家が好きだ。
・・・いやちがうな、自分が住んできた歴代の家が好きだ。
居心地のいい「ひとんち」っていうのもあるにはあるけれど、結局は「じぶんち」「ぼくんち」には敵わない。
・・・という表現も妙かな、ほとんどのひとにとってマイホームというのは、そういうものだろうから。
いやいや。
そうともかぎらんのかな。
それはともかく。
仕事の関係で仕方なく、というのは分かるが、「飽きたから」みたいな理由で引っ越しをするひとと知り合ったとき、あぁ頭がおかしいなこのひとは、、、と思ったものである。
「―いまのお住まい、気に入ってないんですか」
「そういうわけでもないけどね」
「隣人に問題があるとか」
「いやいや、よい近所付き合いが出来ているよ。きっと僕は、定住というものが苦手なんだよ」
ふぅん、そういうこともあるのか。
新しい物件を探したり、引っ越し費用を用意したり、その他諸々の手続きをする労力を思うと、出来るかぎり出ていきたくなくなるけれどなぁ。
でもまぁ、そういうことを楽しめるひとが居る―ってことで納得しましょう。
映画のなかの家。
映画は究極的には、メタファーの集合体みたいなところがある。
登場人物が、「無意味にそこ」に住んでいるわけがない、、、と捉えたほうがいい。
きっと、なんらかの意味があるはずで。
(1)『モダン・タイムス』(36)
家を持たぬカップルが、「こんな家に住みたい!」と語り合う。
このシーンのあとに、未来は厳しいことを暗示するラストシーンが用意されている。
(2)『サイコ』(60…トップ画像)
素敵に見える家なのにね、撮りかたの巧さだったのかな。
(3)『家族ゲーム』(83)
団地特有の狭さ。
それを活かした絵作りが素晴らしかった。
(4)『8Mile』(2002)
トレーラーハウスだって、家は家だ。
(5)『マネーピット』(86)
夢のマイホームが、欠陥だらけだったら・・・。
(6)『砂と霧の家』(2003)
ここに挙げた10本のなかでは、最も切実な問題を孕んでいる。
終の棲家ゆえ、こういう争いに発展することもあるのだろう。
(7)『天国と地獄』(63)
「どっからでも見えるよ、丘の上に家を構えやがって」
(8)『ルーム』(2015)
閉じ込められていた「ルーム」に、お別れを告げにいく子ども。
完璧なラストシーンだった。
(9)『キャリー』(76)
キャリーが精神的に解放されるためには、家もろとも破壊する必要があったのだろうね。
(10)『太陽を盗んだ男』(79)
たったひとりで、しかもあんなところで原爆作っちゃうジュリー。
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『びっくりキャリアの俳優たち』
・・・いやちがうな、自分が住んできた歴代の家が好きだ。
居心地のいい「ひとんち」っていうのもあるにはあるけれど、結局は「じぶんち」「ぼくんち」には敵わない。
・・・という表現も妙かな、ほとんどのひとにとってマイホームというのは、そういうものだろうから。
いやいや。
そうともかぎらんのかな。
それはともかく。
仕事の関係で仕方なく、というのは分かるが、「飽きたから」みたいな理由で引っ越しをするひとと知り合ったとき、あぁ頭がおかしいなこのひとは、、、と思ったものである。
「―いまのお住まい、気に入ってないんですか」
「そういうわけでもないけどね」
「隣人に問題があるとか」
「いやいや、よい近所付き合いが出来ているよ。きっと僕は、定住というものが苦手なんだよ」
ふぅん、そういうこともあるのか。
新しい物件を探したり、引っ越し費用を用意したり、その他諸々の手続きをする労力を思うと、出来るかぎり出ていきたくなくなるけれどなぁ。
でもまぁ、そういうことを楽しめるひとが居る―ってことで納得しましょう。
映画のなかの家。
映画は究極的には、メタファーの集合体みたいなところがある。
登場人物が、「無意味にそこ」に住んでいるわけがない、、、と捉えたほうがいい。
きっと、なんらかの意味があるはずで。
(1)『モダン・タイムス』(36)
家を持たぬカップルが、「こんな家に住みたい!」と語り合う。
このシーンのあとに、未来は厳しいことを暗示するラストシーンが用意されている。
(2)『サイコ』(60…トップ画像)
素敵に見える家なのにね、撮りかたの巧さだったのかな。
(3)『家族ゲーム』(83)
団地特有の狭さ。
それを活かした絵作りが素晴らしかった。
(4)『8Mile』(2002)
トレーラーハウスだって、家は家だ。
(5)『マネーピット』(86)
夢のマイホームが、欠陥だらけだったら・・・。
(6)『砂と霧の家』(2003)
ここに挙げた10本のなかでは、最も切実な問題を孕んでいる。
終の棲家ゆえ、こういう争いに発展することもあるのだろう。
(7)『天国と地獄』(63)
「どっからでも見えるよ、丘の上に家を構えやがって」
(8)『ルーム』(2015)
閉じ込められていた「ルーム」に、お別れを告げにいく子ども。
完璧なラストシーンだった。
(9)『キャリー』(76)
キャリーが精神的に解放されるためには、家もろとも破壊する必要があったのだろうね。
(10)『太陽を盗んだ男』(79)
たったひとりで、しかもあんなところで原爆作っちゃうジュリー。
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明日のコラムは・・・
『びっくりキャリアの俳優たち』