美化語 を作るには、言葉の前に 「お」 や 「ご(御)」 を付けますが、
今日は、一般的に 「お」 や 「ご(御)」 が付きやすいものと、逆に付きにくいものに分類してみましょう。
1 必ず付けるもの (地名 = 固有名詞) 言葉の向こうに、日本の歴史を垣間見る思いがします。
御茶ノ水 (おちゃのみず) 徳川秀忠の時代、近くのお寺の泉の水で を淹れて将軍に献上した。
御徒町 (おかちまち) に乗らずに徒歩で戦った下級武士(徒士 = かち) が住んでいた町。
お台場 江戸時代、品川沖に砲台 を建設する際、幕府に敬意を払って 「台場」 を 「御台場」 とした。
御殿場 (ごてんば) 徳川家康の遺体を日光東照宮に移す際に、仮の御殿を建てて安置所とした。
2 必ず付けるもの (省くと意味が分からなくなるもの) 室町時代に始まった女房言葉の名残りです。
おでん おかず おこわ おから おやつ おしぼり お年玉 お辞儀 お古 など
3 必ず付けるもの (省くと意味が変わってしまうもの)
おにぎり → おふくろ → お眼鏡 → おかっぱ → 河童 など
4 付けたり省いたりするもの 話し手と聞き手の年齢や性別、立場などによって変わります。
お天気 お化粧 ご本 お酒 お弁当 お正月 お雑煮 など
5 付きにくいもの (外来語)
おビール おトイレ おニュー おデート おソース
6 慣用句・ことわざ
「お馬のお耳に念仏 ??」 とは言いませんが、「御多分に漏れず」 では 「御」 が付きます。
ちなみに 「御多分」 とは、「多数の者の意見や行動」 という意味であり、
「多聞」 (多くを聞き知る) や 「他聞」 (他人に聞かれる) という漢字を使うのは誤りです。
7 言い方の変わるもの
飯(めし) → ご飯(ごはん) 腹(はら) → 御中(おなか)
「お腹」 は当て字ですが、「御中」 や 「お中」 では意味が通じにくいため使われているようです。
冒頭に、『 一般的に 「お」 や 「ご(御)」 が付きやすいもの・・・ 』 と書きましたが、
一般的な会話ではなく、たとえば のアナウンサーがニュースを読み上げる場合などは、
聞き手である視聴者の年齢も性別も、さらに 美化語 に対する認識や受け止め方も多様であるため、
NHK では数年前に、「放送で使われる敬語」 というテーマで、全国調査を行なったそうです。
たしかに、季節の話題なのか、事件や事故なのか、はたまたアナウンサーが男性か女性かによっても、
幅広い年齢層の視聴者には、受け入れやすかったり、逆に違和感を覚えたりするものでしょうから、
不特定多数の視聴者に伝える側としては、広く意見を聴きながら言葉を使う必要があるのでしょうね。
参考までに、1975年に NHK がまとめた 「美化語の選別基準」 を記載します。
1 外来語に「お」は付きにくい
2 「お」で始まる語には付きにくい
3 長い語には付きにくい
4 悪感情の語には付きにくい
5 色、自然に関する語などには付きにくい
6 食事、心の動き、感情、体の働きに関する語などには付きやすい
7 女性の日常生活であまり使わない語には付きにくい
***************************************************************************************
さて、第104回 秘書検定 を受験なさった皆様には、筆記試験の結果が判明する頃でしょうか。
合格されましたら、ご自身の中でイメージしながら繰り返し練習を行ない、面接試験に臨んでくださいね。
当ブログの各カテゴリーが参考になれば、嬉しい限りです
お読みくださいましてありがとうございます。 クリックしていただけますと励みになります。
今日は、一般的に 「お」 や 「ご(御)」 が付きやすいものと、逆に付きにくいものに分類してみましょう。
1 必ず付けるもの (地名 = 固有名詞) 言葉の向こうに、日本の歴史を垣間見る思いがします。
御茶ノ水 (おちゃのみず) 徳川秀忠の時代、近くのお寺の泉の水で を淹れて将軍に献上した。
御徒町 (おかちまち) に乗らずに徒歩で戦った下級武士(徒士 = かち) が住んでいた町。
お台場 江戸時代、品川沖に砲台 を建設する際、幕府に敬意を払って 「台場」 を 「御台場」 とした。
御殿場 (ごてんば) 徳川家康の遺体を日光東照宮に移す際に、仮の御殿を建てて安置所とした。
2 必ず付けるもの (省くと意味が分からなくなるもの) 室町時代に始まった女房言葉の名残りです。
おでん おかず おこわ おから おやつ おしぼり お年玉 お辞儀 お古 など
3 必ず付けるもの (省くと意味が変わってしまうもの)
おにぎり → おふくろ → お眼鏡 → おかっぱ → 河童 など
4 付けたり省いたりするもの 話し手と聞き手の年齢や性別、立場などによって変わります。
お天気 お化粧 ご本 お酒 お弁当 お正月 お雑煮 など
5 付きにくいもの (外来語)
おビール おトイレ おニュー おデート おソース
6 慣用句・ことわざ
「お馬のお耳に念仏 ??」 とは言いませんが、「御多分に漏れず」 では 「御」 が付きます。
ちなみに 「御多分」 とは、「多数の者の意見や行動」 という意味であり、
「多聞」 (多くを聞き知る) や 「他聞」 (他人に聞かれる) という漢字を使うのは誤りです。
7 言い方の変わるもの
飯(めし) → ご飯(ごはん) 腹(はら) → 御中(おなか)
「お腹」 は当て字ですが、「御中」 や 「お中」 では意味が通じにくいため使われているようです。
冒頭に、『 一般的に 「お」 や 「ご(御)」 が付きやすいもの・・・ 』 と書きましたが、
一般的な会話ではなく、たとえば のアナウンサーがニュースを読み上げる場合などは、
聞き手である視聴者の年齢も性別も、さらに 美化語 に対する認識や受け止め方も多様であるため、
NHK では数年前に、「放送で使われる敬語」 というテーマで、全国調査を行なったそうです。
たしかに、季節の話題なのか、事件や事故なのか、はたまたアナウンサーが男性か女性かによっても、
幅広い年齢層の視聴者には、受け入れやすかったり、逆に違和感を覚えたりするものでしょうから、
不特定多数の視聴者に伝える側としては、広く意見を聴きながら言葉を使う必要があるのでしょうね。
参考までに、1975年に NHK がまとめた 「美化語の選別基準」 を記載します。
1 外来語に「お」は付きにくい
2 「お」で始まる語には付きにくい
3 長い語には付きにくい
4 悪感情の語には付きにくい
5 色、自然に関する語などには付きにくい
6 食事、心の動き、感情、体の働きに関する語などには付きやすい
7 女性の日常生活であまり使わない語には付きにくい
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さて、第104回 秘書検定 を受験なさった皆様には、筆記試験の結果が判明する頃でしょうか。
合格されましたら、ご自身の中でイメージしながら繰り返し練習を行ない、面接試験に臨んでくださいね。
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