Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

シネマしりとり「薀蓄篇」(290)

2019-05-26 00:10:00 | コラム
わーきんぐがー「る」→「る」いじんえん(類人猿)

ネット上での解説をそのままコピーすれば、
類人猿(=ape)とは、ヒトに似た形態を持つ大型と中型の霊長類を指す通称名、、、であると。

分かったような、分からないような。

自分は学者ではないので、ここは大雑把に「ヒトとサルの真ん中」に居る生物―ということにしてしまおう。

だから以下に挙げる映画に登場する「生物」は、厳密には類人猿といえない! などというツッコミは無粋でしかないので控えるように。


はっきりいえるのは、映画に「クリーチャーとしての類人猿」を登場させる場合、ハリウッドの技術には敵わないということ。

『北京原人』(97)を観れば分かるじゃない、日本にはそういうジャンルのものを撮るセンスはないんだって。

物語も誰が褒めるのか、といいたくなる出来だったし、メイクもひどかった。

ふざけているようにしか見えず、メイクアップという職業さえバカにしているように思えたよ。

制作費は20億円超・・・ねぇ分かるでしょう、金をかければいいってものではないのだった。


映画監督とメイクアップアーティストに必要なものって、おそらく探究心と粘り強さだと思う。

それを強く感じさせてくれる映画は、やはり『2001年宇宙の旅』(68)でしょう。



そして演じ手には、忍耐強さが要求される、、、と。

これを西の横綱とすれば、左の横綱は当然『猿の惑星』シリーズ(68~)。

新章もいちおう完結したが、まだまだ創ろうと思えば創れるでしょうね。


発表順(制作順)に観ていけば、映像表現やメイクアップ技術の進化が楽しめる。

だからといって旧シリーズが未熟というわけじゃあない、手作り感があって好感が持てるし、そして映画としてはどうかと思ったティム・バートン版も、メイクアップの技術としてはすんばらしいものがあった。








この両横綱が圧倒的過ぎて、『猿人ジョー・ヤング』(49)や『グレイストーク ―類人猿の王者― ターザンの伝説』(84)などが忘れ去られていることは気の毒。

こういう作品を発表順に鑑賞することにより、映画技術史を俯瞰することが出来るはず・・・という自分がすでに、これらの映画の鑑賞記憶が薄れていたり苦笑


やばいやばい!!


あすのしりとりは・・・
るいじん「えん」→「えん」ぎ。

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『シネマしりとり「薀蓄篇」(291)』
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ばればれ

2019-05-25 00:10:00 | コラム
唐突だけど。

いま、自分はホテルのマネージャーやってます。




詳細は明かさないけど、ハニーが大病を患い治療費が必要になって数年ぶりにダブルワークを再開。
というより「そっちをメイン」として、ライター業は大きな格闘技イベント以外はキャンセルに。

そこそこのギャラをもらっていたけれど、ホテルのほうはマネージャーとして雇ってもらったので収入が「かなり」よいのだ。

ホテルで働いた経験あり。といってもアルバイトだったからね、今回はマネージャーゆえ事務仕事も多く頭抱える毎日、まぁでもなんとかやってます。

ハニーの笑顔見たいもんね、こっちが頑張らなきゃ。







なぜ明かす気になったのかというと、ホテルのTwitterを調子に乗って更新していたらば、「これオメーじゃね? じゃなかったら、オメーの文章スタイルを完全にパクったヤツが居るってことになるけど」と友人に突っ込まれたから。

こちらです。
https://twitter.com/mangosteen_447


まぁたしかにバレバレだわな、文章スタイルだけでなく、書いていることがココと一緒だから!笑


と、いうわけなので。

今後は本ブログと、上のTwitterをヒイキにしてもらえると、ひじょうにうれしい・・・という宣伝コラムでした!!

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『シネマしりとり「薀蓄篇」(290)』
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にっぽん女優列伝(118)黒木メイサ

2019-05-24 05:33:51 | コラム
88年5月28日、まもなく誕生日をむかえる30歳。
沖縄出身。

公式サイト


じつは黒木メイサ(くろき・めいさ)さんについて、よく知りません。

(いろいろ)整い過ぎているモデルさん、ということと、旦那が元KAT-TUNの赤西仁くんである、、、ということくらい。




余談どころか、いっしょくたにされることは、この夫婦にとって不愉快以外のなにものでもないとは思いますが・・・

あぁ田口淳之介! というか、小嶺麗奈! っていうのはありますね。

自分がいいなぁ、と思う俳優さんや監督さん、なかなかの確率でドラッグ関係によりスキャンダルを起こす傾向にあります。

あの性格の悪い感じ(麗奈さんね)、嫌いじゃなかったのだけれどもな~。

・・・・・。

話を戻します。

よく知らないながらも、アニメーションの名作実写化における、ひじょうに重要で有名なヒロイン―森雪や峰不二子―役への抜擢に関し、あぁ納得! とは思うわけです。

たとえその作品が失敗に終わっても、少なくともそれはメイサさんのせいではない、、、といえる「適性」はあるのではないかと。


※で、失敗しましたと笑



<経歴>

沖縄アクターズスクール出身。

完全なる「沖縄顔」ですよね~。

スカウトされて芸能界に入り、10代なかばで『JJ』(光文社)のモデルとなる。

たぶんこのころに「なんらかのメディア」で見ているはずなのですが、日本文化の主流? にあるロリコン体質の自分は、大人びたメイサさんにピンときていなかったのかもしれません。

映画俳優デビュー作は、2005年の『同じ月を見ている』。

窪塚洋介の相手役を好演していますが、映画そのものは高い野心に躓いた感じで惜しい! という出来です。

つづく『カミュなんて知らない』(2006)は、寡作の映画作家・柳町光男が映画愛を炸裂した労作で、自分がはっきりとメイサさんを認識した作品でもあります。

売れっ子モデルなら「それなりの女優コース」が出来上がっているはずですが、こういう作品選びに感心した記憶がありますね。


堀北真希とW主演を果たした『着信アリ Final』(2006・でも、クッソつまらなかった~)、『ただ、君を愛してる』(2006)、
『大帝の剣』(2007)、これは役にハマった『クローズZERO』(2007)と続編の『クローズZERO II』(2009)、『昴―スバル―』(2009)、
押井守がやりたいことをやっている珍作、でもメイサさんは充分に格好よく撮られているので飽きはしない『ASSAULT GIRLS』(2009)、
『矢島美容室 THE MOVIE ~夢をつかまネバダ~』(2010)、
森雪を演じた『SPACE BATTLESHIP ヤマト』(2010)、『アンダルシア 女神の報復』(2011)、『麒麟の翼 ~劇場版・新参者~』(2012)、『任侠ヘルパー』(2012)、峰不二子を演じた『ルパン三世』(2014)。

こう並べてみると、監督が自爆しているだけで笑、メイサさんはきっちり仕事をこなしていることが分かります。


ママになってからメディア露出は少なくなりましたが、このままつづければきっと、すんごい代表作が生まれそうなのですけれどね。。。


次回のにっぽん女優列伝は、黒沢あすかさんから。

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『ばればれ』
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にっぽん女優列伝(117)黒木瞳

2019-05-23 00:10:00 | コラム
60年10月5日生まれ・58歳。
福岡出身。

公式サイト

宝塚組のなかでは最も脱ぎっぷりがよく、映画少年たちをドキドキさせてくれた黒木瞳(くろき・ひとみ)さん、



ごちそうさまです! と敬意を表して? おきましょう。

自分なんかはその裸身のインパクトを前にして、演技力があるのかないのかよく分からなくなってしまうのですが笑、
ないわけはないですよね、
そして、「あの声」もけっこうポイントだなと思います。

映画ではありませんが、ちょうどテレ朝版が放送されている『白い巨塔』のフジテレビ版(2003)、財前教授(唐沢寿明)の愛人役を演じていましたが、あの「少しだけ甘い感じ」で「五郎ちゃん」と呼びかける演技を見るたび、イヤミがなくて絶妙だなぁと感心してしまいます。

<経歴>

79年、宝塚音楽学校に入学し81年に歌劇団入団。

月組に配属しおおいに活躍したそうですが、宝塚に明るくない自分がこの時代について語るのもおかしい気がします・・・というわけで、詳しくはウィキペディアなどを参照してください。

映画俳優デビュー作は、宝塚在団中の82年制作で日豪合作『南十字星』。

様々な事情があってソフト化されておらず、自分も未見です。

気になる作品なのですよね、だって豪州側の撮影を担当しているのがジョン・マクレーンという名のカメラマンなのですよ。『ダイ・ハード』(88)の主人公と同姓同名・笑!

85年9月、退団し芸能界へ。

映画における主演デビューは、翌年の『化身』。
渡辺淳一による原作小説はあんまり感心しませんでしたが、瞳さんだけでなく、阿木燿子の濡れ場まで拝める一粒で二度美味しい映画です。

福寿楼のセットが壮観な『花園の迷宮』(88)、『死線を越えて 賀川豊彦物語』(88)、『姐御』(88)、『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』(88)、
『動天』(91)、『渋滞』(91)、『略奪愛』(91)、『四十七人の刺客』(94)、『藏』(95)。

97年、ベストセラーを記録した渡辺淳一の『失楽園』映画版で不倫に溺れるおんなを好演する。

好演していましたが、さらにいえば天才モリタの演出も悪くなかったですけれど、淀川せんせー同様、自分も物語自体に乗れず、とりあえず瞳さんの裸身だけを堪能しました。

「くっついたまま死ぬのはけっこうだが、後始末は誰がやるというのか」という淀川せんせーの「ファンタジーをぶち壊す」正面からの批判はしびれましたねぇ笑


『学校の怪談3』(97)、
『SADA~戯作・阿部定の生涯』(98)ではタイトルロールを演じる。

『金融腐蝕列島』(99)、『月』(2000)、『破線のマリス』(2000)、『すずらん ~少女萌の物語~』(2002)、

あるいは映画キャリアの代表作といえるかもしれない佳作『仄暗い水の底から』(2002)、



『T.R.Y.』(2003)、『阿修羅のごとく』(2003)、『Tokyo Tower』(2005)、『怪談』(2007)、『魍魎の匣』(2007)、
『20世紀少年』3部作「第1章 終わりの始まり」(2008)「第2章 最後の希望」「最終章 ぼくらの旗」(2009)、
『CMタイム』(2011)、『ウタヒメ~彼女たちのスモーク・オン・ザ・ウォーター~』(2012)、『箱入り息子の恋』(2013)。

2016年、木村佳乃と吉田羊を起用し『嫌な女』で映画監督デビューを果たす。

処女作ですし、よいところを「頑張って」見つけて伸ばすほうが大事だとは思うのですけれど、よいところがひとつも見つからない大駄作でした。

当初は自らメガホンを持つつもりはなかったようですから、念願の企画とはいえもっと慎重に制作していくべき、、、だったのかもしれません。
しれませんというか、絶対にそうでしたね。


近作に『嘘を愛する女』(2018)と『終わった人』(2018)。


映画監督としては躓きましたが、面白い映画キャリアだと思います。

根性がありそうなので、もういちど(監督に)チャレンジするのではないかな・・・と予想しています。

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にっぽん女優列伝(116)黒木華

2019-05-22 00:10:00 | コラム
90年3月14日生まれ・29歳。
大阪出身。

「昭和顔の女優」と評されることの多い黒木華(くろき・はる)さんは、名前の読みかたは現代的。

華で「はる」というのは、誰も一発で読んでくれないのではないでしょうか素敵ですけどね。
(最近は、自分の名前「光永」を一発で「みつえい」と読んでくれるひとが増えた! 変換も出来るし)

舞台で注目株だった若手俳優が映画に進出、常にフレッシュな才能を欲している映画監督が反応しないわけがありません、華さんは瞬く間に映画俳優としての地位を築きました。

蒼井優との類似性を指摘されることがあるのは、岩井俊二や山田洋次のお気に入りだからでしょう。



たしかに似ていますが、演技スタイルははっきりとちがいますよね。



<経歴>

京都造形芸術大学・芸術学部映画学科俳優コース卒。

実質的な映画俳優デビュー作は、2011年の『東京オアシス』。
小林聡美や加瀬亮と共演、美大を目指す少女を新人離れした「落ち着きよう」で演じています。

『BUNGO~さやかな欲望~ 告白する紳士たち 「握った手」』(2012)、『草原の椅子』(2013)、
自分が「お、この子は誰だ?」と思ったのは『舟を編む』(2013)から。

辞書編纂チームに入ったイマドキ女子をリアルに演じ、ある意味でヒロインの宮崎あおいよりも印象に残ります。


綾野剛の相手役を務めた『シャニダールの花』(2013)、『くじけないで』(2013)、
オーディションで勝ち取った山田洋次監督作『小さいおうち』(2014)で、ベルリン映画祭女優賞(銀熊賞)を受賞。

『銀の匙 Silver Spoon』(2014)、『繕い裁つ人』(2015)、
師匠・蜷川幸雄を彷彿とさせる演劇部顧問を好演した『幕が上がる』(2015)、

※よい映画! すごく、よい映画!!




2015~16年はとくに当たり年で、この時期に華さんの名前を覚えたひとも多いことでしょう。

『ソロモンの偽証』「前篇・事件」「後篇・裁判」(2015)、『母と暮せば』(2015)、
そして岩井俊二とタッグを組み『リップヴァンウィンクルの花嫁』(2016)に主演、カルト的人気を獲得しました。


『エミアビのはじまりとはじまり』(2016)、『永い言い訳』(2016)、『海賊と呼ばれた男』(2016)、
『ちょっと今から仕事やめてくる』(2017)、『海辺のリア』(2017)、

去年だけでも『散り椿』(2018)、『日日是好日』(2018)、『億男』(2018)、『ビブリア古書堂の事件手帖』(2018)、『来る』(2018)と5本の作品に出演。

今年はまだスクリーンでの演技披露がありませんし、予定にも入っていませんが、オファーは続々と舞い込んでいることでしょう。


こんどは、是枝映画に出てほしいなぁ!!

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『にっぽん女優列伝(117)黒木瞳』
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