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後期高齢者御用達

2019-09-10 18:20:00 | インポート

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近年3ナンバーを含めてもセダンが売れないというのは

自動車業界にとっても非常に大きな問題となっていて、

販売戦略上も重要な課題でもある。

それは大巨人のトヨタといえども無縁ではない。

 

3年前に70カムリ、昨年のビヨンドクラウンに続き今年カローラが

フルモデルチェンジするのを機にこれら3車種に統合される気配である。

SAI、マークX、そしてプレミオ/アリオンも生産中止が確定した。

 

すっかり以前からマイノリティ入りしている国産5ナンバーセダン。

その中で2リッタークラスとなるともうトヨタプレミオ/アリオンしかない

という超希少種が新オヤジ1号となったので改めて紹介と

試乗インプレッションといこう。

因みに今秋発売予定のカローラも3ナンバー化となって登場する。

 

プレミオとは基本的にはフロントグリルやフォグ廻りの意匠程度しか違いはない。

まずは外観。良くも悪くも年配者好みのオーソドックスなスタイルである。

 

しかし4WDでもないのにフェンダーとタイヤのクリアランスが大きすぎるのは

大いに気に入らない。

タイヤサイズはこれでも16インチの純正とほぼ同じ、厳密には1パーセント程度

外径が大きくなっているのにこの通りである。

 

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加えてこのグレードだとリアにディスクのブレーキくらいは奢ってもらいたい。

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ブラキッシュアゲハフレークという舌を噛みそうな群青色系の派手なものが

イメージカラーとしてカタログの巻頭を飾っているが、

私が選んだのはシルバーメタリック。

それに同色系のトムスEP-2にアドバンV105だけが一見した純正との違い。

 

後述するが元が地味なクルマであることを逆手にとことん自己満足仕様に

してやろうかと思っているのもある。

それも他人に見られる意識より完全ジコチューってやつでね。

 

元々の素性はカリーナ(プレミオはコロナ)であり千葉真一をモデルに

「決まってるね、チバちゃん!」なんてキャッチでスポーティさを謳っていたのを

覚えているのは私以上の世代と言って間違いないだろう。

 

既にカリーナの面影は殆ど無くなってしまい現在では「いつかはクラウン」

だった世代の受け皿的クルマとして辛うじて生存していた気がする。

実は私自身も当初は後期高齢者向けに勧めていたのである。

 

メーカーに勘違いしてもらっては困るが安全機能の充実は重要だが、

爺さんになったから大人しく走るだろうとか、

適当に走れりゃ十分だろうなんてのは大いなる勘違いだ。

クラウンに憧れてカリーナ、マークⅡ等にステップアップしていった世代は

単なる走りだけでなくそこそこの高性能装備車の経験者でもあるのだ。

となれば手抜きみたいなものは即座に気づかれてしまうというもの。

 

その中で唯一といって良いほどの2リッターエンジンは必要にして

十分な性能を有していると思う、流石はトヨタとは言える。

 

A20 G-plusパッケージに限れば内装も木目調革巻きステアリングとか

革張りシートやシフトレバー、ダッシュパネル等もウッド調に統一され、

なかなか豪華である。

ナビやエアコン操作もカムリから乗り換えても違和感なく操作できる。

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では実際に走り出してみよう。

思っていたよりも出足が良い、速いというのが第1印象。

アクセル踏力が軽いので慣れるまでスピードが出過ぎてしまい怖いくらい。

ひょっとすれば納車時に交換済ませたトムスホイールの

バネ下重量効果もあるのだろうか。

 

主観ながら直前までの70カムリとの比較にならざるを得ないのは了承願いたい。

 

速度の上昇に伴って結構振動や騒音は煩く感じる。

一応高級グレードのA20を選択したはずだが

遮音に関してはまるでリッターカー2BOX車並みだ。

 

確かに取り回しがしやすく俊敏である。

0キロ~60キロの加速ならカムリより速いのではないだろうか。

 

では乗り心地はどうか、フニャフニャの柔らかいクッションかと思いきや、

これが意外と固めである。

だが私にとってこの固さは不満ではなく十分許容内だ。

 

パワーアシスト付きのステアリングには注文アリだ。

とにかくやたらと軽い。

おそらく速度感応式だとは思うが高速でもやっぱり軽すぎる。

100キロ走行では両手で保持していないと頼りない。

勿論片手運転を推奨する気もないし、そうしたからといって

事故になるような破綻をきたすこともないのは当然である。

あくまで感覚的なものだけどね。

 

今更ながら車格が違うとはいえカムリでは常用域は無論、

スポーツモードにするとステアリングがドシッとした重厚さに

切り替わり素晴らしかったと気づかされる。

 

サスのダンピングは新車だから当然だがよく効いている。

しかし残念ながらこれも路面の凸凹を吸収するというより

ピョコピョコ跳ねるような振動が伝わってくる。

これは一般道での低中速域での道路の轍や凹凸から

高速道路の継ぎ目に至るあらゆるシーンで現れて不快である。

 

多分このまま乗り続けている間に慣らされてしまうのであろうが、

このピョコピョコだけはいただけない。

音や振動には寛容な私がそう感じるのだから他のセダンからの

乗換え組の高齢者ならきっと不満が出ることだろうと思う。

タイヤをスポーティタイプに替えているとは言えそれは多分

サスのセッティングとか基本設計レベルの問題だろう。

 

タイヤについては予想した通り程度には音を拾うが今のところ不満はない。

というよりまだ非常に大人しい運転で高速道でもゆっくり運転で、

ワインディングや山岳路、雨中での走行も未経験なため、

総合的な判断するまでは至っていないのが正直なところである。

 

無いものねだりにはなるが高速道でオートクルーズが旧タイプで

レーザー追従式でなく使えないのも不満が残る。

 

これは比べる次元にしちゃいかんが思った以上に燃費も悪い。

ハイブリッドの70は2.5リッターで約17キロ(高速道含む)だったが

アリオンでは同様の優しい使いで9前後のレベルは物足りない。

一応JC08モードで15.6キロ定格なのだから。

ひょっとすればハイブリッド車より実燃費の落ち込みが大きいのだろうか?

 

まあ燃費が悪くなるのは織り込み済みというか覚悟の上ではあったので、

いっそのこと更にスポーティな走り屋仕様に変えちゃおうかな。

勿論若かった頃より運動神経や視力、聴力も劣っているし無茶な運転や

非合法な改造をする意味ではないので念のため、ご安心を。

 

これ以上はまたまた長くなってしまうので続きは次回に。