Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

シネマしりとり「薀蓄篇」(269)

2018-11-11 00:10:00 | コラム
ちきゅ「う」→「う」み

なんといっても、海のない県で育ったものでねぇ、
海に対する憧れは強いものの、いっぽうで、怖いとも思うわけですよ。

その思いはガキのころも現在も変わらず、だから胸のあたりまで海水に浸かるのが限界で、そこから先は行かないっていう。


それはともかく。
でっかいスクリーンに映えるのだろう、映画と海は相性がいい。

海が好きで、よく海を撮る映画監督も多い。


以下は、個人的に海が印象に残った映画の10傑。

ふだんの10傑は候補が20くらいなのに、今回は30も40も出てきて驚いた。

映画と海の相性のよさが、それだけでも分かるでしょう。


(1)『ピアノ・レッスン』(93)

海を渡ってやってきたエイダは、海に足を取られ、そうして海から浮上して再生する。


浮上してきて、えがった!!




(2)『ソナチネ』(93…トップ画像)

いわゆるキタノブルー。

『あの夏、いちばん静かな海。』(91)や『HANA-BI』(98)もいいけれど、海が最も印象的に、象徴的に描かれるのはこの映画だと思う。

(3)『八月の濡れた砂』(71)

絶品のタイトル。

無軌道な若者を活写するには、海というのは最適な場所なのかも。

(4)『飢餓海峡』(65)

内田吐夢が執念で創り上げた大作。

海への怖さは、この映画を中学生のころに観た所為だ、たぶん。

(5)『ベニスに死す』(71)

海と少年。

美しいものに囲まれて、初老の男は幸福だったのだろうなぁ。



(6)『ジョーズ』(75)

スピルバーグのサディズム全開、このひとは若いころからそうで、じゃあ歳を取って弱まったかといえば、近作を観るとそんなこともなさそう。

つまり性格は悪いが、映画監督としては最高ということ。

(7)『タイタニック』(97)

設計士と、船長の無念さよ!!

(8)『太陽がいっぱい』(60)

ぎらぎら、きらきら。

太陽がいっぱい。海もいっぱい。

そして美青年と犯罪。

これだけの映画的要素がそろって、つまらないものが出来たとしたら映画は「その程度のもの」だったのかもしれない。

(9)『グラン・ブルー』(88)

海が怖い自分にとって、素潜りという競技自体が理解出来んよ。

リュック・ベッソンの、海への愛はホンモノだと思ったけどね。



(10)『沈黙―サイレンス―』(2016)

何度も海が映し出されるが、優しい表情を見せてくれることはなく、ひたすら厳しく残酷だった。


あすのしりとりは・・・
う「み」→「み」らい。

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『シネマしりとり「薀蓄篇」(270)』
コメント (1)
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