fromイーハトーヴ ーー児童文学(筆名おおぎやなぎちか)&俳句(俳号北柳あぶみ)

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『イチからの俳句入門』辻桃子・安部元気著・中小雪編(主婦の友社)

2019年02月24日 | 本の紹介
  

私は不肖ながら辻桃子の弟子。
  先生の句集やハウツーものは何冊も持っています。
  ハウツーもので最もわかりやすいと思っていたのが、実は先生が最初に書かれた『俳句の作り方』(成美堂出版)という本でした。私がこれを買ったのは、もう25年も前。とうに絶版になっています。

  その本を加筆改訂したものが、この『イチからの俳句入門』です。っていうか、私知らなくて、先日買ってパラパラめくり「あれ~」となったのです。昨年4月に発売されていました。

 これ、お勧めです。
 俳句入門書って、ホントにたーくさんありますが、とってもわかりやすいです。

 そしてそして、今回例句を大幅に見直されていて、なんと私の句も載っていました! 一年近く気づかずにいたとは、とほほ。

 固有名詞を使う というところに、

 野蒜引く人首丸はここで果て   あぶみ

 という句です。くしくも、先日人首文庫について、twitterでtweetしたばかりでした。



 人首丸は、みちのくの英雄アテルイの息子。アテルイとモレが、大阪で処刑された後、この人首村の大森山に逃れていたところを、田村麻呂の娘婿に見つかり斬首されたといわれています。たいそうな美少年だったとか。

 この本は、もう一点、個人的に思い入れがあります。
 編集をされた中小雪さんは、「童子」副編集長でしたが、一年前、お亡くなりになられました。長年主婦の友社で編集者をされていて、退職後は俳句をやりながら、フリーの編集者としてご活躍されていましたが、この本が最後の編集したものになったそうです。出版されたのは、亡くなられた後になったんですね。
 
 「童子」の「この人にきく」というコーナーでは、私のことも書いてくださいました。そのとき、インタビューを受けた喫茶店の前を通るたび、小雪さんを思い出します。石垣島にご一緒したときも、楽しかった。最高でした。10年以上前ですが。
 本というのは、いいですね。昨年お葬式にいってお別れしたけれど、こういう形で、小雪さんに再会できました。