Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

シネマしりとり「薀蓄篇」(290)

2019-05-14 00:10:00 | コラム
しゃ「わー」→「わー」きんぐがーる

88年発表の『ワーキング・ガール』は、いわゆるキャリアウーマンを描いた映画。

当時としては新味があったであろうM&A(企業の合併と買収)を背景とした物語はいまでも充分楽しめるけれど、「女性が第一線で働く」ことになんの違和感もなくなった21世紀から捉えると、そこに特別感さえ滲むタイトルは「いかにも20世紀的」、、、といえるのかもしれない。

いやちょっと待て、そんな風に皮肉をいってみたものの、最初に記した「キャリアウーマン」ということばだって前時代的になるわな。

それはともかく。
20世紀的なのは、物語だけじゃあない。

対社会のための、戦闘服としての服装や髪形。

すっげ好きだったメラニー・グリフィスなのだが、当時からこの衣装にはピンとこなかったなぁ・・・。





彼女の友人役、ジョーン・キューザック(ジョンのおねいさんね)のメイクなんかもっとすごい。




それでも。
名手ミヒャエル・バルハウスが捉えるニューヨークの風景は目に楽しいし、メラニーの甘ったるい声、そしてこの主題歌・・・

※カーリー・サイモン、これでオスカー主題歌賞受賞!! 日本語カバーも発売されたので、どこかで聴いたことのあるメロディでしょう?
(彼女の肩パットも、またすごい!)



・・・は耳に楽しいから飽きずに観ることが出来るし、映画としての完成度も高いほうなのではないか。

監督は『卒業』(67)のマイク・ニコルズだし。


ただ上司でありライバルにもなるシガニー・ウィーバーが、メラニーと同年という設定は「ん?」と思った。

実際に8つほど離れているからねぇ、好演しているだけにそのへんのリアリティはきちんとしてほしかった。


なかなかに腹黒い上司が怪我で休養中に、彼女に成りすまし、ついでに愛人(ハリソン・フォード)まで自分のものにしつつ、彼の力も借りて出世しようとするヒロイン。
ギスギスしそうな物語をコミカル描写で緩和、
若い映画ファンは『プラダを着た悪魔』(2006)のほうが入り易いのだろうけれど、80年代を少しでもかじっている映画ファン歴の長いチューネンのなかには、『ワーキング・ガール』のほうが愛嬌があって好き、、、というひとも多いのではないかな。


次回のしりとりは・・・
わーきんぐがー「る」→「る」ーくすかいうぉーかー。

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明日のコラムは・・・

『ikiru』
コメント (1)
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