♪ 夜明け間際の吉野家では、
化粧の剥げかけたシティガールと、ベイビィフェイスの狼たち、肘をついて眠る ♪
(中島みゆき、『狼になりたい』より)
39歳、独り暮らしの似非モノカキの食生活。
取材が多くなるにつれ、外食も増えていく。
その9割がファストフードであり、とくに牛丼が圧倒的に多い。
マクドナルドも好きだが、あれは自分にとっては(なぜか)家で喰うものであり、テイクアウトすることが多い。
だから店内で食べるファストフードといえば、牛丼屋がほとんどなのである。
好みは「すき家」だが、「吉野家」でも「松屋」でも構わない、
山盛りの牛と、クッタクタになった玉葱、あとはダックダクの汁がかかっていればそれでいい。
卵は頼まない。
味噌汁は要る。
紅生姜は要らない、
ただ、七味唐辛子は「たくさん」要る。
マジか!? と驚かれるほど、七味をかける。
まぁそんな食べかただ。
「松屋」自慢の定食も「ときどき」は食べるが、やっぱり牛丼がいい。
やたら増えた「すき家」のトッピング的メニューは目に楽しいが、実際に頼むことはしない。
昔からある、純度100の牛丼が好きなのだった。
独り暮らしを始めてからの20年のあいだに、最も口にした食物―ひょっとしたらそれは、牛丼かもしれない。
18歳まで、つまり上京以前は牛丼を口にしたことがなかった。
その存在? は『キン肉マン』で知ってはいたが、館林市に「吉野家」「松屋」はなく、芥川の『芋粥』ではないけれど、自分にとって牛丼とは幻の食物だった。
大袈裟?
かもしれないが。
安さを売りにしたものだしね。
だが縁遠かったのは確かで、大通りを挟んでライバル店が建てられている東京に慄いてしまい、
だから上京しても『狼になりたい』は何度も聴くしカラオケでも歌うのに、肝心の牛丼屋には入れないでいたのだった。
おかしな話だ、同じように幻想を抱いていたマクドナルドには「簡単に」入れたのに。
初めて牛丼を食べたのは、18歳の夏。
友人3人で「吉野家」に入ったのだが、注文さえ「ぎこちない」であろうからと、うまいこと? 彼らの後ろに並ぶ。
ふたりの慣れた口調「特盛、味噌汁、卵」を真似して注文、無事に着席する? ことは出来たが、作法? が分からない。
だから、空腹マックスであったが、ふたりが口をつけるまで箸を持つことも控えた。
なるほど、「卵かけご飯」と同じ感じなのか、卵の使いかたは、、、なんて。
なかなかに恥ずかしい行動だが、最初はそういうものだよね。
初めからコンドームを器用に装着出来るヤツなんか居ないだろうし。
ひとは恥をかきかき、おとなになるものなんだ。
で、牛丼にはまった。
翌日も、その翌日も晩飯は牛丼だった。
しまいには牛丼好きが高じ、某店でアルバイトすることにもなった。
あれから20年―。
価格破壊が起こって「並」は異常に安くなった。
紙で出来た安っぽいキャップをした店員は見かけなくなり、いまじゃバンダナなんかが主流になっている。
最大手だった「吉野家」が業績不振に陥り、代わりに台頭したのが「すき家」だった。
そんな「すき家」が強盗のターゲットになったり、阿呆みたいな量の「メガ盛り」(トップ画像)が好評を博したり、世の中は変わるものだなぁ、、、と。
某店でアルバイトしていたころ―朝飯と晩飯を牛丼で済ませているおじさんが居た。
ほぼ毎日、2度も来店するのである。
チーフをやっていたが、メンバーのなかで最も性悪だった自分は、
おじさんのことを「また来てやがる」なんてバカにしていたものだが、自分も変わらないじゃないかと。
寂しいっちゃあ、寂しい食生活ではある。
しかし牛丼はいつ食べても美味いし、元気が出る。
だからこれからも、牛丼を食べ続けていくことだろう。
死ぬまでにあと何回くらい食べるのか?
週平均、3.7回は食べている。
4回だとして、月に16回。1年で192回。
70歳まで生きたとして、5760回。
特盛の肉は平均して160gだから、約920kgの牛を食べることになる。(計算、あってる?)
鶏肉好きだが、こりゃ、牛のほうが喰っているかもしれない。
牛、さまさまである。
そんな自分、この文章をアップしたあとに晩飯なのだが、
歩いて行ける距離にあるものだから、きょうも牛丼かなと。
ただ深夜時間の牛丼は、あまり勧めることが出来ない。
日中ほど混雑しないため、煮て数時間が経った「カス肉」を提供されることが多いから。
自分はそれでもいいと思っている。
どーせ、カスみたいな人間だし。
カスには、カス肉こそ相応しいだろうと。
鍋のなかのカス肉を処理する、ゴミ箱のような男になってやろうじゃないかと。
なんでそこまで卑下しているのか自分でも疑問だが笑、
まぁいいや、腹減ったので、とりあえず行ってこようと思う。
そういえば『狼になりたい』を流している店に入ったことはないが、
「吉野家」さん、時代がちがうとはいえ、歌詞に店名まで入っているんだよ、ばんばん流したほうが雰囲気出ると思うんですけど・・・?
※みゆきさんの曲で、いちばん好きかも。
動画は、アップ主さんによると「シャレ」だそうです。
なるほど笑
…………………………………………
本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『初体験 リッジモント・ハイ(49)』
化粧の剥げかけたシティガールと、ベイビィフェイスの狼たち、肘をついて眠る ♪
(中島みゆき、『狼になりたい』より)
39歳、独り暮らしの似非モノカキの食生活。
取材が多くなるにつれ、外食も増えていく。
その9割がファストフードであり、とくに牛丼が圧倒的に多い。
マクドナルドも好きだが、あれは自分にとっては(なぜか)家で喰うものであり、テイクアウトすることが多い。
だから店内で食べるファストフードといえば、牛丼屋がほとんどなのである。
好みは「すき家」だが、「吉野家」でも「松屋」でも構わない、
山盛りの牛と、クッタクタになった玉葱、あとはダックダクの汁がかかっていればそれでいい。
卵は頼まない。
味噌汁は要る。
紅生姜は要らない、
ただ、七味唐辛子は「たくさん」要る。
マジか!? と驚かれるほど、七味をかける。
まぁそんな食べかただ。
「松屋」自慢の定食も「ときどき」は食べるが、やっぱり牛丼がいい。
やたら増えた「すき家」のトッピング的メニューは目に楽しいが、実際に頼むことはしない。
昔からある、純度100の牛丼が好きなのだった。
独り暮らしを始めてからの20年のあいだに、最も口にした食物―ひょっとしたらそれは、牛丼かもしれない。
18歳まで、つまり上京以前は牛丼を口にしたことがなかった。
その存在? は『キン肉マン』で知ってはいたが、館林市に「吉野家」「松屋」はなく、芥川の『芋粥』ではないけれど、自分にとって牛丼とは幻の食物だった。
大袈裟?
かもしれないが。
安さを売りにしたものだしね。
だが縁遠かったのは確かで、大通りを挟んでライバル店が建てられている東京に慄いてしまい、
だから上京しても『狼になりたい』は何度も聴くしカラオケでも歌うのに、肝心の牛丼屋には入れないでいたのだった。
おかしな話だ、同じように幻想を抱いていたマクドナルドには「簡単に」入れたのに。
初めて牛丼を食べたのは、18歳の夏。
友人3人で「吉野家」に入ったのだが、注文さえ「ぎこちない」であろうからと、うまいこと? 彼らの後ろに並ぶ。
ふたりの慣れた口調「特盛、味噌汁、卵」を真似して注文、無事に着席する? ことは出来たが、作法? が分からない。
だから、空腹マックスであったが、ふたりが口をつけるまで箸を持つことも控えた。
なるほど、「卵かけご飯」と同じ感じなのか、卵の使いかたは、、、なんて。
なかなかに恥ずかしい行動だが、最初はそういうものだよね。
初めからコンドームを器用に装着出来るヤツなんか居ないだろうし。
ひとは恥をかきかき、おとなになるものなんだ。
で、牛丼にはまった。
翌日も、その翌日も晩飯は牛丼だった。
しまいには牛丼好きが高じ、某店でアルバイトすることにもなった。
あれから20年―。
価格破壊が起こって「並」は異常に安くなった。
紙で出来た安っぽいキャップをした店員は見かけなくなり、いまじゃバンダナなんかが主流になっている。
最大手だった「吉野家」が業績不振に陥り、代わりに台頭したのが「すき家」だった。
そんな「すき家」が強盗のターゲットになったり、阿呆みたいな量の「メガ盛り」(トップ画像)が好評を博したり、世の中は変わるものだなぁ、、、と。
某店でアルバイトしていたころ―朝飯と晩飯を牛丼で済ませているおじさんが居た。
ほぼ毎日、2度も来店するのである。
チーフをやっていたが、メンバーのなかで最も性悪だった自分は、
おじさんのことを「また来てやがる」なんてバカにしていたものだが、自分も変わらないじゃないかと。
寂しいっちゃあ、寂しい食生活ではある。
しかし牛丼はいつ食べても美味いし、元気が出る。
だからこれからも、牛丼を食べ続けていくことだろう。
死ぬまでにあと何回くらい食べるのか?
週平均、3.7回は食べている。
4回だとして、月に16回。1年で192回。
70歳まで生きたとして、5760回。
特盛の肉は平均して160gだから、約920kgの牛を食べることになる。(計算、あってる?)
鶏肉好きだが、こりゃ、牛のほうが喰っているかもしれない。
牛、さまさまである。
そんな自分、この文章をアップしたあとに晩飯なのだが、
歩いて行ける距離にあるものだから、きょうも牛丼かなと。
ただ深夜時間の牛丼は、あまり勧めることが出来ない。
日中ほど混雑しないため、煮て数時間が経った「カス肉」を提供されることが多いから。
自分はそれでもいいと思っている。
どーせ、カスみたいな人間だし。
カスには、カス肉こそ相応しいだろうと。
鍋のなかのカス肉を処理する、ゴミ箱のような男になってやろうじゃないかと。
なんでそこまで卑下しているのか自分でも疑問だが笑、
まぁいいや、腹減ったので、とりあえず行ってこようと思う。
そういえば『狼になりたい』を流している店に入ったことはないが、
「吉野家」さん、時代がちがうとはいえ、歌詞に店名まで入っているんだよ、ばんばん流したほうが雰囲気出ると思うんですけど・・・?
※みゆきさんの曲で、いちばん好きかも。
動画は、アップ主さんによると「シャレ」だそうです。
なるほど笑
…………………………………………
本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『初体験 リッジモント・ハイ(49)』