なんともやりきれない読後感
殺人現場に“怒り”という文字を残した殺人犯
愛する人が逃亡中の指名手配殺人犯ではないかという疑念
タイトルは“怒り”だけど、
描かれているのは、どうしょうもないやりきれない思いと
人は人をどこまで信じ切れるかという思いだった。
東京の直人、千葉の田代、沖縄の田中
読んでいて、最初は、この三か所の3人は
時系列をずらして書いていて同一人物なの?と
思ったりしたけど。
最後には犯人がはっきりする。
信じ切れずに、失われてしまったものもあるけど、
救いも少しはあると思いたい結末だったな。
映画ではどんなふうに描かれているのか気になるところ。
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怒り(上) (中公文庫) |
中央公論新社 |