Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

映画小僧による、漫画10傑

2016-02-06 03:59:32 | コラム
きょうと、あすで「●●10傑」シリーズもおわり。

きょうは、漫画篇。


小学校の文集、将来の夢の項で「漫画家」と書いた。
たいした絵心もないクセしてね。

夢なんだからいいじゃん! と開き直りつつ、実際に習作を描いてみた。
本コラムで何度か記している、『キャプテン翼』のパクリ『キャプテン隼』である。

サッカーボールの「まる」は描けるが、模様? の五角形/六角形が上手に描けない。
ゴールネットを描くのが面倒くさい。

結果、2ページくらいで試合終了。
教室や家の背景を描くのがダルいので、すべて人物のアップで済ます。

・・・・・向いていないのだろうね笑


小説家も漫画家も仕事そのものは地味なはずだが、漫画家は「なんとなく」華やかなイメージがある。

仕上がったものが、「文字の羅列」「躍動する絵」であることのちがいだろうか。


去年公開された日本映画『バクマン。』は、会心の出来だった。

「ぜんぜんちがう!」という、現場を知っている立場からの意見もあったが、子どもたちに憧れを抱かせるには充分な魅力に溢れていたと思う。

子どもたちの将来の夢で、映画関係が出てくることは皆無だからね。
文化系? の代表として、漫画家さんに頑張ってもらわないと!!


漫画のコマ割りは、映像でいう編集。
映画は脚本と編集で7割が決まるとされているので、映画小僧も学ぶべきところが多い。

以下の10傑は、そのあたりも考慮したものです。


(1)『東大一直線』『東大快進撃』(小林よしのり…トップ画像)

最終回へとつづく数エピソードは、ほとんど異次元の展開。

このひとの画力は年々レベルアップしているが、これはデビュー作であり、連載開始当初は「なんだ、この下手な絵は。インクのシミか?」と批判されたそうである。

(2)『詩人ケン』(業田良家)

四コマ大河『自虐の詩』ばかりが評価されるので、敢えてこちらをチョイス。

いちばんこころに響いた詩を、引用します。

「命より大切なものはない

命より大切なものは何もないのだ

命が生きてくために生きている

理想や目標は

地面に手を付き命乞いをしなさい

命は本当にかけがえのないものだから

ずっと

いきてゆくことです

そのかわりと神は言った

おまえたちに空っぽをあげよう」

(3)『リバーズ・エッジ』(岡崎京子)

惚れた女の子に薦められた。



交通事故に遭った岡崎さんを、未だ待ちつづけているひとは多いことだろう。

(4)『ブラック・エンジェルズ』(平松伸二)

自転車のスポークでひとを殺すっていうアイデアがね。



自分のチャリ愛は、ここからだろうか。

(5)『まいっちんぐマチコ先生』(えびはら武司)

いまじゃ発禁扱いかもしれないが、自分にとっての性の目覚めである。

(6)『オイスター・ボーイの憂鬱な死』(ティム・バートン)

元々はアニメーターだったバートン、ときどき新作漫画も読みたいです。

(7)『オーイ・メメントモリ』(しりあがり寿)



ゆる~い描線で、哲学をやっている。

(8)『プロレススーパースター列伝』(梶原一騎:原作、原田久仁信:画)

紹介されているエピソードの半分が「ガセ」っぽいが、面白いから許す。



ページが擦り切れるほどに読み込み、そして、その週のプロレス中継に備えたものである。

(9)『洗礼』(楳図かずお)

美醜というテーマをホラーのタッチで描き、同テーマを扱う小説や映画以上のインパクトを残している。

(10)『キン肉マン』(ゆでたまご)

アニメーション版も、漫画版も最高。

本作に出会えたというだけで、自分の少年期も悪くなかったと思えるほどである。





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明日のコラムは・・・

『映画小僧による、音楽10傑』
コメント (3)
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