アゴヒゲを生やして10年くらい経つだろうか、
「剃った自分は大嫌いだ」といえるほどに自分の気に入りスタイルではあるのだが、
肝心の女子からの評価は「似合う」が6割、「ないほうが、いいかも」が4割という内訳で、ぎりぎり勝利を収め? ているに過ぎない。
先週のことである、いつものようにヒゲを揃えようと鏡でチェックしていたら、3本ばかり白くなっていることに気づく。
え!
髭の白髪。
白髪の髭か。
まぁどっちだっていいや、とにかく軽くショックを受けた。
坊主ゆえ分かり難いが、頭のほうも「けっこう、きている」のかもしれない。
頭は(おそらく)死ぬまで坊主だからいいんだ、問題はヒゲで。
白髪は白髪でも、宮崎駿爺くらい真っ白になっていると格好いいのだけれど。学者みたいだけれど。
たった3本では格好つかないし、それに3本ゆえ、けっこう目立ってしまう。
というわけで、ソッコーで抜いた。
また生えてくるんだろうか。
うん、間違いないだろう。
3本から5本に増えてしまうかもしれない、一夜明けたら真っ白に・・・という展開ならばいいが、
ちょっとずつ白くなっていくのはカンベンしてほしい、
5:5であればゼブラみたいで「あり」かもしれないが、9:1とか8:2とか、それは絶対にダメでしょう。
まぁでも、基本が自意識過剰だからね、自分が思うほど周りは白いヒゲなんかに注目しないだろう。
鼻毛ボーン! であれば笑われたり嫌われたりするけれど、ヒゲは生やそうが剃ろうが白くなろうが無害なのである。
であるが、「ある」「ない」では大きく印象が異なってくる。
たとえば以下に挙げた映画のキャラクターたちが、もしヒゲを剃っていたとしたら?
それで通じるものもあるにはあるが、パンチが弱くなること必至であったろう。
(1)ロバート・デ・ニーロ、『エンゼル・ハート』(87)
探偵ミッキー・ロークを困らせる依頼主。
あのジメッとした感じは、ヒゲが効いているのだと思う。
(2)マーティン・スコセッシ、『タクシードライバー』(76)
監督自らが演じた、タクシーの乗客。
「メーターを戻すな。金はきちんと払うから」
「・・・」
「なにを書いている? 書くのをやめろ。ただじっと座っているだけでいい」
「・・・」
「あの灯りのついた部屋が見えるか? 女の影が見えるだろ? わたしの女房だ。浮気している。これから俺が、殺しにいく」
「・・・・・」
ある意味で、でに朗のモヒカン姿よりもショッキング。
(3)チャールズ・チャップリン、『独裁者』(40)
チョビヒゲはサイレントのころからだが、偶然にもヒトラーも同じようなヒゲの生やしかたであった―という背景のため、この映画だけチャップリンのヒゲの意味が変わってくる。
(4)三船敏郎、『赤ひげ』(65)
前日のお題「眼鏡」は似合わないが、ヒゲは似合う。
(5)ボブ・ホスキンス、『スーパーマリオ』(93)
いや、べつにふざけているわけじゃなくって。
それにしても・・・ホスキンス爺、よく引き受けたなぁって笑
(6)ジャン・レノ、『レオン』(94)
無精ヒゲの王者かもしれない。
だってミルクを一気飲みして「ヒゲが白くなって」も、このひとなら絵になるわけだから。
(7)ランバ・ラル、『機動戦士ガンダム』(79~80)
このキャラクターの格好よさの半分は、ヒゲからきているんじゃないか。
愛人ハモンも、きっとそこに魅かれたのだと思う。
(8)イッセー尾形、『太陽』(2005)
昭和天皇。
顔そのものは「それほど似ていない?」はずなのに、髪やヒゲのおかげで「そのもの」に見えてくる。
(9)トム・ハンクス、『キャスト・アウェイ』(2000)
無人島でサバイバルする主人公―そう、ヒゲというものは時間の経過を端的に表現出来るのだ。
(10)ダーク・ボガード、『ベニスに死す』(71)
唐突にクラシックを持ってきた感もあるが、いやいや、いかにも芸術家っぽくて最高だ。
※ところで(子どもが出来たことにより)ゲイリー・オールドマンは、この映画に出たことを後悔しているそうだ。
最高の演技なのだけれどな~。
…………………………………………
本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『風、になる』
「剃った自分は大嫌いだ」といえるほどに自分の気に入りスタイルではあるのだが、
肝心の女子からの評価は「似合う」が6割、「ないほうが、いいかも」が4割という内訳で、ぎりぎり勝利を収め? ているに過ぎない。
先週のことである、いつものようにヒゲを揃えようと鏡でチェックしていたら、3本ばかり白くなっていることに気づく。
え!
髭の白髪。
白髪の髭か。
まぁどっちだっていいや、とにかく軽くショックを受けた。
坊主ゆえ分かり難いが、頭のほうも「けっこう、きている」のかもしれない。
頭は(おそらく)死ぬまで坊主だからいいんだ、問題はヒゲで。
白髪は白髪でも、宮崎駿爺くらい真っ白になっていると格好いいのだけれど。学者みたいだけれど。
たった3本では格好つかないし、それに3本ゆえ、けっこう目立ってしまう。
というわけで、ソッコーで抜いた。
また生えてくるんだろうか。
うん、間違いないだろう。
3本から5本に増えてしまうかもしれない、一夜明けたら真っ白に・・・という展開ならばいいが、
ちょっとずつ白くなっていくのはカンベンしてほしい、
5:5であればゼブラみたいで「あり」かもしれないが、9:1とか8:2とか、それは絶対にダメでしょう。
まぁでも、基本が自意識過剰だからね、自分が思うほど周りは白いヒゲなんかに注目しないだろう。
鼻毛ボーン! であれば笑われたり嫌われたりするけれど、ヒゲは生やそうが剃ろうが白くなろうが無害なのである。
であるが、「ある」「ない」では大きく印象が異なってくる。
たとえば以下に挙げた映画のキャラクターたちが、もしヒゲを剃っていたとしたら?
それで通じるものもあるにはあるが、パンチが弱くなること必至であったろう。
(1)ロバート・デ・ニーロ、『エンゼル・ハート』(87)
探偵ミッキー・ロークを困らせる依頼主。
あのジメッとした感じは、ヒゲが効いているのだと思う。
(2)マーティン・スコセッシ、『タクシードライバー』(76)
監督自らが演じた、タクシーの乗客。
「メーターを戻すな。金はきちんと払うから」
「・・・」
「なにを書いている? 書くのをやめろ。ただじっと座っているだけでいい」
「・・・」
「あの灯りのついた部屋が見えるか? 女の影が見えるだろ? わたしの女房だ。浮気している。これから俺が、殺しにいく」
「・・・・・」
ある意味で、でに朗のモヒカン姿よりもショッキング。
(3)チャールズ・チャップリン、『独裁者』(40)
チョビヒゲはサイレントのころからだが、偶然にもヒトラーも同じようなヒゲの生やしかたであった―という背景のため、この映画だけチャップリンのヒゲの意味が変わってくる。
(4)三船敏郎、『赤ひげ』(65)
前日のお題「眼鏡」は似合わないが、ヒゲは似合う。
(5)ボブ・ホスキンス、『スーパーマリオ』(93)
いや、べつにふざけているわけじゃなくって。
それにしても・・・ホスキンス爺、よく引き受けたなぁって笑
(6)ジャン・レノ、『レオン』(94)
無精ヒゲの王者かもしれない。
だってミルクを一気飲みして「ヒゲが白くなって」も、このひとなら絵になるわけだから。
(7)ランバ・ラル、『機動戦士ガンダム』(79~80)
このキャラクターの格好よさの半分は、ヒゲからきているんじゃないか。
愛人ハモンも、きっとそこに魅かれたのだと思う。
(8)イッセー尾形、『太陽』(2005)
昭和天皇。
顔そのものは「それほど似ていない?」はずなのに、髪やヒゲのおかげで「そのもの」に見えてくる。
(9)トム・ハンクス、『キャスト・アウェイ』(2000)
無人島でサバイバルする主人公―そう、ヒゲというものは時間の経過を端的に表現出来るのだ。
(10)ダーク・ボガード、『ベニスに死す』(71)
唐突にクラシックを持ってきた感もあるが、いやいや、いかにも芸術家っぽくて最高だ。
※ところで(子どもが出来たことにより)ゲイリー・オールドマンは、この映画に出たことを後悔しているそうだ。
最高の演技なのだけれどな~。
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明日のコラムは・・・
『風、になる』