Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

お洒落をすると、詐欺師になる

2013-02-18 00:15:00 | コラム
普段着がハーフパンツのためハーフパンツを穿き過ぎたがゆえの症候群? のようなものだろう、
それ以外を穿くと途端に気分が悪くなるという症状が出て、日常生活に支障をきたし始めている。

大袈裟っちゃあ、大袈裟な話だけれども。


髭を剃った自分は嫌いだが、長ズボンを穿く自分はもっと嫌い。
自分にとっては拷問のようなもので、
たとえば国家機密を「なぜか」自分が握っていたとして、悪人に「この長ズボンを穿け」と命令されれば、「それだけは、、、」といって、すぐにゲロしてしまうだろう。

「去勢する」「歯を抜く」「電気ショックを与える」といわれてもゲロしないのに、長ズボンを穿けといわれただけでゲロする。

・・・いや、やっぱり去勢もイヤだな、死んだほうがマシかもしれない、、、じゃなくって、
ともかく、そのくらい長ズボンはイヤなので可能なかぎり穿きたくない。

それでも生きていれば、そうせざるを得ないときが必ずやってくる。

冠婚葬祭とか。

真のパンク野郎であれば礼服でもハーフパンツにするのだろうが、さすがにそこまで度胸は据わっていない。
だから長ズボンを穿く。
そういう格好は滅多にしないからと、そこそこのお洒落をしてみる。

どんなお洒落?

シャツがボタンダウンであるとか。
ネクタイが個性的であるとか。

すると、十中八九で笑われる。

いや、似合わないわけではないらしい。
ただなんとなく、違和感があると。

あぁ、分かる分かる。
自分だってそう感じているのだから。

ヘラヘラ顔の効果もあってか、その場でつけられたあだ名は「詐欺師」ときたもんだ。

とくに20歳のころ、こういう格好(トップ画像)をしたときにいわれた。

虚言癖のあった男だからね、これまた間違ってないというか、しかし誰も騙せそうにないエセの詐欺師っぽいのが泣かせるぜ。


少し前に記したが、来月9日に母校の閉校式&同窓会がある。

卒業式には「なぜか誇りを抱いて」ジャージで臨んだが、案内状には「平服で」とあるし、
しかたない、、、というのもおかしいが、マトモな格好をしようと思って、ジャケットとドレスシャツ―ドレスというほどのものではないけれど―を新調した。

実物は式当日に撮影するので後日載せるけれど、
フツーにしていればいいものを、やっぱり大胆な配色で攻めたというか。

ジャケットはダブルのグレーでマトモだが、シャツは真っ青。青に「真っ」がつくくらいの色ね。
ネクタイも「イカシタ」ではなく「イカレタ」感じ―着こなしが巧ければ、それなりに格好いいベネトン製のものである―だし、今度はなんといわれるのかな・・・なんて、けっこう楽しんでいる自分が居たり。


結論。
詐欺師にはちがいないが、お洒落は、こんなキッタネー男子をもウキウキさせる魔法を宿している。
長ズボンを穿くことによる嫌悪感を抱かなくなっているのだから、これは間違いなく魔法だろう。


素晴らしいことじゃないか、恥をかこうぜ、恥を。

なんか、完全に間違っている考えかたのような気もするが・・・・・。


※ベストドレッサーな女優たち




…………………………………………

本館『「はったり」で、いこうぜ!!』

前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『苗字の幻想』

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

にっぽん男優列伝(183)佐々木蔵之介

2013-02-17 05:44:35 | コラム

68年の2月4日生まれ、、、って、あれ、自分もいま知ったのだけれど、同じ誕生日じゃん! な、現在45歳。
京都出身。

公式プロフィール

実家「佐々木酒造」の公式サイト


2000年代はじめ―急に出てきた感のある佐々木蔵之介(ささき・くらのすけ)さん、しかも新人という割には歳を取り過ぎている・・・と思ったものですが、実家が上記リンクにあるとおり造り酒屋で、蔵之介さんも家業を継ぐつもりだったようですね、なるほど。

でも、いいとーちゃんじゃないですか。
最初は反対していたけれど、息子が本気だと理解した途端、「蔵」の入った芸名をつけてあげたのですから。

線が細過ぎる気もしますけれど、好きな俳優さんのひとりです。雰囲気ありますものね、これって大事だと思うのです、俳優にとって。
雰囲気とはなにか? と問われると、なかなかに返答が難しいのですけれど。


※いまのところの最高傑作を挙げるとするならば、これで決まりでしょう





<経歴>

神戸大学農学部に入学―したのも、家業を継ぐため。
実際に酒米の研究をしており、卒業後に広告代理店に入社したのも経験を積むため、、、だったそうです。

ほぼ同時期に劇団『惑星ピスタチオ』の看板俳優として全作品に出演、演技とまったく無縁というわけでもなかったのですね。

劇団を退団したのちに上京、テレビドラマの脇役などでキャリアを積み上げ、徐々に知名度を上げていきました。

映画俳優デビュー作は、99年の『ストップモーション』。

2002年のオムニバス『Jam Films』の『HIJIKI』(監督は堤幸彦)で主演を務めましたが、基本的には脇「以上」主演「以下」というか、準主役で光るタイプです。

『船を降りたら彼女の島』(2003)、『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(2003)、『サマータイムマシン・ブルース』(2005)。

自分は、織田裕二と共演した『県庁の星』(2006)を観て「お、いいね、このひと」と思ったのですが、
同年のコメディ『間宮兄弟』(2006)が好評を博し、オファーが次々と舞い込むように。

周囲に「この俳優、きっと出てくるよ」という前に、実際に出てきてしまう―つまらないことかもしれませんが、そういうのって映画小僧としては悔しい思いを抱くのですよね。先に見つけたかった・・・って苦笑

どうやら自分、女子にはそういうアンテナが「びんびん」に働いても、男子では「そうでもない」ようです。

『アジアンタムブルー』(2006)、『愛の流刑地』(2007)、『憑神』(2007)、『椿三十郎』(2007)。
『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』(2008)で駐在さんを好演し、前記リンクの佳作『アフタースクール』(2008)で映画通にも評価を受ける。

ほかに『20世紀少年』3部作(2008~2009)、
『誰も守ってくれない』(2009)、『守護天使』(2009)、『おにいちゃんのハナビ』(2010)、『大奥』(2010)、最新作は『岳―ガク―』(2011)と、なかなかのキャリア作りを展開しています。

テレビドラマの出演は多数ですが、やっぱりメインを張っている『ハンチョウ 安積班シリーズ』(TBS、2009~)が代表作でしょうね、シリーズ化が加速していってますから。

しかし本人は映画/ドラマ俳優ではなく「舞台の人間」と思っているところがあるようで、ほぼ毎年、なんらかの舞台に立つようにしているみたいです。
そういうこだわりも、なんかいいですよね。


次回のにっぽん男優列伝は、笹野高史さんから。

…………………………………………

本館『「はったり」で、いこうぜ!!』

前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『お洒落をすると、詐欺師になる』

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

にっぽん男優列伝(182)桜金造

2013-02-16 00:50:00 | コラム
※※ ものすごいタイミングになってしまいましたが、脳内出血で倒れたみたいです。
復帰を、心待ちにしておりますです ※※


56年12月29日生まれ・現在56歳。
広島出身。

公式ブログ


「すごくイヤなひとでした」と、ぽつり。

伊丹十三の自死も、そうなってしまったと「される」理由も驚きましたが、
それ以上に驚いたのが、訃報を受けてコメントした桜金造(さくら・きんぞう)さんのことば。

最初、このひとならではのジョークかなぁ、、、と思ったけれど、じつはそうではないみたい。

よほどのことがなければ、こんなことはいわないはずで。
いや、よほどのことがあっても、フツーは口にチャックをするはずで。

それをいっちゃう大胆さが、金造さんにはあったということでしょう。

松尾スズキ曰く、「地味に過激なひと」。

あぁ、分かる分かる。

自分も大好きだった女優の安永亜衣と交際したり。
唐突に、都知事選に立候補したり。(結果は6位に終わる)

友達にするには面白いひとでしょうけれど、距離感を間違うと自分も喰われそう・・・みたいな怖さもあります―って、なんだか否定的なことばかり記しているようですが、嫌いじゃないですよ、ケツメイシの『さくら』のジャケットに登場(トップ画像)したりするところとか。

ただ俳優としては、その面白さを見抜いていた感のある伊丹さんが亡くなって以降、パッとしませんよね。
その代わりなぜか、怪談話の語り手として活躍するようになりました。

ちなみに「桜金造」と名づけたのは、優作なんだそうです。


※では折角だから? ケツメイシの名曲を。
このドラマ展開、イケてない映画小僧の夢よね。

再生回数の多さからいって、好きなひとけっこう居るのね。




<経歴>

バラエティ番組『ぎんざNOW!』(TBS)の企画「素人コメディアン道場」に出演したのがきっかけで、芸能界デビューを飾る。
そう当初は、俳優ではなく芸人志望だったのですね。
まぁ現在だって、俳優業一本というわけではありませんけれど。

自分が生まれた翌年の75年―アパッチけん(現、中本賢)などと「ザ・ハンダース」を結成し、変化球系? の笑いが受けて人気者となる。

自分が認識したのは俳優としての金造さんのほうが最初でしたから、元々は芸人さんだったことを知ったときは、驚きではなく、なぜか「あぁ、なるほど」と納得してしまいました苦笑

伊丹さんに発掘される以前より、俳優業にもチャレンジしていました―映画俳優デビュー作は、82年の『鬼龍院花子の生涯』―が、どうも印象に残らないというか、パッとしませんでした。

一部で神格化されている佳作『竜二』(83)を経た85年、伊丹映画のなかでも最高傑作とするひとの多い喜劇『タンポポ』で元ラーメン屋を好演、
つづく『マルサの女』(87)とその続編『マルサの女2』(88)で国税査察官を力演、俳優としてのオファーも多く入るようになりました・・・って、ここだけを切り取ると、とてもいい関係を築いていたように思えるのだけれどなぁ。。。

『極道渡世の素敵な面々』(88)、『君は僕をスキになる』(89)、高岡早紀の魅力が炸裂した『バタアシ金魚』(90)、『幕末純情伝』(91)、
93年には黒澤の『まあだだよ』にも出演し、80年代後半~90年代前半は、スクリーンで見かけることが多かった「映画」俳優だったのでした。

その他の作品に・・・
『怖がる人々』(94)、『一生、遊んで暮らしたい』(98)、『踊る大捜査線 THE MOVIE』(98)、『のど自慢』(99)、最新作は佳作の『ポテチ』(2012)。

本人はあまり乗る気ではないのかもしれませんが、スクリーンで見かけないとなると、なんだかちょっと寂しくなります。

ああいう感じのお父さんだって居るし、警官だって居るし、部長だって居るはずですから、たまには映画に出てくださいね。

…………………………………………

本館『「はったり」で、いこうぜ!!』

前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『にっぽん男優列伝(183)佐々木蔵之介』

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

キューティなQT

2013-02-15 04:58:00 | コラム
映画小僧QTこと、クエンティン・タランティーノが何度目かの来日をしていて『いいとも』ほか、沢山のメディアに顔を出しまくっている。

オスカーにも数部門でノミネートされている『ジャンゴ』の宣伝―スコセッシ映画同様、このひとの映画に副題としての邦題は要らない―のためだが、
今回は自分、ファンとして試写会に参加した程度で取材はしていない。

前回の来日時は取材をしており、自分が着ていたトラビスのTシャツを指差し「スーパークールだ。どこで売ってる?」と聞いてきたのだった。
噂に違わぬクレイジーな映画小僧だぜ、「あなたこそチャーミングだ」と我流の英語で応えたら、わっはっはと笑っていたんだっけ。

自分の世代の映画小僧にとって、QTは特別な存在。

オタクは、あくまでもオタク―というのが世の常だったはずで、でも世の中の中心にありたいと無理をしてコトを起こすと、PCの遠隔操作事件じゃないけれど、ああいうことになる・・・といっても、まだ容疑者だけれど、ともかく「負の方向に働きがち」だった。

『レザボア・ドッグス』(92)が発表されたとき、多くの映画小僧が歓喜した。
自分らと同じようなヤツが、最高にクールな映画を創ったぞと。
しかも映画愛に満ち満ちていて、臆面もなく数々の名作・珍作の筋をパクり、それでいてオリジナルであるかのように振る舞っているぞと。

なにもかもが痛快だった。
ほとばしる映画愛を隠そうともせず、初対面の相手に「お前はどんな映画が好きなんだ?」って「聞く」というより「迫り」、
挙句、オスカー脚本賞まで手にして、ミラ・ソルビーノという美人女優までゲットしてしまう。(別れちゃったけど)

日本人より日本映画のことを知っていて愛してもいるQTは、まさに映画小僧のまま映画監督になってしまった「ごく稀な」人物だったはずだが、デビューして20年、彼はいつの間にか立派な映画作家になっていた。
それでもなお映画小僧としての茶目っ気を作品のなかに残している―そこがチャーミングだな、キュートだな、素敵にクレイジーだなと。

キャラ的に、あまり祀り上げないほうが本人のためだとは思うが・・・

ヒッチコック「以後」あるいは黒澤「以後」という現象に倣っていうと、
「QT以後」というものがある、確実に、ある。

時制の逆転などは映画史的には古いものだが、無駄話を繰り広げて人物だけでなく、作品そのもののキャラクター性を創りあげる―ということをやってのけたのは、おそらくQTが最初。

いや「ちょっとした無駄話」ならば、以前の映画にも見られた。
しかしQTの場合は無駄話を、まるで「伏線」のように扱う。
それが実際に伏線の役割を果たす場合もあれば、単なる無駄話で終わる場合もあり、いまのところ「若干」後者のほうが多い。(そりゃそうだ、無駄話だからこそ特別な意味があり、伏線ばかりだと、それは単なる技巧派の脚本家になってしまうのだから)

これに刺激を受け真似をしてみた映画小僧による亜流が、じつに沢山創られた。
一目で「あぁ、QT調だね」と分かるものばかりだったが、そこは亜流の宿命ということだろう、悉く似て非なるものであり、QTのように「それだけで」映画を成り立たせることは出来なかったのである。

エラソーにいっているが、自分もそんなひとり。

QTを知る前から脚本に無駄話を取り入れてはいたが、やったもん勝ち、出たもの勝ちである。彼のほうが凄く、自分のほうが負け犬なのだ。

それは無駄話だけに限らない、
たとえばラジオ局を変えるという展開によってサウンドトラックを切り替えるというクールな演出も、実際に自分は高校生のころに「いいな、まだ誰もやっていないし」と考えてト書きで記したものだが、世に出たのはQTのほうだったのである。

ほんとうはそこで「悔しい!」と思わなければいけないのだが、QTに関しては「さすがだ!」と感心してしまう。

映画小僧にネタミソネミを抱かせず、ヒーローだと思わせてしまう―そこにQTの本質的な魅力があるわけだが、
これだけは賭けてもいい、彼の新作『ジャンゴ』は、必ずやオスカー脚本賞に輝くことだろう。

そのくらい、『ジャンゴ』の脚本は(流行りのことばでいうと)キレッキレなのである。


※では、数あるQTのトリビュート映像のなかで、最もよく出来た作品を。




…………………………………………

本館『「はったり」で、いこうぜ!!』

前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『にっぽん男優列伝(182)桜金造』

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シネマしりとり「薀蓄篇」(30)

2013-02-14 00:15:00 | コラム
じーざす・くらいすと・すーぱーす「たー」→「たー」るまん(タールマン)

70年代症候群を自称する自分だけれど、もちろん現代の映画も愛しているし、ほんとうの青春時代だった80年代映画の「軽さ」も好き。

現代の映画にケチをつけるとするならば、「なんでもあり」感が「やや」薄れてきているところか。

ツクリモノを前提としている表現、しかし現実と無関係ではいられない―そこに映画の哀しき性というか宿命があるというのは理解しているつもりなのだが、ときどきムチャクチャな映画を観たくなる。

「時代」というのは、なかなかに厄介ですなぁ。

80年代の日本映画は「からっぽ」、米映画は「スピルバーグ印」と「ムチャクチャ映画」が量産されていた時代と評されている。
どうムチャクチャであったかは、ホラー映画を数本観れば納得出来るはず。
『バタリアン』(85)は、そんな一本である。

この映画のキャッチコピーのひとつが、「バイオSFX」というものだった。

なんだそれ、、、みたいな。

本編を観ても、どこがどうバイオなのかぜんぜん分からない。
流行語にしたかったのかもしれないが、この一作しか「バイオSFX」の煽り文句を使用していない―ということは、誰もこのことばを発しなかったと、そういうところが笑える。

笑えるのだが、この映画を生んだダン・オバノンが驚くほど、『バタリアン』は日本でスマッシュ・ヒットを記録したのだった。

同時上映はシュワ氏の『コマンドー』(85)で、(日本における)シュワ人気もこのあたりから着火する。
しかし当初は『バタリアン』目的で劇場に足を運んだ映画ファンのほうが「圧倒的に」多かったはず。

なぜこれほどまでに、『バタリアン』は当たったのか。

理由のひとつに挙げられるのは、日本の配給会社による「勝手なネーミング」である。

緑色のオバサン? だから、「オバンバ」。
コールタール漬けにされているクリーチャーだからと、「タールマン」。

なんと安易でゲスで、センスのかけらもないのだろう・・・と「現代では」思うが、当時はそれでよかった、、、というか、それ「が」よかった。

きょうの主人公は、そんな「タールマン」である。

このネーミングを「よし」としたのは前述したように「時代」だと思う、だってこのころ、日本では『キン肉マン』文化? が定着していたのだもの。
同じノリで「タールマン」と名づけてしまう配給会社のひとは「ヤケクソ」だったのかもしれないが、少年たちは新しい超人だと解釈し、スクリーンに向かって歓声を送ったというわけだ。

しかしこの「タールマン」、意外と弱い。

野球バットで首を吹っ飛ばされるという壮絶な最期を迎えるが、観客はそれでさえ「笑って受け止めた」のだった。

素敵に狂った、いい時代だったのだねぇ。。。(遠い目)


時代といえば、この映画のオチも「この時代だから許された」感がある。

核爆弾で一発、ドカン。

バタリアン(=これでさえ、日本が勝手に名づけている。なにがどうバタリアンなのか、ぜんっぜん分からない)だけでなく、まだ人間であり続けるキャラクターでさえも犠牲にしてしまうという大技。

シュワ氏の『トゥルーライズ』(94)における核爆弾は日本の一部観客に不快感を与えたとされているが、
『バタリアン』のダイナミックに過ぎるオチに文句をつけるひとは居なかった。

まぁ、あんな地獄絵図が展開されたとしたら、もうすべてを破壊するくらいしか解決策がないわけだから、大技ではあったけれど、けっして「技あり!」ではないんだよねー。


※これこれ、このテーマ曲ですよ。




次回のしりとりは・・・
たーる「まん」→「まん」・おん・ざ・むーん。

…………………………………………

本館『「はったり」で、いこうぜ!!』

前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『キューティなQT』

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする