Cape Fear、in JAPAN

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映画監督別10傑(29)石井隆

2018-10-04 00:10:00 | コラム
~石井隆のキャリア10傑~

観るひとしか観ないであろう、石井隆の映像世界。

ほんとうはもっと早く、70年代あたりから映画監督をやるはずだった。
その才能は、たしかにあった。

ただ撮影現場の衛生環境があまりにも悪く、若き石井はスタジオで体調を崩してしまう。

映画界全体にとって不運だが、石井には絵の才能もあった。

こうして、劇画家としての石井隆のキャリアがスタートする。

漫画家ではなく、劇画家。

たとえば、このようなタッチであった。






80年代、映画界に「帰還」。

この世界観をそのまま映画にぶつける―という時点で、観ないひとは観ないだろう。

けれども自分のように、「映画はエロスと暴力」と信じ込んでいる向きには熱狂的な支持を受け、カルト的な人気を獲得する。


アラーキーの映画監督版と思ってもらえれば、当たらずといえども遠からず、、、だろうか。


描きつづけたのは、「名美」と「村木」の物語。

映画界では、誰が「運命のおんな・名美」を演じるのか話題になった時代だってあったのだよ。。。


(1)『夜がまた来る』(94)



夜と雨、ネオン、そして堕ちていく美女・名美。

石井美学のすべてがつまった最高傑作で名美を演じるのは、夏川結衣だった。

(2)『死んでもいい』(92)



若い男を虜にした人妻が、彼と共謀して旦那を殺そうとする。

19歳のころ、ある先輩に「まだ、まっき~にはこの映画の気持ち、分からないだろうね」といわれ、なんだか知らないがイラついた想い出がある。

しかし、たしかに分からなかった。

分からないことが、とても恥ずかして悔しかった。

(3)『GONIN』(95)

きちんとした娯楽作だって撮れることを証明した快作。

ビートたけしの役者人生において、このヒットマン役は最高のものだと思う。

そして名美というキャラクターは出てこないが、フィリピン人ホステス役で「ナミィ」が出てくるのはファンサービスだろう笑

(4)『沙耶のいる透視図』(86)

脚本を担当。

この時代の高樹沙耶を知っている男子たちはきっと、大麻問題が報道されても「なんとなく」彼女の肩を持ったことだろう。

いっぱい脱いでくれているからね、やっぱりそういうものですよ。

(5)『ヌードの夜』(93)

余貴美子が名美を演じる。

村木役を竹中直人が好演、こんなに男前だったのかと驚く。



(6)『天使のはらわた 赤い眩暈』(88)

記念すべき監督デビュー作。

いろいろと穴はあるが、石井美学のあれやこれやはすでに完成されている。

(7)『甘い鞭』(2013)

壇蜜を起用し、SMの世界で生きざるを得なかったヒロインの哀しき性を描く。

それにしても、壇蜜のハダカはキレイ。

(8)『GONINサーガ』(2015)

スマッシュヒット作の「正」続編。

若手男優も悪くなかったが、土屋アンナがいちばんよかった。



(9)『黒の天使 Vol.2』(99)

銃をぶっ放す天海祐希がひたすら格好いい。

晴天から天気雨が降ってくるショットはちょっと、神がかっていて、これだけで映画史に残していいかと。

(10)『フリーズ・ミー』(2000)

殺した男たちを冷凍化することでトラウマを克服していくヒロインを井上晴美が熱演、ユーモラスな味つけもちょうどよくて楽しめる。

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明日のコラムは・・・

『<最終回>『初体験 リッジモント・ハイ「再録」(1)』
コメント (1)
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