44年2月10日生まれ・現在69歳。
千葉出身。
公式サイト
(たいして面白いと思えないことでも)ガハハと豪快に笑う。
娘への愛情を隠そうともしない。
ここいらへんでしょうか、大物なのに近寄り「難くない」印象を抱かせるのは。
高橋英樹(たかはし・ひでき)さんのような俳優を嫌いだとするひと、あんまり居ないんじゃないかと思うんです、嫌う要素ないじゃないかと。
映画小僧からしてみれば、なんといっても『けんかえれじい』(66)です。
鈴木清順の才気が爆発した快作で、喧嘩のシーンや226事件をにおわせる描写も素晴らしいけれど、憧れの女子が愛用するピアノの鍵盤に「おちんちん」を乗せるっていうね、性的少年の衝動として「充分にあり得ること」なんだけれども、それを映像化してみせたのはさすがというほかありません。
やった清順もアッパレ、それに応えた英樹さんもアッパレです。
ただ、この時代は「映画のひと」でしたが、現在は「テレビのひと」という印象が強いです。
実際、映画キャリアで新作が加えられることはほとんどなく、それがちょっと残念なところですかね。
※もうひとつの代表作、『刺青一代』の予告編を。
映像がとっても汚いけれど、とっても貴重なので敢えて。
<経歴>
妻は元女優の小林亜紀子、娘はいろんな意味で? 面白いアナウンサーの高橋真麻。
英樹さん曰く「趣味は家族」だそうですから、奥さんは幸福なんじゃないでしょうか。
教職者だった父親は厳格で、その反発から芸能界入りを決意。
高校在学中に「日活ニューフェース第5期」に応募、見事に合格する。
映画俳優デビュー作は、61年の『高原児』。
なんか、すごくいいタイトルだと思いません? いまではこういう感じ、流行りそうもないですけれど。
ただ、スタジオの量産システムが完全に機能していたこの時代、いくつもの作品が同時進行で制作されているのが常で、撮影の順番でいうと、翌年公開された『激流に生きる男』(62)のほうが先です。
これは当初、スター俳優だった赤木圭一郎のために用意された映画でした。
しかし撮影所内で事故死してしまい、英樹さんは「その代役」として出演したのです。
『青い山脈』(63)、吉永小百合と共演した『伊豆の踊子』(63)。
同年、66年までに10作品が制作された『男の紋章』シリーズがヒットを記録し、映画俳優としての絶頂期がやってきます。
「前作の終わりから始まる」ことで連続していった、任侠モノです。
『男の紋章』(63)
『続男の紋章』(63)
『男の紋章 風雲双つ竜』(63)
『新・男の紋章 度胸一番』(64)
『男の紋章 花と長脇差』(64)
『男の紋章 喧嘩状』(64)
『男の紋章 喧嘩街道』(65)
『男の紋章 流転の掟』(65)
『男の紋章 俺は斬る』(65)
『男の紋章 竜虎無情』(66)
65年、鈴木清順の『刺青一代』に主演する。
ガラス張りの床を下から捉えるカメラとか、襖を開けていくごとに背景色が変わるとか、目に楽しい映画でした。
翌年に主演したのが『けんかえれじい』(66)で、この作品により、清順と英樹さんは映画小僧にとってのヒーローになったのでした。
以降も『日本残侠伝』(69)や『戦争と人間』の三部作(70~73)で活躍するも、業界の斜陽という日本映画最大の危機が訪れ、自分を育ててくれた日活がロマンポルノ路線へと変更せざるを得なくなります。
これを機に日活を退社、しばらくは東映(=72年の『男の代紋』)や松竹(=73年の『宮本武蔵』)などの映画に出演していましたが、しだいに活躍の場をテレビに移していきました。
テレビでの活躍は敢えて記しませんが、ほぼ記号化されている『桃太郎侍』(76~81、日本テレビ)なんでしょうね、やっぱり。
いちども観ていないひとでも、「『桃太郎侍』のひとでしょ?」なんていうわけですから。
最近は以前にも増して父娘共演が多くなった気がしますが、微笑ましいというかなんというか、ちょっと笑ってしまうほどです。
映画の最新作は、『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』(2012)。
もう映画は「やりきった」と思っているのかしら?
次回のにっぽん男優列伝は、高松英郎さんから。
…………………………………………
本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』
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明日のコラムは・・・
『得手不得手』
千葉出身。
公式サイト
(たいして面白いと思えないことでも)ガハハと豪快に笑う。
娘への愛情を隠そうともしない。
ここいらへんでしょうか、大物なのに近寄り「難くない」印象を抱かせるのは。
高橋英樹(たかはし・ひでき)さんのような俳優を嫌いだとするひと、あんまり居ないんじゃないかと思うんです、嫌う要素ないじゃないかと。
映画小僧からしてみれば、なんといっても『けんかえれじい』(66)です。
鈴木清順の才気が爆発した快作で、喧嘩のシーンや226事件をにおわせる描写も素晴らしいけれど、憧れの女子が愛用するピアノの鍵盤に「おちんちん」を乗せるっていうね、性的少年の衝動として「充分にあり得ること」なんだけれども、それを映像化してみせたのはさすがというほかありません。
やった清順もアッパレ、それに応えた英樹さんもアッパレです。
ただ、この時代は「映画のひと」でしたが、現在は「テレビのひと」という印象が強いです。
実際、映画キャリアで新作が加えられることはほとんどなく、それがちょっと残念なところですかね。
※もうひとつの代表作、『刺青一代』の予告編を。
映像がとっても汚いけれど、とっても貴重なので敢えて。
<経歴>
妻は元女優の小林亜紀子、娘はいろんな意味で? 面白いアナウンサーの高橋真麻。
英樹さん曰く「趣味は家族」だそうですから、奥さんは幸福なんじゃないでしょうか。
教職者だった父親は厳格で、その反発から芸能界入りを決意。
高校在学中に「日活ニューフェース第5期」に応募、見事に合格する。
映画俳優デビュー作は、61年の『高原児』。
なんか、すごくいいタイトルだと思いません? いまではこういう感じ、流行りそうもないですけれど。
ただ、スタジオの量産システムが完全に機能していたこの時代、いくつもの作品が同時進行で制作されているのが常で、撮影の順番でいうと、翌年公開された『激流に生きる男』(62)のほうが先です。
これは当初、スター俳優だった赤木圭一郎のために用意された映画でした。
しかし撮影所内で事故死してしまい、英樹さんは「その代役」として出演したのです。
『青い山脈』(63)、吉永小百合と共演した『伊豆の踊子』(63)。
同年、66年までに10作品が制作された『男の紋章』シリーズがヒットを記録し、映画俳優としての絶頂期がやってきます。
「前作の終わりから始まる」ことで連続していった、任侠モノです。
『男の紋章』(63)
『続男の紋章』(63)
『男の紋章 風雲双つ竜』(63)
『新・男の紋章 度胸一番』(64)
『男の紋章 花と長脇差』(64)
『男の紋章 喧嘩状』(64)
『男の紋章 喧嘩街道』(65)
『男の紋章 流転の掟』(65)
『男の紋章 俺は斬る』(65)
『男の紋章 竜虎無情』(66)
65年、鈴木清順の『刺青一代』に主演する。
ガラス張りの床を下から捉えるカメラとか、襖を開けていくごとに背景色が変わるとか、目に楽しい映画でした。
翌年に主演したのが『けんかえれじい』(66)で、この作品により、清順と英樹さんは映画小僧にとってのヒーローになったのでした。
以降も『日本残侠伝』(69)や『戦争と人間』の三部作(70~73)で活躍するも、業界の斜陽という日本映画最大の危機が訪れ、自分を育ててくれた日活がロマンポルノ路線へと変更せざるを得なくなります。
これを機に日活を退社、しばらくは東映(=72年の『男の代紋』)や松竹(=73年の『宮本武蔵』)などの映画に出演していましたが、しだいに活躍の場をテレビに移していきました。
テレビでの活躍は敢えて記しませんが、ほぼ記号化されている『桃太郎侍』(76~81、日本テレビ)なんでしょうね、やっぱり。
いちども観ていないひとでも、「『桃太郎侍』のひとでしょ?」なんていうわけですから。
最近は以前にも増して父娘共演が多くなった気がしますが、微笑ましいというかなんというか、ちょっと笑ってしまうほどです。
映画の最新作は、『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』(2012)。
もう映画は「やりきった」と思っているのかしら?
次回のにっぽん男優列伝は、高松英郎さんから。
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