支持率の回復が、鳩山前首相と小沢前幹事長のダブル辞任への評価としますと、この数字が、管内閣への国民の積極的な支持とも考えられません。ほとんど何もせずして、国会は閉会となり、選挙モードに突入してしまったのですから。

 しかも、報じられるところによりますと、民主党政権もまた、自民党と同じく10%の消費上げを検討しているそうであり、これでは、争点選挙にもなりません。マニフェストも大きく修正されたことですので、民主党政権は、早期に衆議院を解散し、国民に信を問うべきと思うのです。

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非共産系労働組合が中国を変える日は来るのか

2010年06月19日 15時32分56秒 | アジア
トヨタ中国工場で操業停止 スト、日本企業に影響拡大(共同通信) - goo ニュース
 1989年は、冷戦を終焉に導いた東欧革命が起きた年として歴史に刻まれています。その発端こそ、ワレサ氏率いるポーランドの自主管理労働組合「連帯」の果敢な活動でした。現在、中国でも、非共産系の労働組合が、その活動を活発化させているようです。

 プロレタリアート独裁、つまり、労働者独裁を唱えて建国したものの、共産主義国家が、労働者の権利を充分に保障していなかったことは、よく知られた事実です。中国の急激な経済成長を支えたのも、劣悪な条件下での低賃金労働でした。”奴隷労働”とまで揶揄され、近年では、過酷な労働に耐えかねた労働者の自殺が社会問題ともなりました。労働者独裁の国が、労働者の酷使を容認しているという矛盾は、どこかで破綻をきたしてもおかしくはありません。共産党は、”本物の労働者”の党ではないのですから。

 歴史は必ずしも繰り返すとは限りません。しかしながら、非共産系の労働組合の非難の矛先が、低賃金を越えて共産主義政権そのものに向かうとき、あるいは、中国の体制崩壊もあり得るのではないかと思うのです。

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消費税10%―増税の手法こそ工夫しては?

2010年06月18日 17時50分39秒 | 日本政治
消費増税、閣内に慎重論 仙谷氏は「総選挙で信を問う」(朝日新聞) - goo ニュース
 財政赤字の危機的状況を前にして、増税は、既定路線となりそうです。近頃では、民主党政権の中からも、消費税10%の声が聞こえてきました。ところで、増税の手段は、消費税率上げのみではないと思うのです。

 一頃は、不公平税制の是正が議論されたものですが、今日では、消費税が増税の主たるターゲットとなっているようです。しかしながら、消費税率を倍にしますと、国民の消費意欲と企業活動の低下も懸念され、実際には、どれほどの歳入増となるかは分かりません。もしかしますと、政府の期待に反して、然したる増収にはならないかもしれないのです。消費税の経済活動全体に与えるマイナス影響を考えますと、増税には、もう一工夫あってもよいと思うのです。例えば、29兆円とも言われるパチンコ産業の課税を強化するとか(本来は、禁止すべき・・・)、創価学会など、世俗における利権集団化した宗教法人への課税など、公序良俗の側面からも課税を強化すべき対象はあります。

 国民生活を圧迫する増税よりも、社会の健全化を促す増税の方が、国民の支持を得ることはできるのではないかと思うのです。

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仙石氏にみる言論統制志向

2010年06月17日 19時39分36秒 | 日本政治
自民の国会質問は「名誉棄損モノ」 仙谷官房長官が批判(朝日新聞) - goo ニュース
 議会において最も尊重されるべきは、言論の自由あり、討議の自由です。しかしながら、国会での政治家の発言がしばしば批判の対象となり、”舌禍事件”に発展することは、残念なことです。

 本日も、仙石官房長官は、野党側の「政治とカネ」の追求に業を煮やしたらしく、「名誉毀損モノ」という表現で、野党側議員の発言を非難したようです。しかも、訴訟を示唆する、ということは、すなわち、恐怖で発言を封じようとする行為に他ならず、仙石氏の言論に対する姿勢が伺えます。そもそも、名誉毀損罪は、公人については、事実であれば罰せられない、とする特別な規定がありますし(第230条の2)、言論の自由との兼ね合いからも名誉毀損罪が成立し難いという現状があります。国会という場に、「名誉毀損罪」を持ち込む仙石氏のセンスには、危うさを感ぜざるを得ないのです。

 とはいうものの、仙石氏のこの発言が、国民から好意的には受け止められず、むしろ、氏のイメージをダウンさせたことは、皮肉な結果であったかもしれません。言論の自由は、それ自身によって守られたことになるのですから。

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企業献金禁止―労組、日教組、宗教法人もセットで

2010年06月16日 15時03分04秒 | 日本政治
首相「企業献金、全面禁止を」=在任中の靖国参拝否定―参院代表質問(時事通信) - goo ニュース
 民主党は、「政治とカネ」の問題への対策として、企業献金の全面禁止を打ち出したようです。しかしながら、この問題は、企業献金に限られたことではないと思うのです。

 先日、民主党の小林千代美代議士が辞任を表明したのは、日教組から違法な献金を受け取ったからでした。このことは、日教組のみならず、一般の労組や宗教法人といった組織からの献金もまた、政治を歪め、腐敗させる要因となることを示しています。民主党の企業献金禁止案は、”身内には甘い”との批判を受けそうですし、もし、企業献金だけを禁じるとなりますと、今度は、労組や宗教法人からの献金を受けている政党が、選挙資金において有利になります。これでは、不公平ですし、また、政治権力が、一部の集団の利益に奉仕することにもなりかねません。

 加えて、鳩山前首相の「政治とカネ」の問題が、親子関係に基づくものであったことを考えますと、組織に対する献金禁止だけでは不十分です。個人献金にも「政治とカネ」の問題はあるのですから(迂回献金もあり得る・・・)。この問題は、政治献金のあり方そのものを見直さなければ(全面禁止案も含めて・・・)、解決しないのではないでしょうか。

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