Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

DNA

2018-04-07 06:30:09 | コラム
基本、褒められたらすべて真に受ける。

そうして、調子に乗る。

ヘラヘラ顔がニタニタ顔へと変化し、図に乗っているのが誰の目にも明らかなようになる。

のだが、先日、ちょいと恐縮するほどに、いろんなひとから褒められた。


某企業の、顔見知りの若い女性事務員
「あら、きょうの担当は牧野さん? うれしい♪」
「なんで、うれしいんですか」
「え、だって感じがいいから」
「自分、感じがいいんですか」

同世代の同性
「僕は文章のことは分からないけど、聞き手として、牧野さんの評判がいいのは分かるなぁ」
「そうなんですか?」
「あたりが柔らかいし、常に笑顔だから、なんか余計なことまでうっかり喋っちゃいそうなんだよ」
「そういうものですか」


こころのどこかでは「そりゃそうでしょう、自分、人あたりがいいといわれつづけてきたもの」とは思っているものの、
こうやって1日に連続して褒められると、さすがにこそばゆい。

おまけにこの日は、沢山の取材者が居るなかで、そこの幹部さんが自分だけを呑みに誘ってくれた。

小声で「ほかのひとにばれないように、〇○で待ち合わせね」といわれたときは、あぁほんとうにこんな顔に生まれてよかった、、、と思った。


で、サシ呑みでの会話。

「―そう、きょうはそんなに褒められたか」
「えぇ、もちろんうれしいんですけど、たまには罵倒されないと勘違いしそうで」
「そう思ったら、そういう風俗へ行けばいい」
「(笑う)たしかに、そうですね」

「でもあれだよね、君は褒められたとき、否定もしないもんね」
「そうでしたっけ」
「聞き返したり、感謝したりはするけど、いえいえそんなことはないです、、、と返すところを見たことがない」
「あぁ、たしかに。美人ですねキレイですねといわれたとき、そんなことないと答える子より、ありがとうっていう子のほうが好きですし」
「なるほど、俺もそういう子のほうがいいかも」

「―しかしあれだ、長く付き合っていくと、君が根本的におかしいということだって、誰にでも分かることなんだけどさ」
「(笑う)仰るとおりです。父親も母親も立派なんです、立派過ぎて眩しいくらいです。こんなに立派なDNAがかけ合わされたのに、どうして自分が生まれてきたのでしょうね」

ほんとうに、そう思う。

世の中、分からないことだらけだ。



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明日のコラムは・・・

『シネマしりとり「薀蓄篇」(243)』
コメント (3)
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