古い商店街の古い写真館『小暮写真館』を買い取って
そのまま住みはじめた一家。
そこに持ち込まれた1枚の心霊写真のいわくを探る、
高校生の長男・英一を中心にした4編の物語。
すんごい分厚いハードカバーだったけど。
よかったー。
ずっと小暮写真館の世界にひたっていたいような、
読みきってしまうのがもったいないような、
幸せな読後感。
なんかここのところ読んでいたのが、
中学生とか高校生の話が続いていて。
これも高校生目線かーと最初思ったんだけど。
英一のまわりの人たち、友達のテンコもコゲパンも、
まわりの大人たち、不動産やもテンコの父ちゃんも、
みんなキャラがいきいきしてる。
一人ひとりの個性がひかっていて、ひかれていく。
ちょっとホロリとくる。
英一が言う、
“<幸せ>という言葉は日常語なんだな、と思った。”っていう言葉が
よかったな。
読んでよかった一冊。